『剣の天地』/池波 正太郎 | 本の虫太郎のブログ

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『剣の天地』 (けんのてんち)

池波 正太郎 (いけなみ しょうたろう)


面白さ ★★★☆☆(ホシ三つ)

歴史小説+剣豪小説、池波節の面白さ


作者/池波正太郎について


戦後を代表する、時代小説家・歴史小説家・劇作家であり、

美食家としても有名。


1923年、東京浅草生まれ。

様々な職業を経験した後。終戦を機に、

1946年、東京都職員となる。

1955年、文筆に専念するため、退職。


受賞歴は

1955年 『太鼓』で第2回新鷹会賞奨励賞

1957年 『錯乱』で第43回直木賞

1972年 『殺しの四人』で第5回小説現代ゴールデン読者賞

1973年 『仕掛針』で第7回小説現代ゴールデン読者賞

1977年 『市松小僧の女』で第11回吉川英治文学賞・第6回大谷竹次郎賞

1986年 紫綬褒章

1988年 第36回菊池寛賞


主な作品としては

鬼平犯科帳

剣客商売

仕掛人・藤枝梅安

真田太平記

雲霧仁左衛門


文章の達人で、名文を書き、セリフが上手い。

情景や人相などをくどくど描かずとも、行間で読ませる。

しゃべり口は、伝法な江戸っ子で、

鬼平犯科帳などに生かされている。


【この本の内容】


戦国時代の上州が舞台。

主人公は、上泉伊勢守秀綱。


前半は、戦国武将としての上泉伊勢守を描いている。

関東管領側の長野業政(箕輪城)を助け、

上州大胡城城主として戦っていた。

北条氏康、武田信玄を向こうに回し、

「上州の一本槍」として大いに武名を上げる。


後半は、長野業政の死を契機に、

念願の一介の剣士として、剣の道に邁進する。


上泉伊勢守は、新陰流の創始者として有名です。

塚原ト伝、愛洲移香斎久忠の教えを受け、

その後、工夫を重ね、新陰流を編み出したのです。


宿敵として、十河九郎兵衛高種を登場させ、

ラストシーンまで、因縁の戦いが続きます。


また、弟子としては、柳生但馬守宗巌との

交流が中心となります。

特に柳生但馬守に、無刀取りを工夫させるところが

ヤマ場となり、印加を受けた柳生但馬守は、

柳生新陰流を創始します。

その流れは、柳生兵庫介に受け継がれます。



女性との交流は、上泉伊勢守の女弟子・於富
との、つかの間のラブロマンス。(出来ちゃったロマンス)

この於富は、長野業政の娘で、戦国の女性として

剣の達人として描かれています。


全体が、ゆったりとした文体で、重厚な物語が展開されます。

よく知っている人達の名前が出てきますので、

楽しみながら読める本です。



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