2018年12月11日(火)、ワイン会「Bon Vin Club」の124回目となる例会が開催されました。
・・・・・・Wine Lists・・・・・・
①Cremant De Bordeaux Brut Union De Guyenne
②Chateau Tour De Mirambeau Cuvee Passion Blanc 2014
③Chateau Clement Saint-Jean 2011
④Chateau Canteloup 1996
⑤Chateau Du Tertre 1997
⑥Chateau Margaux 1993
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①ユニオン・ド・ギュイエンヌ社は、2007年にボルドー右岸の265の生産者により創設された生産者組合です。畑で収穫されるまでのぶどうを徹底的に管理する事、栽培方法・収穫時期など、ありとあらゆる場面でぶどうの栽培農家に助言を行います。そうして収穫されたぶどうを使い、最新の醸造設備で高度な醸造技術を用いて高品質なワインを造り出しています。
16℃前後に低温管理されているステンレスタンクで醸造されたセミヨンと、その後別に醸したカベルネ・フランをブレンドし、瓶詰めをします。二次発酵は、シャンパーニュ同様酵母とリキュールを加えた瓶内で行われ、9ヶ月以上の熟成を経て出荷されます。
明るい黄金色で、セミヨンのアロマティックでフルーティーな風味、コクのある果実味に黒ぶどうであるカベルネ・フランの華やかさが加わり、余韻には口中にフレッシュ感のある、甘酸っぱいニュアンスが広がります。
②250年にわたり、農業との兼業で代々ワイン造りを行ってきたデスパーニュ家ですが、ワイン造りに専念したのは先代であるジャン・ルイ氏の代からです。彼はボルドーでワイン造りを学んだ後、1967年にアルゼンチンとチリに渡ります。ヒッチハイクをしながらの旅行が目的でしたが、カリフォルニアに到達した時にロバート・モンダヴィ氏に出会い、ワイン造りを学びます。帰国後には、ボルドーでは最も早くステンレスタンクを導入するなど、カリフォルニアの最新のワイン造りを取り入れ、品質をより一層高めてきました。
鮮やかな、やや濃いめの黄色であり、完熟ぶどう由来のトロピカルフルーツ、マンゴーやパイナップルなどの香りに、シトラス、白い花などの香りが混ざり合います。トロリとした液質で、ジューシーな果実味が感じられるふくよかな味わいですが、酸とミネラルによって引き締められている印象です。樽とステンレスタンクが巧みに併用されたことから、コクと爽やかさの両面が感じられます。
③クリュ・ブルジョワのシャトーであるクレマン・サン・ジャンは、50ものシャトー・ワインを造る生産者協同組合「ユニ・メドック」が所有するシャトーで、畑はメドック北部のベガダン村に位置し、1,200haの面積を誇り、醸造施設も同村にあります。
畑に最も近い醸造施設で醸造したワインを全てユニ・メドック一箇所で熟成するというスタイルのため、クオリティの高いワインを造ることが可能となっています。
特にクレマン・サン・ジャンは、組合員ではなくユニ・メドックが畑を所有するため、栽培から醸造、熟成まで一貫した理念の下ワイン造りが行われています。
美しく深い紫色の外観で、カシス、ブラックベリーなどを思わせる黒い果実香、ミント、樽熟成から由来する僅かなヴァニラ香、胡椒、ナツメグなどのスパイス香も感じられます。
適度に濃縮した果実味、比較的豊かな酸、力強くも主張しすぎないタンニンが融合し、徐々に旨味を現す、バランス良い良質なメドックワインと言えます。
④1821年創設の由緒あるカントループは、サン・テステフ村の北7キロ程という絶好のロケーションに位置します。
古い歴史を持つシャトーですが、ここ40年間は「投資の40年」といえるほどで、徹底的なイノベーションが行われ、産出されるワインの品質は恒久的にレベルアップされてきました。
現在は、約45ヘクタールの畑を所有し約100樽、年間30万本ほどのワインが生産されますが、その大半はフランス国内で消費され、数々のコンクールで賞を獲得するなど、フランス国内で高い評価を得ています。
茶色がかったルビー色で、赤い果実にタバコやコーヒー、腐葉土などが複雑に混ざり合うような、心地良い香りを放っています。
熟成を経たことで果実味は丸みのある柔らかなものとなり、まろやかなタンニンと見事に調和が取れた、エレガントな味わいとなっています。
⑤「テルトル」とはフランス語で「高台」を意味し、その名通り、シャトーはマルゴーのアペラシオンで最も高い台地にあります。
畑が点在する、他の多くのボルドーのシャトーと違い、52ヘクタールにも及ぶ、広大なぶどう畑は隣り合いひと群れになっています。
高台で日照にも恵まれている立地の為、ぶどうの生育にとっても好条件になるほか、霧による被害からも守ることができます。
また、近くを小川が流れているため、極端に畑が乾燥することもなければ、その小川が灌漑(かんがい)となり、水分過多に陥ることもなく、一定の水分のバランスが保たれています。
最初に改革を起こしたのは、1961年にこのシャトーを手に入れた、かつてはシャトー・カロン・セギュールの所有者でもあったフィリップ・カプベルン・ガスクトン氏です。当時、哀れな状態だったシャトーを建て直し、ぶどうを植え替えるために大規模な計画に着手しました。その結果、1978年以降は品質が非常に安定し、ヴィンテージによるばらつきがほとんど無くなったとも言われています。
その後、1998年にはシャトー・ジスクールも所有するエリック・アルバダ・イエルヘルスマ氏に買収され、ぶどう畑の整備や醸造設備の刷新など、お金をかけた、より高品質なワイン造りがはじまり、しなやかな味わいの中にも果実味の集中力が増すワインとなりました。
現在ではシャトー・ジスクールの兄弟シャトーとして有名になり、今やジスクールと競うようにしてクオリティを高めています。
ダークチェリーの色調ながら、熟成によりエッジには朱色が見られ始め、カシス、ラズベリーやドライフルーツやレーズン、杉のニュアンスを含む香りに、スミレを思わせるフローラル、コーヒーなど様々な要素のアロマが重なります。口当たりは滑らかで、凝縮した果実味にこなれたタンニンが溶け込み、甘い果実を感じさせる、長い余韻をもたらします。
⑥5大シャトーの一つであり「ワインの女王」「ボルドーの女王」と呼ばれるシャトー・マルゴーの歴史は12世紀にまで遡ります。当時はシャトー・マルゴーの前身であった「ラ・モット・ド・マルゴー」という畑の記録がありますが、その頃にはまだぶどうは植えられていなかったそうです。
シャトーとしての歴史は、1572年~1582年に、レストナック家の一人であるピエール・ド・レストナックが、それまで植えていた穀物を見限ってぶどうを植え始めたことによって始まりました。
まだ本格的なワインが造られていなかった当時、マルゴーは同地区の他のシャトーとは一線を画す、本格的なワインを造り出すシャトーとして、その名前を知られる存在となっていきました。
1855年、パリ万博のメドック格付けでは1級に格付けされ、ジロンド県ワインのテイステ
ィングでも、満点の20点評価を獲得した、唯一のシャトーとなりました。
しかし19世紀の様々な疫病、戦争などの厳しいが続き、一時期は衰退の一途をたどりますが、現在の所有者であるギリシャの実業家、メンツェロプロス一族が購入し、惜しみない投資の下、排水、植え替え等の大掛かりな再構築が行われ、見事シャトーは甦りました。
現在は、シャトーを購入した当時のメンツェロプロス氏の娘である、コリーヌ・メンツェロプロス氏が経営を担っています。
畑はパルメの隣、北東部に位置しています。大部分は水はけの良い砂利質の土壌ですが、一部に石灰質のところや砂利質粘土のところもあり、土壌は非常に多様化しているそうです。
エッジにややオレンジがかかるガーネット色で、クレーム・ド・カシスや杉、ヴァニラ、ハーブ、トリュフ、スパイス、さらにマルゴーらしい華やかなスミレの花の香りが複雑に混ざり合うようです。凝縮された果実と、熟成によりきめ細かく、滑らかになったタンニンが相まって「ワインの女王」としての気品と風格を漂わせます。
また、華やかで持続性のある余韻も実にマルゴーらしいものです。