山口県内のJR山陽本線を走る瀬戸内色の115系3000番台(N-04編成)。2023年10月14日の運行開始から3カ月が過ぎましたが、懐かしい装いの電車は今も注目を集めています。今回は下関駅発の終電1本前の列車で新下関駅まで、停車中を含めて40分間、撮って乗って楽しんでみました。

 

 

3534Mに充当された瀬戸内色の115系N-04編成。22時半を過ぎた下関駅のホームは閑散としています

 

 

 

◾️発車29分前に入線

山陽本線上り終電の一つ前の3534Mは下関駅を22時56分に出て、終点の厚狭駅に23時33分に着く列車です。この時間帯になると県央部の新山口駅まで行く列車はなくなり、次の23時33分発の終電3536Mも、6駅先の厚狭止まりとなっています。

 

3534Mは下関駅22時27分着の下り3349Mの折り返し運用で、降車が終わるとそのまま乗車できます。入線から発車までの時間が短い列車が多く見られる中、3534Mはたっぷり29分もあります。瀬戸内色の115系が充当された際はゆっくり写真が撮れるほか、寒い冬に車内で過ごせるのもありがたいです。

 

 

下関駅で発車を待つ3534M。ドアは乗り降りする際にボタンで開閉します

 

 

 

この日は週明けの平日だったせいか、車内は閑散としていていました。1本前の22時13分発の新山口駅行き3408Mは2連の115系T編成が充当されていて、以前乗車した際には混雑していましたが、この3534Mは比較的ゆっくり過ごせるようです。もっとも、田舎のこの時間帯に転換クロスシート車の4両編成はオーバースペックに感じます。

 

 

入線から発車まで29分間あるため、夜の瀬戸内色をゆっくり楽しめます

 

 

車体色ばかりが注目されますが、運転室内装色の淡緑3号も懐かしさを感じます

 

 

 

◾️車内広告は「懐鉄」で統一

懐かしい姿で注目される瀬戸内色の115系N-04編成ですが、乗ってしまえば内装は他の編成と変わらず、窓からちょっと見えるクリーム色の車体で往時をしのぶくらいです。

 

一方で、車内広告が「懐鉄シリーズ第3弾」で統一されているのは圧巻で、「アノ頃ノ列車ガ  イマ再ビ走り出ス‼︎」と瀬戸内色の115系3000番台をにぎやかにPRしています。

 

 

 

「懐鉄シリーズ第3弾」の広告で統一された車内。宣伝効果は抜群ですが、鉄道ファン以外の乗客に向けて「瀬戸内色とは」の簡単な説明文が添えられていると、より親切だったように思います

 

 

115系3000番台のイラストは、よく見るとタイフォンがスリット式になっていました

 

 

 

瀬戸内色の115系の運行情報は「JRおでかけネット」に掲載されていますが、私の場合、山陽本線を毎日利用しているわけではないので行動となかなか合わず、今回初めて当たりました。新下関まで2駅9分間の乗り鉄はいつも中途半端ですが、3534Mは下関駅での発車待ちを含めると40分間あり、十分に満喫できました。

 

瀬戸内色の115系を楽しむには、陽光に輝く瀬戸内海を絡めた日中の乗り鉄・撮り鉄が一番良いのですが、静かに往時をしのぶ「懐鉄」としては、乗客が少ない夜間も魅力的に感じました。

 

 

新下関駅発車する瀬戸内色の115系N-04編成

 

 

 

※復活した瀬戸内色の115系3000番台、以下にも関連記事を書いています