・2021年3月、ワイン会「Bon Vin Club "Special"」の25回目となる例会が開催されました。
テーマ:ニュージーランド・オーストラリア

①Cloudy Bay Perolus
クラウディー・ベイ・ペロリュス
生産地:ニュージーランド>マールボロ
生産者:クラウディ・ベイ
ぶどう品種:シャルドネ、ピノ・ノワール
クラウディ・ベイは1985年、マールボロのソーヴィニヨン・ブランの可能性を信じた、オーストラリアのワイナリー「ケープ・メンテル」のオーナーであるデイヴィッド・ホーネン氏によって創設されました。
1985年にリリースした「ソーヴィニヨン・ブラン」は豊かな香りと濃縮した果実味で、非常に爽快なワインであり、それまでのソーヴィニヨン・ブランのイメージを覆すものであると、国際的に高い評価を受けました。
その後も躍進し続け、現在ではニュージーランドを代表するワイナリーとなっています。
名前の「ペロリュス」は、船がクック海峡の危険な海域を渡る時に水先案内をしていたと言われるマールボロの有名なイルカ「ペロリュス・ジャック」にちなんで命名されました。
ペロリュスにはマールボロのワイラウヴァレーにある自社畑と契約農家の畑のぶどうが使用されます。ステンレスタンクとオークの大樽、フレンチオークの小樽を使用して発酵と熟成を行います。
澱と共に8ヶ月の熟成後にアッサンブラージュし、最低2年間の瓶内熟成を経てリリースされます。
細やかで繊細な泡が立ち上がり、レモンのような香りと濃厚で豊かな果実味が特徴的です。果実味に加えてナッツのニュアンス等も加わり、爽やかさと複雑さが感じられる、バランスに秀でたスパークリングワインです。
②Stonier Reserve Chardonnay 2012
ストニアー・リザーヴ・シャルドネ
生産地:オーストラリア>ビクトリア州
生産者:ストニアー
ぶどう品種:シャルドネ
ストニアーは、メルボルンの出版業界で成功をおさめたブライアン・ストニアーが1978年に設立したワイナリーであり、ワインはシャルドネとピノ・ノワールに特化しています。
モーニングトン半島でも早い時期にぶどうを栽培し始めたためにデータが無く、栽培方法、品種、仕立て方も手探り状態のスタートとなりました。
モーニングトン半島はいわゆる寒冷地の気候ですが、風の影響を大きく受け、特に開花時期の強風は結実を妨げ、収穫量を減少させてしまいます。
そのような中でのぶどう栽培は容易ではありませんが、品質的には優れたものが出来ます。ワインは涼しい地方の特徴を示し、主張は控えめながら、ボディがしっかりした上品な風味を持っています。
白桃やレモン、プラム、そして煎ったアーモンド、ナッツ、バターの香りが加わるかのようです。粘性は強く、酸と果実味のバランスがよく取れていています。
リザーヴ・シリーズはしばしばオーストラリアのトップ・プレミアム・ワインとして、国内外ワイン誌やワイン・ショーで高い評価を受けています。
③Nautilus Estate Pinot Noir 2012
ノーティラス・エステート・ピノ・ノワール
生産地:ニュージーランド>マールボロー
生産者:ノーティラス・エステート
ぶどう品種:ピノ・ノワール
ノーティラスは1985年、南島のマールボローに設立されたワイナリーです。設立当初より家族経営の小規模生産を続け、高品質なワイン造りにこだわっており、2000年には南半球で初めてピノ・ノワール専用の醸造施設を設立しました。
マールボロ地区の3つのエリアに6つの自社畑を所有し、それぞれのエリアの特徴を備えたぶどうをブレンドすることで、ユニークなマールボロのテロワールを見事に反映した複雑味と深みを持ったワインを造り出しています。
ピノ・ノワールは5種類のクローンをブレンドし、それぞれがワインに異なる風味と複雑さの層を与えています。約10%を全房発酵、新樽と古樽のフレンチオークで熟成を行います。
穏やかな花の香り、熟したブラックベリーやチェリー、スパイシーなアロマが感じられます。洗練され、バランスの取れたエレガントな仕上がりで、力強い風味と長い余韻が特徴的です。2010ヴィンテージはワインスペクテイター誌で91点を獲得しています。
④Cullen Cabernet Sauvignon Merlot 2001
カレン・カベルネ・ソーヴィニヨン・メルロー
生産地:オーストラリア>マーガレット・リヴァー
生産者:カレン・ワインズ
ぶどう品種:カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー他
1966年、精神科医だったケヴィン・カレンと妻のダイアナ・カレンは、マーガレット・リヴァーに土地を購入後ぶどうの栽培を始め、1971年にワイナリーを創設しました。
80年代に入り、本業が忙しくなった夫ケヴィン・カレンよりワイン造りを任されたダイアナは、専門学校のセミナーを受け独学で醸造のノウハウを身に付けました。ワインの出来に順位をつけられることを嫌ったダイアナはコンテストには積極的に出展しませんでしたが、そのワインの評判は瞬く間に広がり世界有数のブティックワイナリーの一つとなりました。
ジューシーなダークチェリー、カシスを思わせる黒い果実の香りに、オーク、チョコレートのようなアロマが加わります。
凝縮されたレッドベリー、ブラックベリーの果実の味わいと、上質できめ細かいタンニンが中心となり、継ぎ目が感じられない滑らかな舌ざわりで、きれいで長い余韻へと続きます。
生産地:オーストラリア>マーガレット・リヴァー
生産者:ルーウィン・エステート
ぶどう品種:カベルネ・ソーヴィニヨン97%、マルベック3%
⑤Leeuwin Estate Art Series Cabernet Sauvignon 1999
ルーウィン・エステート・アートシリーズ・
カベルネ・ソーヴィニヨンルーウィン・エステートは1973年にデニス&トリシア・ホーガン夫妻によって設立された、オーストラリアを代表するプレミアム・ワイナリーです。
1970年初頭、夫妻はロバート・モンダヴィの来訪により、家族が週末を過ごしていた牧草地が世界的な品質のワインを生み出す可能性がある土地であることを知り、自力でその土地を開墾し、モンダヴィの指導の下、1974年からシャルドネとカベルネ・ソーヴィニヨン、シラーズ、ピノ・ノワールの植付けを開始し、1978年には初めてルーウィン・エステートのワインが造られました。
アートシリーズはルーウィンのフラグシップシリーズであり、エチケットには毎年オーストラリア気鋭の若手アーティストから購入したオリジナルの絵が使用されています。
完熟した凝縮感ある黒系の果実、スパイス、杉やタバコなどの香りが混ざり合っています。重厚感のあるボディながら、20年以上の熟成によって丸く柔らかく、そして複雑さも帯びており、きめ細やかなタンニンが長い余韻に伴います。
当ヴィンテージは、ロバート・パーカーが「まるでシャトー・マルゴーのような精密さを示す味わいだ」と大絶賛のコメントを残しています。
⑥Penfolds Grange 2001
ペンフォールズ・グランジ
生産地:オーストラリア>サウス・オーストラリア
生産者:ペンフォールズ
ぶどう品種:シラーズ、カベルネ・ソーヴィニヨン
1844年、イギリスから移住してきた医師クリストファー・ローソン・ペンフォールズ氏が、サウスオーストラリア州マギルで患者向けの酒精強化ワイン造りを開始したのが、ペンフォールズの始まりです。
1950年代に、消費者の嗜好の変化を反映してスティルワインにフォーカスしたワイン造りに転向します。当時のチーフ・ワインメーカー、マックス・シューバート氏を中心に「グランジ」を生み出し、ペンフォールズの名が世界に知れ渡ることとなりました。
グランジが生まれたのは、マックス・シューバート氏が、フランスのボルドーを訪問したことがきっかけでした。彼はラフィットやマルゴーなどの一流シャトーを訪れ、そこで40~50年物という稀少なオールドヴィンテージを試飲する貴重な機会に恵まれました。
彼はその長命なボルドーワインに感銘を受け、この体験がグランジのその後のスタイルを決定付け、さらにはオーストラリアワインの歴史を変えるきっかけとなりました。
翌年の1951年には、グランジの前身となる「グランジ・ハーミテージ」をリリースし、偉大なるワイン「グランジ」の歴史が始まりました。
しかしリリース当初のグランジはオーストラリアのワイン評論家からは酷評され、一時は生産中止という事態にまでなりました。長期の熟成を前提に造られたグランジの良さは当時の人々には理解されなかったためです。
しかしシューバート氏はグランジのポテンシャルを信じ、オーナーに隠れて密かにワインを造り続けました。
数年後、熟成したグランジを飲んだペンフォールズのオーナー達は、その素晴らしい味わいに考えを改め、生産の再開を指示します。
そのワインは評判を呼び、今日の名声を獲得することになったのです。こうして酒精強化ワインが主流であったオーストラリアワイン業界に、ボルドーのグラン・ヴァンのような本格的なワインを持ちこんだペンフォールズは、グランジの哲学を応用した優れたワインを次々とリリースします。
60年以上にわたりオーストラリアワインの最高峰であり、その他ワインを牽引する存在としてその頂点に君臨し続けています。
通常フランスのグラン・ヴァンは、単一畑や区画のぶどうから造られるワインが一般的ですが、ニューワールドであるオーストラリアにおいて170年以上にわたる、ペンフォールズのワインメイキングの哲学は「マルチ・リージョナルブレンドとマルチ・ヴァラエタル」です。
つまりフランスのグラン・ヴァンとは対照的に、さまざまな地域や畑から最上のぶどうを集めてブレンドし、最上のワインを造るということであり、これは類まれな果実の選別技能と、卓越したブレンド技術があってのことと言えるでしょう。
「グランジ」も当然ペンフォールド社が擁する各地のワイナリーから収穫されたシラーズを主体とし、厳選に厳選を重ねたもののみを原料として造られます。
畑は南オーストラリアのバロッサ・ヴァレー、イーデン・ヴァレー、マクラーレン・ヴェイル、クナワラなどを始め、複数の場所に畑を所有しており、代表的な畑は標高340mの緩やかな斜面に位置し砂地やローム層、粘土などの異なる土壌を持つ、オーストラリア最高の赤ワインヴィンヤードです。その他に、独立したぶどう農家からの買い入れや、農家に畑を貸し出してのぶどう栽培、畑やぶどうのグレードなどによって選別し、別々に醸造を行います。そして毎年ブラインドテイスティングを経てそのワインのスタイルに合ったブレンドを決めています。
現在は主に4人のチーフワインメーカーが醸造を担当。ペンフォールズの伝統あるワイン造りの技術を継承し唯一無二のスタイルを守り続けています。
赤紫の外観で、チョコレートやコーヒー豆、オリーブ、ローストしたナッツ、西洋杉、ブラックペッパー、スパイス等を彷彿とさせる香りは芳醇かつ奥行きが深く、非常に複雑で、
果実味は黒いベリーをジャムにしたかのように、濃厚でふくらみがあります。
柔らかく厚みのあるタンニンがこのワインの骨格を形成し、重厚感をもたらしていますが、あくまでもエレガント、そして優雅であり、深い味わいが見事に表現されています。
+Special
⑦Torbreck The Steading 2001
トルブレック・ザ・ステディング
生産地:オーストラリア>バロッサ・ヴァレー
生産者:トルブレック
ぶどう品種:グルナッシュ60%、シラー20%、ムールヴェドル20%
オーナーであるデイヴィット・パウエル氏は、ローヌワイン(ポール・ジャブレ・エネのエルミタージュ・ラ・シャペルとシャーヴのエルミタージュ)の影響を受け、親戚にワイナリーを所有している人がいたものの、全て独学でワインを学び、1994年からワインを造り始めました。
現在、オーストラリアにおけるローヌ・スタイルの傑作ワインを生み出す天才醸造家として、その名は非常に広く知れ渡っており、ロバート・パーカーは「デイヴィッド・パウエル氏は、間違いなく世界で最も素晴しいワインの造り手の一人である」と絶賛しています。
ザ・ステディングはフレンチ・オークとアメリカン・オークの300リットルの古樽で18ヶ月熟成させて造られます。
熟した黒い果実、紅茶、タバコ、土、西洋杉、胡椒などの様々な香りが複雑に交錯します。深みのある果実味に、しっかりとした酸としなやかで熟れたタンニンが溶け込んでいます。バランスにも非常に優れ、まるでヨーロッパの繊細さ、エレガンスも感じさせます。