カイゼンの山田日登志氏は、
木材加工工場で、
仕掛品の5枚組の床板が
傷がつかないように板の間に
厚紙をはさんでいるのを見た。
山田氏は
これをやめるように指示した。
厚紙を挟んで積むのも、
下して作業するのも
手間と時間がかかる。
丁寧に見えても、リードタイム延長の
要因であった。
山田氏は、5枚を積むのではなく、
「5枚を広げて置く」
考えを示した。
現場にとっては、
スペースがないための対処を
否定されることになる。
現場は「できません」と答えた。
工場では無駄な仕掛品が大量にあり、
置きスペースもなくなっていた。
山田氏は
「考える前からできませんというな。
やろうという発想がないんだ。
変える気がないなら、
私を呼ばなければいい」
と雷を落とした。
(日経トップリーダー 2015.10、山田日登志のカイゼン、山田日登志)