みなさまへ


この三月に、『夏目漱石の手紙に学ぶ 伝える工夫/中川 越』という本を、  マガジンハウスから出しました。


夏目漱石の手紙に学ぶ 伝える工夫/中川 越
 
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この本の内容にちなんだ漱石の手紙の一部を、このブログでご紹介させていただきます。


2014-4-10 著者 中川 越 (なかがわ えつ)  


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漱石の手紙-17 招待の手紙

夕飯に教え子夫婦を招待する

 

粗末な台所のあり合せのもので、夕飯をさしあげたく存じます〔現代語訳〕

(かん)(ちゅう)あり合(あわ)せのものにて夕飯(ゆうはん)差上度候(さしあげたくそうろう)〔原文〕(安倍能成宛・大正二年二月二十六日付)


解説 ご馳走を用意しますなどといえば恐縮して来にくくなるとき、あり合せのものでというといって、気楽に来られるよううながすのが効果的だ。だからといって、本当にあり合せのものを出はせば失礼になるし、相手もちょっと失望する。

 

漱石の手紙-18 紹介の手紙

仕事を紹介するときの前置き


君が生活に困るかと、君に頼まれもしないのに、少し心配していた
〔現代語訳〕

 君が衣食に困る事をたのまれもせぬに少々心配して居た〔原文〕

(森田草平宛・明治四十年一月十八日付)

 解説 漱石は門下生たちの就職の世話もよくした。しかし、自尊心を傷つけないように、細心の注意を払うことを忘れなかった。


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『夏目漱石の手紙に学ぶ 伝える工夫』のPVがこちらからご覧になれます。  

 

●お知らせ●

2014-3-31東京新聞  と中日新聞  に、『夏目漱石の手紙に学ぶ 伝える工夫』が紹介されました。それぞれの新聞名をクリックすると、記事がご覧になれます。













































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夏目漱石の手紙に学ぶ 伝える工夫/中川 越
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2014-4-9 著者 中川 越 (なかがわ えつ)



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漱石の手紙-15 誘いの手紙

鎌倉の海にいっしょに行こうと誘う

ちょっと行って黒くなろうじゃありませんか〔現代語訳〕

一寸行って黒くなろうじゃありませんか〔原文〕

(寺田寅彦宛・大正元年八月十日付)

解説 漱石は子供たちを連れ、泊りがけで鎌倉に海水浴にも行った。そのとき門下生の一人、寺田寅彦に声をかけた。寺田は、物理学者で随筆家。「金平糖の角の研究」などをした。門下生といっても、互いに敬愛しあう友達のような関係で、誘う言葉も軽やかで明るい。

 

漱石の手紙-16 招待の手紙

食牛会に門下生たちを招待する

牛のほかにはなにも食べるものなし〔現代語訳〕

牛の外(ほか)に何の食うものなし〔原文〕

(野村伝四宛・明治三十八年二月二十三日付)

解説 漱石は門下生たちとの食事と歓談を楽しみにしていた。牛なべを食べたときの招待状のワンフレーズだ。このほかに、参加者の顔ぶれを、ユーモラスに紹介した。この手紙は郵便ではなく、車夫などを利用した持参状。その日のうちに届いた。いわば当時のメール。


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2014-3-31東京新聞中日新聞 に、『夏目漱石の手紙に学ぶ 伝える工夫』が紹介されました。それぞれの新聞名をクリックすると、記事がご覧になれます。


































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2014-4-4

著者 中川 越 (なかがわ えつ)




漱石の手紙-13 依頼の手紙

借家探しの手伝いをリズミカルな文章で依頼









君は手伝いに来てくれるだろうね 伝四君、どう思う〔現代語訳〕



君は手伝いに来て()れるだろうね (でん)(くん)(もっ)如何(いかん)となす〔原文〕

(野村伝四宛・明治三十七年六月十八日付)





解説 漱石は門下生の一人野村伝四に、ビスケット食べながら答案の採点をしていると、ビケットは減るけど、答案の採点は進まないなどと、リズミカルに愚痴をこぼしながら、最後に借家探しの手伝いを依頼し、「どう思う」ととぼけた語り口で相手を笑わせ、目的を達成した。









漱石の手紙-14 誘いの手紙

編集者を「ハムレットの観劇」に誘う







一人ならそんなに行きたくもない〔現代語訳〕



一人ならそんなに行き(たく)もない〔原文〕

(高浜虚子宛・明治四十年十一月十八日付)



解説 漱石は編集者をシェークスピアの「ハムレット」に誘った。ぜひ一緒に行きたいという気持ちを、「一人ならそんなに行きたくもない」と言葉に代えた。相手にはうれしい最上の殺し文句だ。




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