■仕事の面白さに目覚めたきっかけ。その1
思ったより長くなったので、2回に分けました。昨日の続きです。
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で、そんな生活を2年くらい送っていた21歳の僕の前に、僕の運命を変えたであろう「師匠」に出会うことになります。
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自分自身には、まったく出世したいとか言う気持ちは無く、むしろ店長とかには絶対になりたくない、とさえ思っていました、この頃は。なぜかと言うと、
■店長になったら毎週遊べなーい!
と思っていたからです。目先の収入よりも毎週の遊びの時間が一番大事だった訳です。その頃の店長と言えばもうまるで馬車馬のように朝から晩まで、時には休みの日も出てきて仕事をしていたので、「そんなんオレには絶対に無理!」と自然に思っていたんです。
そんなある時、人事発令(&組織変更)があり、となりのビル(同じソフマップ)の中古売場の店長をやっていた人が、新設された「中古担当課長」となり、「事務所を作る場所がない」との理由で僕が働いてる買取センターの奥の小さな空きスペースにデスクを置くようになりました。
この「中古担当課長」になったのが、その後長い間僕にとっての「師匠」となる桜本さんです。
※後にソフマップの社長にもなります。現在は独立しています。
さあ、その桜本課長が買取センターの奥の小さな事務所で働き始めてから約1週間後、それまでほとんど挨拶以外の会話をしたことが無かった僕は、突然、桜本課長に呼び出しをくらいました。
桜本課長(以下S)「大井、お前にちょっと話がある。」
大井(以下O)「はあ。何スか?」(おいおい、オレ何も悪いことしてないよー)
S「ちょっと、こっち来い」
で、ちょっとした会議室のような場所で、
S「ここの買取センターって、実質、お前が店を回してるよな?」
O「はあ。まあ。実際・・・そうっスね。」
S「そやろ。実質、お前が店長みたいなもんやろ?」
O「いやいやいやいや。店長は店長でいますから。店長ではないです。」
S「いや、でもこの店でお前が一番仕事が出来るんやろ?」
O「ええ。まあ。・・・たぶん。・・・そうなりますかね。」
S「じゃあ、お前が店長やれよ。」
O「はい???」
S「だから、お前が店長。」
O「いやいやいやいや。オレは嫌っすよー。店長は絶対に嫌っすよー。」
ここで、自分は出世にはまったく興味がないことや、毎週末ディスコに行く為だけに仕事をしているようなもんだとか、オレはオレのペースで仕事はしますが店長にはなりたくない、など好き放題な話をしました。すると、
S「はははは。若いなー!オオイちゃーん!よし、お前やっぱり店長やれ。」
O「だーかーらー、休み欲しいし、僕は仕事早く切り上げて、遊びたいんですよー。」
S「ええよ、それで。やることやってくれたら。ホンマにええよ、それで。」
O「え!?」
S「いやだから、休みたい日に休んで、遊びたいときに遊べばええやん。
やることをやってくれたら、オレは別に何も言わんよ。
だいたい店長が休みのシフト決めれんねんで。」
O「!!!」(店長が休みのシフト決めれんねんで、店長が休みのシフト決めれんねんで・・・。)
目から鱗ってこのことか!、くらいの衝撃がありましたw 当時はこの休みのシフト決定権だけで店長を引き受けたようなもんでした。(めちゃめちゃ単純というか・・・)
まあ、でもこれをキッカケに仕事のやり方や考え方がどんどん変わって行きました。とにかく実績さえ出せば、後はもう好き勝手が出来るというか、もう遊びまくりました。遊びも楽しいし、自由に仕事もやらせてもらえたので、仕事もこれがもう楽しくて楽しくて。
何しろ今までは先輩社員なんかに随分と気を使っていたのが、店長になって一切遠慮がなくなったんで、もっと実績を良く出来る!もっともっといい仕事が出来る!ルールをもっともっと改善出来る!ってがぜんやる気が出てきて、それまで以上に仕事に取り組むことが出来ました。
これが僕が「仕事って面白い!」と思い始めたきっかけです。もちろん、常に実績が上がり続けるにも限界があり、「やることをやったら好きにしていい」(=「予算を達成すれば」)の言葉の重みもその後に嫌と言うほど知って行くことになり、結局はそんなに遊べなくはなるんですけどね・・・。
うーーーん。
いい出会いをありがとうです。