昨日の記事では。
①前提条件の分析はスタートラインを知ることにつながる。
サッカーなど高重心系競技をすることは我々(低重心系)にとってはスタートラインがすでに欧米人(高重心系)とは異なる。
②つまり彼らがやらなくていいけれど僕らがやらなくてはならないことの存在(高重心の獲得)を意味する。
③なぜなら高重心は、「サッカーであること」の前提条件だからである。
④それを考慮せずに技術や戦術や筋力ばかりを追いかけるのは、外国人力士が腰を落とす練習をサボって相撲のテクニックや体重ばかりに精を出すことと同じである。
サッカーを例に、前提条件がスポーツのパフォーマンスにどのような影響を与えているのかを述べました。
https://ameblo.jp/bodysync/entry-12606505003.html
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今回は、じゃあどうすれば高重心を獲得できるのかってところに触れたいと思います。
まず理解しなければならないのは、相当根気がいるということです。
相当、意識の量がいります。
なぜなら、日本で生まれ、日本で教育を受け、日本で育ち、日本で生活している以上、「全てが」低重心だからです。
全てが、というのは、身体運動だけでなく考え方や価値観も含めてが、という意味です。
だから”普通”が低重心です。
低くしようとしていなくても、低重心。
相当、意識していないと低重心な反応を起こします。
僕らのスタートラインは、低重心です。
日本人でも脚が長い人はその中では高重心ですよね?と思われそうですが、ちょっと違ったりもします。
外見上の重心の位置は、足の長さや腰の位置や身体各部位のサイズによっても変わります。
計測できるものです。
しかし反応や考え方はどうでしょうか?
反応というのは、例えばプレッシャーがかかった時の反応。
もう失敗できない時や、大勝負の時。
どっしり安定しようとしませんか?
バイト先や働く先がどんどん変わる人よりも、一つのところにずっと勤めていることが評価されたりします。
逆にどんどん変わる人には、あんだけコロコロ変わるってことは何か問題あるんじゃない?みたいな”想像”が待っています(ほんとに問題あることも多いけど。。)
我々は運動的にも考え方的にも、どっしり”安定”を好む価値観の中で育ち、生活しているんです。
このどっしり安定と低重心はとても相性が良いのです。
そんな中で培われてきたのが肉体的な低重心と、意識・精神的な低重心です。
スポーツのパフォーマンスは決して肉体的なものだけで発揮されるわけではなく、必ず意識や精神面が影響を与えます。
そういう意味で、肉体だけが高重心(脚が長い)だけでは高重心にはなれません。
脚が長い人も、”低重心”なのです。
Takashi Nakano|JARTA CEO@nakanobodysync
おっしゃる通りだと思います。 加えて外見の高低だけでなく、どこに意識を向けるかという「意識の高低」による動きの差も存在します。 つまり外見上は同じ重心の高さでも、高重心と低重心の差が起こるということです。… https://t.co/Ro9T30fdrI
2020年06月23日 22:31
では高重心な精神面とはどんな感じかというと。
Takashi Nakano|JARTA CEO@nakanobodysync
そうですね。 あとけっこう重要なのが、精神面です。 楽しくノリノリ、失敗気にしません状態が高重心に繋がりやすいです。 僕らは失敗してはいけない怒られたくないなどの負荷によって心身ともに低重心になりやすいので。 https://t.co/HKDEQn5Iqz
2020年06月23日 22:23
楽しくノリノリ。
失敗気にしません状態。
感情出しまくり。
例えばラテン系のノリです。
日本ではなかなか、、難しい。許されない状態です。
練習時に楽しくノリノリや失敗しても笑えるような状況は、少年スポーツでもなかなか見られない(抑えられている)状況。
出そうものなら怒られたり”低重心な”チームメイトから批判の的になったりです。
そんなことを繰り返していくと、精神的な低重心が「最も安全」だという学習を起こしていきます。
このことは感覚的に今一度振り返って欲しいのですが、感情を出さずにどっしり安定した状態と、ノリノリで楽しく笑顔で失敗への恐怖がない状態、どっちが身体や動きが軽く感じるでしょうか?
走り回ったり方向転換しまくりの動きや、視野を広くとるような場面ではどっしりと軽いはどちらがやりやすいでしょうか?
サッカーだとどっちが適した状態でしょうか?
相撲だとどちらが適した状態でしょうか?
理屈抜きにして、感覚ベースでそんなふうに考えていくと、答えはかなり見えてくるはずです。
このあたりを詳しく解説する講義をオンラインでやります。
本当に大事な話だと思ってます。
この観点は精神面や反応といったところまで含むのでスポーツにおける根幹部分だと考えています。
あらゆる競技で高いパフォーマンスを発揮するためには、変動前提と不変前提という二つの前提条件を明確化してそれに沿った行動を取る必要があります。
それを外すまたは軽視してしまうと、いくら高い能力を持っていても努力と成果のギャップが大きく出てしまうリスクが生じます。
オンライン限定です。
お読みいただき、ありがとうございました。
全てはパフォーマンスアップのために。
中野 崇
追伸
あと、精神面でいうと、落ち込んだときもばっちり低重心が増強されます。
身体も視線も意識も下を向くからです。
「落ち込んだときの姿勢」ってやつです。
身体、重いですよね?
逆に嬉しいとき楽しいときは上に視線や意識が向きます。身体も胸を張るように上を向きやすくなります。
動きやすいですね。
だから、ミスしたり落ち込みそうな時に「下を向くな!!」っていうコーチのゲキは実はかなり的を得ています。
坂本九の「上を向いて歩こう」も、ものすごい的を得ています。
JARTAのオンラインワークアウト
ラインナップ
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・2つの前提条件new(オンライン限定講義)
追伸2
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パフォーマンスストレッチ編が新たにアップされています。
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