月日は百代の過客にして、行きかふ年も又旅人也。
僕、ミッキー。ウェスティの旅人犬です。
僕の楽しみは、毎日の散歩です。
家の近くを1周500メートルくらいか。
毎日、決まったコースを回ります。
見慣れたところの方が、安心なんです。
お供は、マダムか兄です。
兄は、私を散歩に連れて行っているとえらそうに言ってますが、
彼等を散歩に連れて行っているのは、僕です。
それが証拠に、いつも先頭を歩くのは僕。
道を決めるのも、僕。
決定権は、僕が握っているんです。
散歩におけるCEOですね。
(1)散歩道の紹介
まず、家を出ると左へ行きます。
しばらく行った角の電柱で、オシッコをします。
僕は男ですから、もちろんタチションです。
左足を地面に対して135度の角度に上げる。
ピンと伸ばした足とこの角度が美しいスタイルを生み出します。
僕のこだわりです。
最初なので、結構、出ます。
流れて、後ろ足まで濡れそうになるが、じっと我慢。
足に付いたら、ペッペッと足を振ります。
ウンチをする時は、我ながら情けない格好になるので、
あまり見ないで欲しい。
位置決めに少し時間がかかる。
前後に体を小刻みに動かし、位置を決めます。
終わったら、後足で必ず砂をかけます。
但し、アスファルトの上でも、後足を動かします。
砂はかかりませんが、エチケットですから。
(2)花畑
左手にマンションを見ながら、まっすぐ行くと、
大きな川に突き当たります。
そこを左に曲がって、地道に出ます。
僕はアスファルトより地道の方が好きだ。
このあたり、道の両サイドに花壇を作っているところがあります。
道行く人の目を楽しませるように、たくさんの花が咲いています。
僕の目には、楽しい砂場に映りますが。
そこに走りこんで、土を掘るのが大好きです。
泥んこになって、花の根元の土を掘り返したいんです。
とたんに、「コラ!ミッキー。」
声が飛び、ぎゅっとヒモが引っ張られ、体がストップする。
足は必死に地面をかくが、足は空回り。
砂地にタイヤをスタックした車のよう。
ゼイ、ゼイ。残念、今日も穴を掘れんワン。
(3)黒ラブ登場
あ、前から黒ラブがやって来た。
名前はケント。あんたは、クラーク・ケントか?
あいつは、生意気なやつで、嫌いだ。
ワン、ワン、ワン。
精一杯野太い声で、吼える。
相手は、知らん顔をして通り過ぎていく。
僕よりも体が大きいと思って、僕を無視するなんて、
また、腹が立ってきた。
後ろからヒモを引っ張られるので、ゼイ、ゼイ。
この辺で勘弁してやろう。
(4)タバコ屋のおばあちゃん
角のタバコ屋へ行くと、おばあちゃんが今日も店の前に
パイプイスを出して、日向ぼっこをしている。
年は、78歳くらい。名前はリカ。
この年で、リカは無いでしょう。漢字で書いたら、理科か?
カラオケが大好きなおばあちゃん。
そのせいか、やたら声がでかい。
マダムに言わせると、町内のスピーカーだそうだ。
よほど大きな声なんだろう。
僕の顔を見ると、「ミッキー。今日も元気やね。」と声をかけてくれます。
すり寄っていくと、頭をなでてくれます。
たまに、ビスケットをくれる時があります。
今日をスキンシップだけ。残念。
(5)フレンチブルの花子
と、そこへ、フレンチブルの花子が来ました。
うれしそうに顔が笑っています。
いつも笑っています。
ほっぺをぶるぶると風にゆらしながら。
彼女は、僕と仲がいいんです。
顔はブサイクですが、愛嬌のある子で、性格が良いんです。
もちろん、本人には、「君は美犬だよ。」と行ってますがね。
おたがい、クンクンとにおいをかいで、尻尾を振り振り
エールを交換後、分かれます。
「グッバーイ。花子。シーユーツモロウ。」
さあ、もうすぐ家の前だ。
今日もいい運動をした。汗一つかいてない。健康だ。
さあ、帰ったら、寝るぞ~~っと。
散歩後、お疲れのミッキー。
