[『ボーダーライン』 /真保裕一 | 本の虫太郎のブログ

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[『ボーダーライン』 

真保裕一 (しんぽ ゆういち)


面白さ ★★★☆☆ (ホシ三つ)

海外の私立探偵ものを好きな方もどうぞ!クラス


作者/真保 裕一について


1961年、東京都生まれ


アニメ製作を目指し、シンエイ動画に入社。

『笑ゥせぇるすまん』等の演出を担当。

並行して執筆活動を行う。

1991年 『連鎖』が、江戸川乱歩賞を受賞。

これを機に、執筆活動に専念、次々とヒット作を生み出す。


1995年 『ホワイトアウト』で、第17回吉川英治文学新人賞を受賞。

1996年 『奪取』で、第10回山本周五郎賞を受賞と

             第50回推理作家協会賞長編とを受賞。

2006年 『灰色の北壁』で、第25回新田次郎文学賞短編集を受賞。


ストーリーの組み立てが巧みで、取材した題材の使い方が上手い作家。


【この本の内容】


ロスの日系大手カード会社の私立探偵・サム永岡のもとに、

日本から、ある依頼が舞い込む。

安田信吾という若者の捜索依頼だった。


永岡は、執拗な追跡の結果、とある国境に近い町で、

その若者を捕捉する。


天使のような笑顔を向けたその若者は、なんのためらいも無く、

永岡を銃撃する。


天使のような笑顔を持つ安田信吾は、残虐な行為を重ねる

人間としてのボーダーラインを越えた若者だった。


負傷した永岡が帰ったロスには、日本から信吾の父親が

息子を探しにやってくる。

連れ戻しにではなく、息子を自分の手で殺すために。

その悲劇を止めるために、永岡の追跡が再び始まる。


ここから物語りは、佳境に入っていきます。


私事で恐縮ですが、

真保さんの本が続きます。

好きな作家なので、お許しください。


この本は、珍しく、海外を舞台にした探偵小説です。

外人を主人公にしないで、全て日本人を主要キャストに

している点が、面白いです。

サム永岡もアメリカに渡り、グリーンカードを取得し

アメリカ国籍を得ている。

私立探偵のライセンスも、拳銃の所持許可もある。

(よって、小説の中で、拳銃を撃っても、OK)


安田信吾も、日本を飛び出し、メキシカン等のギャンググループで

仲間からも恐れられる男になっている。


タイトルのボーダーラインは、信吾のこと。

生まれながらの犯罪者はいるのか?

(生まれながらに、ボーダーラインを越えた人間はいるのか?)


また、物語の舞台となる国境(ボーダーライン)の町。

そして、永岡の心の中にあるボーダーライン。


しっかりとした骨太のハードボイルドです。

読み応えのある長編小説です。

冬の長い夜に、一度、お読みになっては如何でしょう。


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