『傷だらけの天使 魔都に天使のハンマーを』
矢作 俊彦 (やはぎ としひこ)
面白さ ★★★★★(ホシ五つ)
昔TV見たから、ショーケンが好きだから、
何でも理由つけて読んでくださいクラス
作者/矢作俊彦について
1950年、神奈川県横浜市生まれ
72年、「ミステリマガジン」短編小説を発表、
以後「マイク・ハマーへ伝言」「真夜中へもう一歩」で、
注目を集める。
一方、テレビ、ラジオ、映画など多分野でも活躍。
大友克洋との合作コミック「気分はもう戦争」(82年)がミリオンセラーに。
映画「神様のピンチヒッター」(90年)、「ギャンブラー」(92年)では、
監督を務めた。
98年、「あ・じゃ・ぱん」で、ドゥ マゴ文学賞を受賞。
2004年には、「ららら科学の子」で三島由紀夫賞を受賞した。
【この本の内容】
1970年代にテレビでやっていた「傷だらけの天使」ですよ。
オープニングの音楽に乗せて、耳にヘッドフォン、
おでこにアイマスク代わりのゴーグルをつけ、
コンビーフ・牛乳・トマトを貪り食ってた画面、覚えてませんか?
ショーケン(オサム)と水谷豊(アキラ)との掛け合いが面白かったですね。
あれから三十数年後、小暮修が帰ってきました。(小説となって)
矢作俊彦が、TV脚本の原案者「市川森一氏」と主演の萩原健一氏の
了解を取って書き上げたもの。
矢作氏の「傷だらけの天使」に対するリスペクトを込めたオマージュですね。
私にとっても「傷だらけの天使」といえば、青春の金字塔です。
これは読むしかないです。
ということで、これを読んだら、これが面白い!
本当に面白い。ドンピシャ、ツボにはまりました。
物語は、三十数年の時は流れて、小暮修(すでに50代のオヤジ)が
公園で宿無し(ホームレス)をやっているところから始まる。
あのむちゃくちゃなバイタリティと、行き当たりばったりの生き方は
そのまま。
今回の相棒は、シャークショ(市役所に勤める、ITに強い理系の青年)と
澪(レイ/無鉄砲で何をするか分からん、大金持ちの謎美少女)です。
昔馴染み面々は、ヒヨットコの徹・藤山田警部・綾部貴子などなど。
車窃盗団の外人インカ・グループ・石原都知事をパロッた石山都知事・
ネット上で、第四世界というバーチャルワールドを創造した天才青年
その名は、ケント・クラク。
シーラカンスのごとき過去の遺物(PC・ITについて全く理解不能な)
小暮修が、新宿でのITがらみの爆弾テロを企む悪党共を向こうに回して
大活躍。
そのカルチャーギャップが堪りません。
セリフのくすぐりも、さすがは「矢作俊彦氏」、一級品です。
大好きなセリフのやり取りが続きます。
読みながらニヤニヤするのは必定。
電車の中では、ご注意を。危険視されますよ。
弟分アキラを死なせたトラウマを抱えながら、
小さい頃に分かれた息子・健太の「おとうさんのえ」を持ち、
戦います。
戦うというより、ムチャクチャします。
そして、最後はハッピーエンド?なんです。
筋立てもメリハリがあり、あっという間に読めてしまいます。
とにかく、元気の出る小説です。
ここのところ、ちょっと疲れ気味というあなた、ぜひ読んでください。
明日から、生きる元気が出てきますよ。
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