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本の虫太郎のブログ

本を読み、映画を見ての晴耕雨読の毎日。楽しいですよ。

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『私の小さなピアニスト』 /原題 FOR HOROWITZ


面白さ ★★★★☆ (ホシ四つ)

涙!なみだ!ナミダ!の感動作


ジャンル/ ドラマ

製作/ 2006年 韓国


監督/クォン・ヒョンジン


1964年生まれ。

大学院卒業後、各有名監督の助監督を務める。

その間、200本以上のCM・ミュージックビデオの演出を手がける。


本作『私の小さなピアニスト』で、長編劇映画デビューを果たす。

なお、本作にて、第44回大鐘賞新人監督賞を受賞。

(韓国の三大映画祭りの一つ)


画面構成(写真の撮り方)とストーリーのつなぎ方が上手だと

思いました。

今後期待の監督です。


【 CAST 】


(1)シン・ウィジェ (少年 キョンミン役)


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1997年生まれ。

7歳でピアノをはじめ、9ヶ月後のピアノコンクールで

第一位になった、天才少年。

本作で、俳優デビュー。

この子は、目つきがなかなかに良い。


(2)オム・ジョンファ (ピアノ教師 キム・ジス役)


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1971年生まれ。

1993年に映画デビュー。

その後、歌手としても活躍。

セクシーな歌とダンスで、“韓国のマドンナ”として、人気スターとなる。

『ミスター・ロビンの口説き方』では、ダニエル・へニーと共演。


存在感のある、いい女優さんですね。


(3)パク・ヨンウ (ハンバーガーショップの店長 グォンホ)


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1971年生まれ。

1997年、『オルガミ~罠~』で映画デビュー。

その後、数々の賞を受賞。

2006年『甘く、殺伐とした恋人』で、

チェ・ガンヒ演じる殺人者の恋人に翻弄される

小心者の大学教授を好演。


この人は、好きな役者ですね。

特に、アハハッーという笑い方が気に入ってます。


【この映画について】


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ソウル郊外のアパートに、小さなピアノ教室ができる。

ピアノ教師ジスは、ピアニストの夢に挫折し、

ここで、教室を開いたです。


自分がピアニストとして大成出来なかったのは、家が貧しくて

留学出来なかったからだと、思い込んでいます。


引越し早々、近所に住む7歳の少年キョンミンと出会います。

キョンミンは、4歳の時に交通事故で母を亡くし、

今は、おばあさんと二人だけで、貧しい生活を送っています。

(このおばあちゃんが、菅井きんさんに似ていて、上手いです。)


近所でも悪がきで通るキョンミンは、母の交通事故以来

トラウマを負っています。


ひょんなことから、キョンミンの面倒を見る羽目になったジスは、

彼が絶対音感を持った、天賦の才を見出します。

彼にピアノを教える中で、キョンミンを生徒集めに利用したりもします。


キョンミンは、ピアノが大好きで、めきめきと腕を上げていきます。

それは、ジスが驚嘆するほどの才能だったのです。


そこで、ジスは、キョンミンにピアノコンクールで優勝させることで、

ピアノ教師としての名声を得ようと考えます。


さあ、キョンミンはピアノコンクールで優勝できるのでしょうか?

また、二人の行く末は、どうなるのでしょうか?



この二人に絡むのが、教室の下にあるハンバーガーショップの

店長グォンホです。

この人(パク・ヨンウ)は、『甘く、殺伐とした恋人』を見て

好きになった役者ですが。

どこか、メッセンジャーの黒田に似ていると思いません?


暗くなりがちな映画を、要所要所で、しっかり明るくしていきます。

この人の笑い方は、好きですね。


グォンホは、ジスに恋する役で、教室では唯一の大人の生徒

(もっともできの悪い生徒)として、ジスに邪険にされながらも

嬉々として彼女を守っていきます。


また、劇中で演奏される音楽がいいです。

音楽を聴くと泣きますよ。


①二人がよくひく シューマンの「トロイメライ」


②ハウスコンサートで、ジスのためにキョンミンがひく

 ドビュッシー「二つのアラベスク」


③感動のラストシーンで、成長したキョンミンがオーケストラを

 バックにひく ラフマニノフの「ピアノ協奏曲第2番」


成長したキョンミンを “韓国クラシック界の貴公子”

ジュリアス=ジョンウォン・キムが演じています。

彼の堂々とした演奏は、また、涙しますよ。


人生に挫折し、自分の殻に閉じこもるジスと

両親をなくし、孤独と貧困の中にいるキョンミン

この二人が出会ったとき、師弟の関係から

親子の愛情に変わっていきます。


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キョンミンを旅立たせるところのシーンは、

思わず泣いてしまいました。

こういうのに弱いんです。


とにかく、この映画、見ると泣きます。

本当に感動する映画です。

あなたも、きっと泣くでしょう。

うそだと思ったら、見てください。後悔しませんよ。



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[『ボーダーライン』 

真保裕一 (しんぽ ゆういち)


面白さ ★★★☆☆ (ホシ三つ)

海外の私立探偵ものを好きな方もどうぞ!クラス


作者/真保 裕一について


1961年、東京都生まれ


アニメ製作を目指し、シンエイ動画に入社。

『笑ゥせぇるすまん』等の演出を担当。

並行して執筆活動を行う。

1991年 『連鎖』が、江戸川乱歩賞を受賞。

これを機に、執筆活動に専念、次々とヒット作を生み出す。


1995年 『ホワイトアウト』で、第17回吉川英治文学新人賞を受賞。

1996年 『奪取』で、第10回山本周五郎賞を受賞と

             第50回推理作家協会賞長編とを受賞。

2006年 『灰色の北壁』で、第25回新田次郎文学賞短編集を受賞。


ストーリーの組み立てが巧みで、取材した題材の使い方が上手い作家。


【この本の内容】


ロスの日系大手カード会社の私立探偵・サム永岡のもとに、

日本から、ある依頼が舞い込む。

安田信吾という若者の捜索依頼だった。


永岡は、執拗な追跡の結果、とある国境に近い町で、

その若者を捕捉する。


天使のような笑顔を向けたその若者は、なんのためらいも無く、

永岡を銃撃する。


天使のような笑顔を持つ安田信吾は、残虐な行為を重ねる

人間としてのボーダーラインを越えた若者だった。


負傷した永岡が帰ったロスには、日本から信吾の父親が

息子を探しにやってくる。

連れ戻しにではなく、息子を自分の手で殺すために。

その悲劇を止めるために、永岡の追跡が再び始まる。


ここから物語りは、佳境に入っていきます。


私事で恐縮ですが、

真保さんの本が続きます。

好きな作家なので、お許しください。


この本は、珍しく、海外を舞台にした探偵小説です。

外人を主人公にしないで、全て日本人を主要キャストに

している点が、面白いです。

サム永岡もアメリカに渡り、グリーンカードを取得し

アメリカ国籍を得ている。

私立探偵のライセンスも、拳銃の所持許可もある。

(よって、小説の中で、拳銃を撃っても、OK)


安田信吾も、日本を飛び出し、メキシカン等のギャンググループで

仲間からも恐れられる男になっている。


タイトルのボーダーラインは、信吾のこと。

生まれながらの犯罪者はいるのか?

(生まれながらに、ボーダーラインを越えた人間はいるのか?)


また、物語の舞台となる国境(ボーダーライン)の町。

そして、永岡の心の中にあるボーダーライン。


しっかりとした骨太のハードボイルドです。

読み応えのある長編小説です。

冬の長い夜に、一度、お読みになっては如何でしょう。


ボーダーライン (集英社文庫)/真保 裕一

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『誘拐の果実』 (ゆうかいのかじつ)

真保 裕一 (しんぽ ゆういち)


面白さ ★★★★☆ (ホシ四つ)

知らぬ間に、引き込まれる面白さ


作者/真保 裕一について


1961年、東京都生まれ


アニメ製作を目指し、シンエイ動画に入社。

『笑ゥせぇるすまん』等の演出を担当。

並行して執筆活動を行う。

1991年 『連鎖』が、江戸川乱歩賞を受賞。

これを機に、執筆活動に専念、次々とヒット作を生み出す。


1995年 『ホワイトアウト』で、第17回吉川英治文学新人賞を受賞。

1996年 『奪取』で、第10回山本周五郎賞を受賞と

             第50回推理作家協会賞長編とを受賞。

2006年 『灰色の北壁』で、第25回新田次郎文学賞短編集を受賞。


ストーリーの組み立てが巧みで、取材した題材の使い方が上手い作家。


【この本の内容】


2件の誘拐事件が立て続けに発生する。


(17歳の誘拐)

第一の事件は、中野区で発生。担当は警視庁。

宝寿会総合病院の院長の孫娘・辻倉恵美(17歳)が誘拐される。

犯人からの要求は、前代未聞ものだった。


株譲渡事件の主犯として起訴されている

株式会社バッカスの会長・永渕孝治が、当病院に入院中だが、

二日後の正午までに、永渕会長の命を奪えというものだった。


(19歳の誘拐)

第二の事件は、横浜市で発生。担当は神奈川県警。

横浜国立大の大学生・工藤巧(19歳)が誘拐される。

犯人からの要求は、7千万円。

但し、それを、バッカスの株券で要求。

これも前代未聞。


時を同じくして、別々に起こった二つの誘拐事件は

交差していきます。

犯人は、用意周到で、警察陣を翻弄します。


そのような中、

やがて、狂言誘拐の疑いも浮上する。


読み始めた時は、この本あまり面白くないな、

真保さんの失敗作かと思いましたが、

読み進むうちに、ぐーっと引きずり込まれました。

さすがに、真保さん。


最初、読みにくいと感じたのは、主人公が、複数いて、

ころころ変わったからでしょうか。

警視庁の刑事、神奈川県県警の刑事、恵美の父親など。


しかし、単なる誘拐かとナメテ読んでましたが、

途中から、正座をして読み出しましたね。

真保さんは、構成とストーリーを作るのが

本当に上手いですね。脱帽します。


犯人が魅力的です。読み終わってから分かったのですが。

本当に頭のいい犯人なのですが、

最後まで、犯人の動機が分からないため、

ラストページまで楽しく読まされますね。


クライムストーリーなのに、温かい気持ちになって、

読後感は、さわやかの一言です。

ちょっと変わっていると思いません。


こんな誘拐なら、あってもいいのかなと思わせる小説です。

ぜひ読んでみてください。お勧めします。



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