2020年11月24日(火)、ワイン会「Bon Vin Club」の145回目となる例会が開催されました。
テーマ:ボルドー右岸
①Cremant de Bordeaux Jaillance Brut
クレマン・ド・ボルドー・ジャイヤンス・ブリュット
生産地:フランス>ボルドー
生産者:ジャイヤンス
ぶどう品種:セミヨン
1950年に設立されたジャイヤンスは、ローヌ地方北部のディー地区に拠点を置く、フランスを代表する優良共同組合のひとつです。
ローヌ以外の地域のスパークリング優良生産者ともパートナー契約を結び、現在はAOCクレマンのフランス国内シェアNo1を誇るトップブランドへと成長を遂げています。
クレマン・ド・ボルドー・ジャイヤンス・ブリュットは、女性だけの審査による世界的にも珍しい国際ワインコンペティションである「サクラアワード」において、3543点の頂点、わずか1%のワインにのみ与えられる最高賞のダイヤモンドトロフィーに選出されました。
柑橘系果実やリンゴを感じさせるフレッシュな香り、そして海を連想させるミネラルも感じられます。ドライなアタックですが、酸を含んだセミヨンのすっきりとした甘味が後から表れ、柔らかい余韻へと続きます。
②Chateau Tour de Mirambeau Cuvee Passion Blanc 2017
シャトー・トゥール・ド・ミランボー・キュヴェ・パッション・ブラン
生産地:フランス>ボルドー
生産者:デスパーニュ家
ぶどう品種:ソーヴィニヨン・ブラン60%、セミヨン40%
250年にわたり、農業との兼業で代々ワイン造りを行ってきたデスパーニュ家ですが、ワイン造りに専念したのは先代であるジャン・ルイ氏の代からです。彼はボルドーでワイン造りを学び、カリフォルニアで出会ったロバート・モンダヴィ氏に出会いワイン造りを学びます。帰国後にはボルドーでは最も早くステンレスタンクを導入するなど、カリフォルニアの最新のワイン造りを取り入れ、品質をより一層高めてきました。
また、最上級キュヴェである「ジロラット」のファーストヴィンテージ2001がリリース直後にパーカーから絶賛されるなど、着実に名声を高めてきました。
鮮やかな、やや濃いめの黄色であり、完熟ぶどう由来のトロピカルフルーツ、マンゴーやパイナップルなどの香りに、シトラス、白い花などの香りが混ざり合います。ジューシーな果実味が感じられるふくよかな味わいですが、酸とミネラルによって引き締められている印象です。
③Chateau de Parenchere Cuvee Raphael 2014
シャトー・ド・パランシェール・キュヴェ・ラファエル
生産地:フランス>ボルドー
生産者:シャトー・ド・パランシェール
ぶどう品種:メルロー70%、カベルネフラン15%、カベルネ・ソーヴィニヨン15%
パランシェールはボルドーで最も東端のリギューに位置し、16世紀から続く長い歴史をもつシャトーです。1958年にモロッコでワイン造りを行っていたラファエル・ガザニオル氏がシャトー購入し、その後息子のジャン・ガザニオル氏が1977年にシャトーを引き継ぎました。
品質が安定していることからヴィンテージによるばらつきが非常に少なく、パーカーをはじめ世界のテイスター達からも認められています。
オーナー一族がボルドー出身でないこともあり、少し変わった醸造方法を取り入れています。一度樽に入ったワインは澱引きを行なわないまま澱上で熟成させ、ボトリングまで一度も樽から外に出さず、酸素を注入しワインを空気に触れさせることにより、果実味を逃すことなくワインの中に閉じ込めています。
キュヴェ・ラファエルは同シャトーの上級に位置するキュヴェです。
熟したチェリーやカシスリキュール、カカオ、トースト香がバランスよく立ち上がり、パワフルさとストラクチャーがありながら柔らかいタンニンが溶け込み、フレッシュな果実味も感じられます。
④Chateau Tour Saint Christophe 2016
シャトー・トゥール・サン・クリストフ
生産地:フランス>ボルドー>サン・テミリオン
生産者:シャトー・トゥール・サン・クリストフ
ぶどう品種:メルロー90%、カベルネ・フラン10%
トゥール・サンクリストフは、サン・テミリオン歴史地区の東、サン・クリストフ・デ・バルド村に位置するシャトーです。 近くにはヴァランドローやフルール・カルディナルがあり、特に優れたテロワールの畑を有しています。
2012年に現在オーナーのピーター・クォックとその娘のカレンが取得し、シャトーと畑の改修を開始し、現在はサン・テミリオン・グラン・クリュに約20haの畑を所有しています。現在最も注目されている若手醸造家のひとりであるジェローム・アギーレが醸造を担当し、コンサルタントにはミシェル・ローラン氏を迎えています。2012年以降は品質の向上が品質向上が目覚ましく、世界的に評価を高めています。
新鮮なブラックベリーや黒スグリ、ラベンダーのような香りがあり、100%樽発酵による濃密な果実味と、まろやかでキメの細かいタンニンが調和しています。しなやかながら深い余韻が長く持続し、テロワールの素晴らしさも感じさせます。
⑤Chateau Monbousquet 2008
シャトー・モンブスケ
生産者:シャトー・モンブスケ
生産地:フランス>ボルドー>サン・テミリオン
ぶどう品種:メルロー60%、カベルネ・フラン30%、カベルネ・ソーヴィニョン10%
シャトー・モンブスケの起源は1540年に遡り、数々の所有者が土地を継承してきましたが、フランスのスーパーマーケット事業で成功を収めたジェラール・ペルス氏(シャトー・パヴィも所有)が1993年に購入し、畑から醸造までの生産工程を革新して品質向上に努めました。
かつての飲みやすいと言われていたスタイルから一転、上級シャトーに引けを取らないしっかりとした骨格を持つワインとなり、2000年VTはパーカーポイント95点を獲得し、2006年にはついにサン・テミリオングラン・クリュ・クラッセに昇格を果たしました。
現在、右岸のスーパー・エノロジスト、ミシェル・ロランがコンサルタントを務めています。
深みのあるガーネットの外観で、ブラックベリー、チョコレート、コーヒー、革、ヴァニラ等の複雑なニュアンスで、メルロー由来の凝縮された果実味と奥行きの有るタンニンが感じられ、旨味のあるビターな余韻が長く持続します。
⑥Chateau Figeac 2007
シャトー・フィジャック
生産地:フランス>ボルドー>サン・テミリオン
生産者:シャトー・フィジャック
ぶどう品種:*作付比率・・・カベルネ・ソーヴィニヨン35%、カベルネ・フラン35%、メルロー30%
シュヴァル・ブランに隣接するフィジャックは3世紀から続くサン・テミリオンの名門シャトーであり、シュヴァル・ブランも元々はフィジャックの一部でした。
現在のシュヴァル・ブランはかつてヴァン・ドゥ・フィジャックとして売られていたこともあり、両者は密接な関係にあると言えます。
高い評価を得ていたフィジャックは、18世紀末には200haからなる広大な面積を誇っていましたが、その後は多くの所有者の手に渡り不遇な時代を迎えることとなります。
1892年には現在の所有家であるアンドレ・ヴィルピグ(県庁パリ支部長)の妻の手へ渡
り、1947年にはその孫のティエリー・マノンクールがフィジャックの責任者となりました。
1世紀にわたって荒廃していたシャトーは、熱心な農業技師の手によって再び上質なワインを生み出す事が可能となり、ようやく輝きを取り戻しました。
現在の格付けは第1特別級Bで、フィジャックから分かれたシュヴァル・ブランの方が格上とされてきましたが、シュヴァル・ブランに劣らず第1特別級Aと同等であると評され、メドック格付け2級に相当するワインであるとまで言われています。
同地区の他のシャトーと異なる特徴として、カベルネ・ソーヴィニョンの栽培比率の高さが挙げられ、サン・テミリオンのスタイルにメドックのカベルネの力強さが加わった、右岸の中では珍しいスタイルです。
深いルビーの外観で、ブラックチェリーやカシスなどの黒い果実、スパイス、樽由来のバニラの香が複雑に混ざり合い、豊かな果実味と熟してこなれたきめ細かいタンニン、きれいな酸が調和しており、スパイシーなニュアンスを伴う余韻をもたらします。