DG「極北戦線1941-42」ソロプレイ記録12ターン(最終ターン) | マルコ・ポーロになりたい・その2

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DecisionGames「World at War」誌第5号の「極北戦線 The Finnish Front,1941-42」をソロプレイしてみました。


第12ターン(1942年9月)
勝敗:
枢軸軍の勝利条件は、1.占領下フィンランドの全ての都市・町を占領、2.ムルマン鉄道上の都市・町を1つでも占領、3.シュルセリブルグまたはヴォルホフの占領。このうち達成したのは1。
ソ連軍の勝利条件は、1.占領下フィンランドの全ての都市・町を占領、2.枢軸軍の師団規模のユニットを8個完全壊滅させる、3.フィンランド国内のヘルシンキ、トゥルク、オウル、ケミ、ニッケル鉱山のうち2つを支配。このうち達成したものなし。
よって、枢軸軍の戦術的勝利。


以下戦線北側から戦いの推移を記述する。旅団・連隊・大隊は0.5個師団相当で計算した。損害は枢軸軍2個師団、ソ連軍3個師団。
ターン開始時、枢軸軍は勝利条件1を達成していた。枢軸軍の目標は達成を維持する事、ソ連軍の目標は達成を妨害する事である。ソ連軍はその目標の為に北部のサラと南部のソルタバラの奪取を図った。


1.ムルマンスク方面
特に動きなし。


2.サラ~カンダラクシャ方面
ソ連14軍が活性化。補充で2スキー旅団を回復。104狙撃師団、10親衛、ムルマンスク海兵旅団が空軍支援を得てフィンランド6,7旅団を攻撃、1個旅団を撃破、1へクス後退させる。追撃移動せず。この戦いでソ連軍は突出してしまい被包囲の恐れもあったがサラを取る為に必要な戦いであり仕方なかった。
ソ連北部方面軍とカレリア軍が活性化。3戦車師団を補充。1.5個師団がカンダラクシャ~ケステンガ間で守備。3戦車、186狙撃師団、64海兵、砲兵旅団が空軍支援を得てサラの独169歩兵,2山岳師団、フィンランド3歩兵旅団を攻撃、無情にも攻撃側1へクス退却。サラは落とせなかった!152,32狙撃師団がフィンランド2パルチザン、5,9,f歩兵旅団、独388歩兵連隊を犠牲攻撃、攻撃側潰走で無事生還。
独18山岳軍団が活性化。静観の構え。
フィンランド最高司令部が活性化。補充復活した7歩兵旅団をサラ南東に配置。サラの攻略がより難しくなった。
ソ連軍、最高司令部表で「陰鬱な森林」を引く。サラの独169歩兵師団を撤収させるべくサイを振ったが失敗。これが後々響いてくる。
フィンランド3軍団が活性化。静観の構え。
独36軍団が活性化。装甲戦闘団を補充、サラ北西に置く。サラの攻略が難しくなった。決定的なのはサラに陣地構築が成功した事。これが後々響く。
独20山岳軍が活性化。サラ北西に陣地構築。アラクルッチに航空阻止。それ以外はじっと静観の構え。
独19山岳軍団が活性化。アラクルッチ南西に航空阻止した他はじっと静観の構え。
ソ連カレリア軍が活性化。サラへの直接攻撃は戦闘比率1:3にしかならない!(100%攻撃失敗)サラの占領は無理な事がわかった。もし「陰鬱な森林」で独169歩兵師団を撤収させることができていたら…、もしサラの陣地構築が失敗していたら…、サラは落ちていたかもしれない。仕方なくサラの東を攻撃する。37狙撃師団、砲兵旅団が空軍支援を得てノルト山岳、7山岳師団、フィンランド7歩兵旅団を攻撃、37狙撃師団は壊滅したものの防御側1へクス退却。ソ連軍は最後の意地を見せた。


3.ケステニガ方面
特に動きなし。


4.ベロモルスク方面
特に動きなし。


5.メドベジエゴルスク方面
特に動きなし。


6.ソルタバラ方面
ソ連7軍が活性化。71,168,272狙撃師団が空軍支援の下フィンランド2,部族旅団を攻撃、防御側全滅、攻撃側2個師団壊滅。この攻撃でソルタバラ占領への道が開けた。
ソ連23軍が活性化。23親衛、265,43、115狙撃師団が空軍支援の下ソルタバラのフィンランド2,10歩兵師団、4歩兵旅団を攻撃、まさかの6の目で4歩兵旅団壊滅、防御側1へクス退却で追撃移動でソルタバラ占領!これで枢軸軍の勝利条件を妨害できた!
ソ連NKVD連隊がソルタバラ北で守備。
フィンランド最高司令部とフィンランド4軍団がが活性化。補充回復させた4歩兵旅団と10,12歩兵師団が空軍支援2個を得てソルタバラの43,115,23親衛狙撃師団を攻撃、なんと4歩兵旅団壊滅、防御側1へクス退却で追撃移動でソルタバラ奪還!ソ連軍の勝利条件妨害は一瞬の夢に終わった。
ソルタバラにフィンランド2師団が入る。


7.カレリア地峡方面
フィンランド軍が陣地構築。


8.その他
特に動きなし。


独軍の壊滅ユニット:完全壊滅:163歩兵、3山岳、6山岳師団、139山岳、機関銃旅団、193歩兵連隊
フィンランド軍の壊滅ユニット:2,4,部族、J歩兵旅団 完全壊滅:11歩兵、14歩兵、CAV軽歩兵師団、パンゼリ旅団、2個貼り付け旅団
ソ連軍の壊滅ユニット:37,168,272狙撃師団、2スキー旅団、NKVD連隊、1パルチザン旅団 完全壊滅:1戦車、163自動車化師団、88,122,123,117狙撃師団、8スキー旅団、4海兵旅団


感想:
面白いゲームだった。引いたサブコマンドの活性化の順番によって展開(ストーリー)が変わるのが面白い。先が読めないゲームというのは、GJ「激闘!マンシュタイン軍集団」もそうだが、とにかく面白い。読めないながらも引きを先読みしながらユニットの行動を決めるのも楽しい。読みが当たった時の嬉しさ、外れた時のがっかり感。マーカーを引く時はワクワクドキドキしながらであった。なによりも展開が流動的で飽きさせなかった。
損害多発・退却へクス数多めで1:2の低比率でも1/3の確率で防御側にダメージを与えられる戦闘結果表もよいし、特にソ連軍ユニットがゾンビの如く蘇る補充ルールもよい。私などは戦闘結果で派手に損害を出させて補充でたくさん戻ってくるとそれだけで喜びを感じてしまう。複数回の攻撃が可能な追撃移動・追撃戦闘のルールも良い。追撃戦闘で敵戦線を一掃してしまった時の爽快感たるや素晴らしいものがある。
あまり目立たないがキラリと光るルールもある。上陸作戦、航空補給、砲兵ユニットの戦闘シフト、補給ユニット、ラドガ湖の凍結などである。補給ユニットにより補給下の独軍がムルマンスクの南から攻め込んだり、ラドガ湖の凍結を利用して独軍がヴォルホフを強襲したときなどはしてやったりと思ったものだ。
一方でシミュレーションとしてはどうだろうか。最終的な勝敗は史実通りになったが、私はこのゲームはシミュレーションとしてはイマイチだと思う。特に印象的なのは雪解けターンのソ連軍大反攻による枢軸軍の破綻だ。枢軸軍ユニットの大部分が補給切れになった。ゲームとしてはソ連軍の大チャンスであり変化に富んでいて面白いと思うのだが、史実ではあんなことにはなっていないだろう。それから独軍ユニットのレニングラード地区への転進が可能なのも変だ。こんなことが可能ならば史実の独軍はとっくに行っていただろう。しかし実際には行われていない。補給ユニットにより補給下になった独軍がムルマンスクの南方に進出できるのも考えてみれば変。とにかくこのゲームでは独軍は色々できてしまう。ゲームとしては面白いのだが、シミュレーションとしては考え物だろう。


12ターン終了時の盤面