公示日が来ていよいよ選挙戦が始まりますが、一介のスナックのママにすぎないあかり(野呂佳代)は知名度が無いので、流星(松下洸平)や風間(梶裕貴)に比べたら泡沫候補にすぎません。
半数近くある浮動票をいかに獲得するか、さまざまな人々の思いを丁寧に描いていて2話ともにワクワクしながら見ました。
フジテレビ 月曜22時
「銀河の一票」第9話(6/15)、第10話(6/22)
主演…黒木華
脚本…蛭田直美
演出…稲留武(9)、松本佳奈(10)
このドラマの脚本が優れているのは茉莉(黒木華)とあかりを取り巻く人々、一人一人に細やかな目配りがされていて、それぞれが思いを持って行動するさまに共鳴が持てるところです。
第9話、第10話でもそれは遺憾なく発揮されていました。
印象だったのを列記していくと、まず後援会長になってくれた樫田(岩松了)。
イベント会社の社長だった樫田はコロナ禍に廃業に追い込まれ、それからは失意の日々を送っていましたが、
選挙戦では本業で培ったものを発揮できて、また自分が力を発揮できる場を得たことを茉莉に感謝するシーンが印象的でした。
「楽しいよ、まだまだやれるってさ」
いまだに現役で働けている私めには刺さる言葉でした。
樫田をはじめスナックにいた政治に無関心だった常連客たちが、それぞれの本業を活かした協力をしてくれている姿は頼もしく微笑えましいですね。
選挙カーのウグイスさんを買って出てくれた声優の白鳥(日髙のり子)が、有権者への演説の練習をしていて発声がうまくいかないのを見かねてアドバイスするシーンも良かったですね。
胸にあるのは自意識、頭にあるのは思考。
心があるのはここ(おへその下)。
元気と勇気。
腹の底から心をこめて、元気に勇気を出して語るようにしたら、おのずと声は出るし、聞く人の心に届く声になるってことなんでしょうね。
ベテラン声優の日髙のり子が演じているのですごい説得力がありました。
クジで選ばれるポスター掲示板の番号。何番がいいのかとか、いかに早くに掲示板に貼りきるかとか、選挙戦あるあるが描かれていて興味深かったです。
更にこのドラマがよくできているのはあかりの陣営だけでなく、流星や風間の陣営についてもしっかりと描いているところで、
流星を後押しする星野(坂東彌十郎)の意向を受け、何かと口出ししてくる秘書の雫石(山口馬木也)に、ネガキャンなど古くさいやり方だとはねつける流星には、彼なりの信念があるとわかるし、
風間は風間で、自分は中卒だと正直に明かし、それがネックならやめるけどと話すと、葛巻(堀部圭亮)は「私たちがあなたを背負い、担ぐんです。それが選挙というものです。私たちは見抜いた。あなたが担ぐべき器だと」と語ります。
担ぐ側も覚悟をもって臨んでいることを改めて知り、風間も腹をくくります。
第10話では、ずっと茉莉を見守ってきた記者の雨宮(三浦透子)が、離島への選挙活動について来て、茉莉は1人じゃないと励ましました。
面白くなってきたのは、父親が大企業の会長で叔父が元総理なので、総理になりたい星野が足が不自由なのを承知で後妻として迎えた桃花(小雪)が、あかりの陣営に味方したいと申し出てきたことでした。
桃花が頼んだバリアフリーの法整備を星野はなし崩しにしていて、それにしびれを切らしたし、民政党の議員たちに親族も含めて造反は許さないというお触れを回しているのに逆らいたかったようです。
すぐに動くあかりと茉莉は選挙活動をやめても投票所のバリアフリー状況を調べて、風間の協力も得て可視化を実現しました。
桃花は父親にも話して資金も援助してくれそうです。
星野の事務所のスタッフの星野が命じる強引なやり方に反発し始めていて、雫石に命じられても、みんなで「いたしかねます」と拒むシーンも印象的でした。
雫石もどこかで星野を裏切るかもしれません。
ずっと引っ張っている学部長の転落死について、流星の秘書、藤堂(倉悠貴)が調べてきました。
かなりの爆弾のようで、茉莉にも関わってくるようです。
流星がどういうスタンスになるのか?最終回が気になります。
当選するのは誰なんでしょうか?
9話、10話ともに評価は…8