直課と配賦

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 今、2月検定向けの直前対策講座の準備等に追われています。


 さて、前回、原価計算的支払方法について書きましたが、皆さんお分かりになりましたか?


 ヒントは直課と配賦と述べたのですが、まずはその直課と配賦について述べます。


 製造原価は材料費、労務費、経費といった各原価要素に分類されるわけですが、それらの3つの費目は、さらに各製品に直接集計することのできる直接費と各製品に直接集計することのできない間接費に分けられます。


 原価計算をする目的の1つとして、各製品ごとの原価を計算するという目的があるわけですが、直接費は各製品にどれだけかかったが分かりますので、直接費はそのまま各製品の原価にすることができます。このように直接費を各製品にすることを直課といいます。


 それに対して、間接費は各製品に対して間接的、共通的にかかる原価なので、各製品にどれだけかかったがわかりません。したがって、間接費は何らかの方法にて各製品にその金額を配分しなければならないのです。このように、間接費をある基準を使って、各製品に分けることを配賦といいます。


 それでは、前回の飲み会の場合に例えるとどうなるでしょう?


 この場合、飲み物はジョッキ(グラス)になっているため、おのおのがどれだけ飲んだか分かります。したがって、飲み物代は各人に集計することができますので直課します(ビールがビンの場合は配賦しますが)。


 それに対して、食べ物はお互いに分け合って食べますので、各人に直接集計することはできません。つまり、食べ物代は共通費と認識し、各人に配賦しなければなりません。


 このように、単純に4人で割るという割り勘は原価計算的発想ではありません。各製品(各人)の原価(金額)を正確に計算するためには直接集計することができるものは直課し、共通に発生するものは配賦する、これが原価計算的発想です。


 工業簿記を学習した方は、今度この原価計算的支払方法を試してみてください。そうすれば正確な製品原価(支払金額)を計算できますよ。




 でも、こんな場合は原価計算的支払方法はムリです。

 昔、友達3人で飲みに行って、めちゃめちゃ飲んでしまったことがあるのですが、そんな場合は直課できません!

 なぜなら、みんな酔っぱらって誰がどれだけ飲んだか分からないからです(笑)

 その場合は仕方ないので、すべて配賦です・・・・・

 というわけで、せっかく学習した簿記の知識を日常生活に活用してみると、日々の生活も楽しくなるかもです!


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