国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は18日、紛争などで住む場所を追われた人が2011年は430万人にのぼり、うち80万人が国境を越えて難民となったと発表した。難民の発生は00年以来、最多だという。

 「グローバル・トレンド(世界の傾向)2011」と題する報告書で明らかにした。大統領選後の混乱が深刻化したコートジボワールや飢饉(ききん)に見舞われたソマリア、カダフィ政権が倒れたリビアなどから周辺国に逃れる難民が相次ぎ、数字を押し上げた。

 11年末時点での累計では計4250万人が住む場所を追われた状態にあり、5年連続で4200万人を超えている。うち母国を逃れた難民が1520万人、国内避難民が2640万人、亡命希望者が89万5千人という。出身別では、アフガニスタン270万人、イラク140万人、ソマリア110万人。

 グテレス難民高等弁務官は記者会見で、内戦状態にあるシリアやクーデター後のマリの状況を挙げ、「12年も状況は思わしくない。危機的だ」と訴えた。



 2011年の合計特殊出生率は、前年と同じ1.39だったことがわかった。厚生労働省が近く、人口動態統計の中で公表する。05年を底に上昇傾向が続いていたが、ここに来て回復の歩みが鈍くなっている。若者向けの子育て支援や働く場の環境改善などの政策論議にも影響を与えそうだ。

 出生率は戦後、晩婚・晩産化の影響で下がる傾向が続き、05年には過去最低の1.26まで落ち込んだ。その後は上昇に転じ、08年に1.37まで急回復した。女性が30代後半になって出産を急ぐ傾向などが、後押ししたとみられている。ただ、その後は回復ペースが失速気味で、09年は前年比で横ばいに。10年はわずかに上昇したものの、11年は再び横ばいとなった。

 この数年の傾向を反映し、国立社会保障・人口問題研究所は今年1月、50年先までの出生率の見通しを上方修正している。ただ、今後も生涯未婚の女性の割合が増えたり、夫婦がもうける子どもの数が減ったりするなど、少子化の傾向が続くとみており、出生率も低下基調を見込む。同研究所の推計では、20年代前半には1.33程度になり、その後は1.35前後で推移する見通しだ。

 今春の新入社員への意識調査で、「今の会社に一生勤めようと思っている」と答えた割合が過去最高の60.1%に達した。日本生産性本部の調査。長引く就職難や経済の先行き不安を背景に、担当者は「厳しい就職活動をくぐり抜けた新入社員は、世相を敏感に感じとり、安定志向を強めている」としている。

 調査は「若者意識アンケート」で1990年から毎年実施。今年は3月下旬~4月上旬に同本部が開いた新入社員研修の参加者を対象に、2089人から回答を得た。

 「一生勤める」は昨年春の調査より5.7ポイント増え、最も低かった00年からは40ポイント近く増えた。「きっかけ、チャンスがあれば、転職してもよい」と答えたのは26.6%で過去最低。昨年より3.8ポイント減、00年からは25ポイント近く減った。04年までは「転職」が「一生勤める」を大幅に上回っていたが、06年に逆転し、差も開く傾向にある。

 社内の出世より起業・独立を選ぶかどうか聞くと、「起業・独立」は過去最低の12.5%だった。