台風翌朝の漂流カイツブリの親子 | 高井戸の住人のブログ

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10月6日から巣が漂流して2匹のヒナが孵ったカイツブリ一家の話のつづきです。

常連のみなさん、その他みなさん、心配して朝から様子を見に来ていました。

漂流巣は結局卵1個を載せたまま跡形もなく消えていました。
台風前後に巣に帰還して補修を試みたかな?と思いましたが、どうやら新たに巣を再建することにしたようです。

元の巣のあった枝に新たな巣ができかかっていて、オレンジのくちばしに黒白縞模様の小さな頭ふたつがおとなしく乗っていました。

この世に生まれてまだ5日目と7日目。
3匹奇跡的に居ないかとちょっと期待しましたがやっぱりダメでした。



きょうはまだ波風が強く、巣の完成度はヒナたちの身体が半ば水に浸かった状態でした。
周りに土手が出来てお椀状になると安心感が増します。
ヒナたちは波に揉まれながら両親がせっせと巣材を集めて来て積み上げる様子を眺めたり、エサが運ばれて来るのをじっと待っていました。
口に運ばれるエサもまだ上手に呑み込めず何度も取り落としては親が拾い直して食べさせていました。
まだそういう日齢の赤ちゃんです。

いつ沈むか分からない漂流中の巣の上で産まれ、流されている途中に池を仕切るワイヤーロープと巣の間に身体を挟まれたり、漂着した岸辺でうっかりなカメラマンに覗き込まれて巣を脱出したり、日本で最大級の台風に見舞われても生き続けている健気な命。
たぶん親の背中で暴風雨の音を聴きながらひと晩をしのいだんじゃないかと想像します。
とりあえず無事でよかった。

今度こそ流されない、安全な巣を完成して無事巣立てますように。


追記:

ヒナは親になんらかの方法で「巣の上にいなさい」と指示されるとちゃんと巣の上で待っている。

こういう親子のコミュニケーションもすごいと思う。

それで親は自由に潜って巣材運びや餌運びに専念できる。。。!