元日本ハムファイターズの稲葉篤紀氏は
94年、ヤクルトにドラフト3位で
入団した。
2000本安打の名選手であるが、
ドラフト選考では
「1塁しか守っていない。
打つだけの選手」
と評価されていた。
稲葉氏は、ゴールデングラブ賞を獲得
しているが、肩が強いわけではない。
そのため、
「いかに一歩目を速く出ていくか。
1メートルでも送球距離を縮めるか。
1秒でも動作を速くするか」
を考え抜いた。
これにより、外野のポジションを
不動にし、出場機会を得ていった。
もし、
1塁手のままだったら、
2000本安打にも
届かなかっただろう。
(「野球のメキキ」野村克也、東邦出版)