いよいよ梅雨入りしましたね!
今年の梅雨は雨の日が多いらしやん。
そやのにこの一週間に雨が降ったのは一日だけ。
ええのか?わるいのか?
「どっちやねん!」
プルメリアにとっては、特に花芽を持ってるプルには雨が少ないのは有り難い!
「なんでなん?」
花芽の表面には薄〜い保護膜があるんです。
それが長雨で白い液体となって溶け落ちちゃうんです。
そうなると花芽は傷みやすくなり、ひどい時は花芽が黒くなってポロポロ落ちることも…
長雨には気をつけましょう!
さてさて。
挿し木編、前回の続きを始めるとします。
準備するものは、鉢、配合土、底石、発根促進剤、カット苗です。
鉢……水はけが良く、底穴からの風通しが良く、口径の割に深さがある物がいいでしょう。
カット苗の大きさにもよりますが、4〜5号のスリット鉢、ロングタイプがおすすめです。
配合土……水はけが良く、若干乾燥しやすく、弱酸性が理想ですが、地域や育てる環境は人それぞれですのでこれがベストやと言う配合はありません。
ただし、初心者の方にはPlumeria University推奨の配合土をおすすめします。
Plumeria University 推奨配合土
底石……赤玉土中粒または大粒、軽石(一般的に底石として売られてるもの)
【ポイント】底石を赤玉土にすると、底穴やスリットから土の湿り具合の確認が容易です。
発根促進剤……これはパウダー状のもので、一般的にはルートンが知られていますね。他にはオキシベロン粉末などもありますが、園芸店やホームセンターで売られてるものはルートンです。
これだけ用意できたら、いよいよ植え付けです。
ここではスリット鉢を使用します。
《挿し木手順》
⚫︎底石を入れます。
鉢に、スリット部分や底穴が隠れる程度に入れます。
⚫︎仕上がりの表面から深さ6〜7㎝の所まで配合土を入れておきます。
カット苗に予めマジック等で印をつけておいてもいいですね。
⚫︎枝の切り口(土に挿す側)に軽く発根促進剤をつけます。
これは薬剤です。パウダー状で風に舞いやすいので、吸い込んだり目に入らないよう気をつけてください。
⚫︎配合土を入れた鉢の中に枝を立て、枝を片手で支えながらもう片方の手で配合土を入れます。この後水をやると若干土は沈みますから少し多い目に盛っておくこと。
⚫︎水をたっぷり土にかけます。
底穴から流れ出る水が透明になるまでかけ続けること。
【ポイント】水をかけてる途中、底穴から水が流れ出てる間に両手で枝を支えながら鉢を数㎝持ち上げ、地にトントンと落として鉢中の土を締めます。土が締まったら水かけを続けます。
以上で完了です。
⚫︎その後の管理
風通しが良く、雨の当たらない明るいところで管理します。午前中の直射日光なら当たっても構いません。
水やりは、植え込み時以降は土が中まで完全に乾いたら土の表面が湿る程度に与えます。
そうですね〜、量でいうと5号スリットロングなら100㎖くらいです。
葉が2、3枚展開したら成功です!
〈注意点〉
⚪︎カット苗は必ずしもまっすぐとは限りません。品種の特性や親木の育ってた環境により曲がってる枝もあります。
そんな曲がったカット苗を植え込む時は、今後の成長や、後の枝補整を考えて、鉢に立てる向きを調整しましょう。
⚪︎発根には時間がかかります。私の経験で過去最長は1年要したものもあります。
ですから余程でない限りむやみに枝を抜いたりせず見守りましょう。
よくこんな話を聞きます。
Aさん「枝にシワができてきたので、心配になって枝を抜いて切り口を確認したら黒くなってました!大丈夫でしょうか?」
Bさん「それはヤバいですね!切り戻して一からスタートしましょう!」
みなさんはこのアドバイスどう思いますか?
正しいと思いますか?
間違ってると思いますか?
正解は後者です!
そんな事してたら植え込むの秋になっちゃうやん!
枝の切り口は乾燥しています。
言い換えれば細胞は死んで硬く干からびてます。
その部分が濡れることによって湿り黒くなって腐敗します。
ほとんどの枝はそうなるんです。
「ドップジンMペーストなどの保護剤塗ってるのに…?」
「はい!、なります!!」
ドップジンとて湿気を浴び続けると溶けちゃうから黒くなります。
それでもちゃんと根は出ます!
だから少々シワができても枝がフニャフニャに腐ってない限り安易に抜かず植え込んだ状態をキープしましょう。
これ以上詳しく話すと接ぎ木に及ぶのでこれくらいにしときます。
さぁ!みなさんもチャレンジしてください!
《MOANI Flower Gardenプルメリア品種紹介》
#Celadine
発根は容易、丈夫、花付きが良く、条件が合えば毎年花をつけます。
花弁は厚めで造花のようです。
強香でとてもいい香りですよ。
「一家に一本セラダイン」
そんな品種です。