トコジラミ捕獲効果は薄いかもしれない、と思いつつも、寝室にハエ取り粘着テープを貼りめぐらせるのをやめられない。
何となく、それをなくすのは怖くて。
(1匹だけだろうと捕獲できたので、効果ゼロではないことだし)
買い物に行くたび、ダイソーに寄ってハエ取り粘着シートを買ってしまう。
ダイソーがセルフレジを導入してくれていて良かった。
もし通常のレジで、同じ店員さんに何度も遭遇していたら、
「この人いつもハエ取り粘着テープを買っていく……」
と思われてしまうところだった。
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これまでのいきさつ:
我が家にトコジラミがいる。
撲滅させるためには、燻煙(くんえん)剤「Z」に頼るしかない。
「Z」は、個人で出来るトコジラミ対策の最高峰だ。(と、トトリは信じている)
しかし、燻煙した結果、床や壁についた殺虫剤成分を愛犬・ルディが舐めたら困る。
トトリは、「燻煙後に全部拭き取ってしまえ作戦」を提案。
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せっかくの殺虫剤成分を全部拭き取ってしまうなら燻煙する意味がない、という夫の意見はもっともだ。
「ああ、ごめん。全部拭き取るといっても、『ルディが触れる可能性のある部分は全部』という意味よ」
わたしは慌てて訂正した。
床や壁の、ルディが触れる可能性がある部分を全て拭き取るつもりなのだ。
そんなことをしたら、「Z」の効果は半減するかもしれない。
それでも、家具本体や家具下の床などに薬剤が行き渡ってくれれば、いくらかの効果はあるに違いない。
拭き取らずに済む方法がないわけではない。
それは、ルディを燻煙した部屋に入れないことだ。
でも、それはできない。
燻煙予定の部屋は、寝室とLDKだ。
4LDKの我が家で、その他の部屋といえば――
書斎→夫の仕事中はルディ入室禁止。
和室→以前待ち伏せスプレーを撒いたのでルディ入室禁止。
なので、寝室とLDKにも入れなくなると、ルディがいられる部屋はトトリの部屋のみとなってしまう。
ルディを、1ケ月も2ケ月も一部屋だけの暮らしにさせるわけにはいかない。
効果が半減しようと何だろうと、とにかく拭き取り、ルディの「通常通りの暮らし」を守ることが我が家の至上命題なのだ。
すでにだいぶ物は捨てているとはいえ、キッチンの品々をすべて運び出すのは骨が折れた。
テレビは、隙間なくカバーをするよりは、運び出す方がラク。
冷蔵庫とエアコンは、カバーせずにそのままで。
ベッドやソファは立てて、裏側に煙が行きやすくした。
諸々の準備を終え、
いざ、最終兵器投入!
煙がドアの隙間から漏れて出てこないよう、養生テープでドアの隙間をふさいだ。
最低2時間はそのままにするよう説明書に書いてあったので、3時間ほど経ったところでドアを開けてみる。
まだ殺虫剤成分が漂っているようで、室内は霧がかって見えた。
なのでドアを閉め、さらに1時間放置。
計4時間後に、窓を開け放ち換気を始めた。
すっかり霧が晴れた部屋を目にしたら、心の霧も晴れていくような気がした。
これで駆除できると良いのだけど。
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