スレイドも発売順に取り上げる企画をやっているのですが、彼らの初期から絶頂期にかけてアルバム未収録の曲が多いんです。そこで絶頂期にでたベストアルバムを加えることにしました。以前取り上げているのですが再び取り上げます。なお、曲のコメントは以前紹介したアルバムのものを流用していますのでお許しを。
アルバム "Sladest" は1973年の9月にリリースしたベストアルバムです。シングルとしてリリースされた11曲 (2ndシングルから12枚目のシングルまで) を収録しておりそのうち7曲はアルバム未収録の曲で当時のファンにはありがたい作品でした。
メンバーは不動の4人で
Noddy Holder・・・Lead Vocals, Rhythm Guitar
Jim Lea・・・Bass, Piano, Violin, Backing Vocals
Dave Hill・・・Lead Guitar, Backing Vocals
Don Powell・・・Drums
プロデュースは Chas Chandler でスレイドのマネージャーでもある人。
A-① Cum On Feel The Noize (Holder, Lea)
アルバム未収録の11枚目のシングルで1973年2月にリリースされた作品です。もちろん全英1位を記録。とどまることを知らないスレイドのハードポップの世界。
僕は当時この曲をラジオで聴いてスレイドを知りました。リアルタイムで聴いてカッコいいと思いファンになりました。そういえばこの時ラジオの洋楽ヒットチャートでこの曲がトップ10に入っていたのを覚えています。その頃の洋楽好きは耳が肥えていたんですね。
この曲をさらに有名にしたのはクワイエット・ライオットのカバ-でしたね。このカバーはクワイエット・ライオットをメジャーバンドにし、スレイドもこのカバーのおかげで再注目されヒット曲を生むようになるというWINWINの関係でどちらも良かったね!といういい話でした。ちなみにクワイエット・ライオットのカバーは恥かしながら僕のカラオケの十八番。気持ちいいんだ、これが。
クワイエット・ライオットのカバーで今回はライブヴァージョンで。
A-② Look Wot You Dun (Holder, Lea)
1972年1月にリリースした7枚目のシングルで全英チャートは最高4位になった作品。 アルバム未収録の作品です。映像を観るとジム・リーがピアノ弾いてますね。ドラムの音と吐息が印象的な作品。
A-③ Gudbuy T' Jane (Holder, Lea)
スレイドの通算10枚目のシングルで1972年の11月にリリースされた曲で全英第2位になりました。アルバム "Slayed?" にも収録されてます。1位になるのを阻んだのはチャック・ベリーかオズモンズ。この頃のオズモンズ強いからなあ。曲はこれぞスレイドのハードポップな世界全開!といった作品で僕も大大大好きです。ドラムとともに鳴っているシャカシャカした音(タンバリン?マラカス?)がたまりません。
A-④ One Way Hotel (Lea, Holder, Powell)
通算2枚目のシングルのB面として1969年10月に発表された作品。アルバム "Play It Loud" にも収録されてます。彼らの一面である英国らしい作風の第1弾といっていい佳曲。スレイドの一般的なイメージからはかけ離れたタイプの曲ですが先入観なしに聴いてほしい曲です。
A-⑤ Skweeze Me, Pleeze Me (Holder, Lea)
アルバム未収録の通算12枚目のシングルで1973年6月にリリースされた作品です。当然の全英1位。この曲の動画がみつかりません。8月にドン・パウエルが交通事故にあい負傷します。そのためテレビ出演を自粛せざるを得なかったんでしょうか。
そしてスレイドのお祭りハードロックはこの曲で終わりを告げます。次作のシングルからはちょっと大人のハードロックに変わり音楽性に変化がみられてきます。これも交通事故で一休みする時間が持てて彼らの意識に変化があったからなんでしょうかね。
A-⑥ Pouk Hill (Lea, Holder, Powell)
アルバム "Play It Loud" に収録されている曲でスレイドのもう一つの魅力であるブリティッシュポップな作品。牧歌的なところもありスレイドというイメージを払しょくして聴いてほしいです。
A-⑦ The Shape Of Things To Come (Barry Mann, Cynthia Weil)
アルバム "Play It Loud" からの1stシングルで通算3枚目のシングルとして1970年3月にリリースされてます。ヒットには至りませんでした。少しづつハードは作品が板についてきたかな。まだお祭り騒ぎ的なスレイドソングにはなってませんが。
B-① Take Me Bak' Ome (Holder, Lea)
1972年5月にリリースした8枚目のシングルで2回目の全英チャート1位を達成した作品です。アルバム未収録の作品です。この曲好きだなあ。これぞグラムハードロックバンドとしてのスレイドの真骨頂。この曲から5曲連続してこういうタイプの作品が続きます。
B-② Coz I Luv You (Holder, Lea)
1971年10月にリリースした6枚目のシングルでついに初の全英チャート1位になった曲。アルバム未収録の作品です。メロディもいいし、ジム・リーのヴァイオリンも実に効果的に使われています。このバンドの音楽的な部分はジム・リーの肩にかかっているからね。
B-③ Wild Winds Are Blowin' (Bob Saker, Jack Winsley)
2枚目のシングルで1969年10月にリリースされた曲。ヒットはしませんでした。アルバム未収録の作品で1stアルバムから5か月後のシングルですが、少しは進化したかな。ヴォーカルが強調されてきました。
B-④ Know Who You Are (Lea, Holder, Powell, Dave Hill)
アルバム "Play It Loud" からの2ndシングルで通算4枚目(UKのみ)のシングルになります。1970年9月にリリースされてます。ヒットには至りませんでした。1stシングル "Genesis” に歌詞がついた作品です。ノディ・ホルダーのヴォーカルがしっかり歌いこんでいてGoodですね。この曲にはまだサイケデリックな香りがします。
B-⑤ Get Down And Get With It (Bobby Marchan)
1971年5月にリリースした通算5枚目のシングルで初めて英国でチャートイン(16位)した作品です。アルバム未収録の曲です。作曲者はアメリカのリズム&ブルースシンガーの Bobby Marchan で1967年の作品。収録されているCDとしてはの1st/2ndアルバムのボーナストラックに収録されてます。
B-⑥ Look At Last Nite (Holder, Lea)
前作のアルバムから板についてきた聴かせるポップス系の曲です。アルバム "Slayed?" に収録されている作品。てっきりシングルになっている曲だと思ってました。
B-⑦ Mama Weer All Crazee Now (Holder, Lea)
1972年8月リリースした通算9枚目のシングル。B-①に続いて2曲連続で全英1位を獲得。また "Slayed?" にも収録されています。いよいよ、スレイドらしいお祭りロックになってきました。80年代に北アイルランド出身のハードロックバンドであるママズ・ボーイズがカバーしてヒットさせてました。クワイエット・ライオットのカバー(スレイドの2つ目のカバー)もあるよ。
絶頂期の1973年にはシングルをたくさんリリースしているのですがアルバムを制作しませんでした。おそらくですが、この年にアルバムをリリースしていれば代表作になってたんじゃないでしょうか。
スレイドは息の長いバンドで、20年ぐらい同じメンバーで活動してました。初期のヒット曲を収録した1枚ならこのアルバム、もう少し全体像が知りたければ “THE SLADE BOX” kwという4枚組のCDがお勧め。これだと全年代を網羅してます。どちらも持ってますが、楽しいベスト盤だと思いますよ。
映像観るとキモイですが、音楽的には正統派ハードロックなので、聴かず嫌いにならないでぜひ一聴を!
スレイドのアルバム紹介シリーズはこちら。
SLADE / BEGINNINGS | さとまるのROCKな日々 (ameblo.jp)
SLADE / PLAY IT LOUD | さとまるのROCKな日々 (ameblo.jp)
SLADE / SLAYED? | さとまるのROCKな日々 (ameblo.jp)
過去にスレイドのアルバムで取り上げたものは
SLADE / NOBODY'S FOOL | さとまるのROCKな日々 (ameblo.jp)
SLADE / ROGUES GALLERY | さとまるのROCKな日々 (ameblo.jp)