歳末の銀座にて | 書斎の汽車・電車

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インドア派鉄道趣味人のブログです。
鉄道書、鉄道模型の話題等、つれづれに記していきます。

 新年になり、もう松も取れましたが、お話しする機会を逸していた去年の年末のことを書きます。

 

 12月の23日、銀座へ行きました。

 「GINZA SIX」の前に何やらありますね。

 これ、何かといえば、元々はマンションの一室なんです。

 

 そのマンションは、銀座8丁目にあった「中銀カプセルタワービル」といいまして、昭和47(1972)年に竣工し、令和4(2022)年、老朽化のため解体されています。設計は黒川紀章氏で、「メタボリズム建築」の代表的存在といえます。

 

 「中銀カプセルタワービル」は、2本の支柱に140個のカプセル型居住空間が取り付けられており、カプセルは交換可能(実際には交換はされませんでしたが)でした。今回展示されていたのは、そのカプセルの一つということになります。なお、カプセルを製造したのは「アルナ工機」といいますから、あながち鉄道とも無縁ではありません。

 

 一つ一つのカプセルの面積は10㎡、単身者が居住するのに必要最低限の設備を備えていました。当初は、ビジネスマンがとにかく寝るだけの「セカンドハウス」として販売されましたが、年を経るごとにオーナーも代わりまして、最後の頃は丸ごとオーナーさんの趣味空間として使われている例もかなり見受けられました。実は今回展示されている部屋も、そんな一室をイメージしているようです。

 

 中を見てみましょう。

 今回の展示では、「音楽好きの部屋」をイメージしているらしく、懐かしのLP盤のジャケットも見えますね。また、実際に展示されているレコードの曲も流されていました。

 

 今となっては叶わぬ夢ですが、もし自分がこのカプセルのオーナーになったら、さあどうしましょうか?

 やはり鉄道趣味の部屋、それも鉄道模型の私的な運転会場ですかね。もちろん、本格的なレイアウトを建設してもいいですが、この空間ですと、カトーのユニトラックみたいな線路を敷きっぱなしにするだけというのも案外似あいそうです。ちょうど今やっている「チンパン実験線」の本線版という感じですかね。

 

 妄想はこのくらいにして、腹ごしらえをしましょう。この日は東銀座の町中華、「萬福」へ。

 大正時代から続く名店ということですが、ラーメン(写真)、餃子に加えて「ポークライス」(写真を撮るのを忘れました)が絶品でした。また行きたくなるお店です

 かつお出汁が効いたしょうゆラーメンももちろん美味しかったです。