テクニックとスキル。
違いはなんでしょうか?
分類していますか?
スポーツの現場に出入りしていると、この両者の違いはけっこう曖昧に使われている印象がありますが、両者は明確に分類しておくほうがいいと僕は思います。
なぜならこの2つの言葉の分類は、トレーニングと試合でのパフォーマンスの「繋がりの部分」を表現できるからです。
繋がりの部分というのはつまり、トレーニングが本当に試合のパフォーマンスに繋がっているかどうかという部分のことです。
これまでのトレーニング界で、実はものすごく曖昧にされてきた部分です。
ここを明確にせずにトレーニングを指導するということは、この繋がりの部分を曖昧にするということであり、本当にそのトレーニングが試合でのパフォーマンスに活かされているのかの検証が難しくなるのではないかと思うのです。
言葉の不在は認識の不在。
言葉になっていないものは、認識を共有しにくいですし、再現性の面でもかなり難しくなります。
どちらも選手の進化を遅らせる要因になり得てしまいます。
もちろんいろんな考え方があると思いますが、僕は分類していますのでシェアしますね。
テクニックとスキル。
The differences between Technique and Skill.
両方の言葉は英語ですからまず英語でこの2つの言葉の違いを簡単に。
Technique is the ability to perform a physical task.
Skill is the ability to perform a task in the game setting,
テクニックは、身体的なタスクつまり動きや技術や負荷の課題を実行する能力。
スキルはそれらの課題をゲームで発揮できる能力のことです。
だからスキルには身体的な能力に加えて、それらを「どう発揮するのか」という、戦術理解やどの場面でテクニックを発揮するのか、どの場面で走るのかなどの判断や認識能力も混ざってきます。
この観点から見ると、いくらテクニックがあってもスキルがないと試合では活躍できないことがわかります。
海外のコーチに、「日本人はテクニックは高いよね。」と言われる意味はここにあるのではなかろうか。
だから、テクニックを活かすためには「あとはフィジカルだ」というのはちょっとズレてるかも。。
そしてそのフィジカルが「筋力アップ」と解釈されてしまうのはだいぶズレてるかも。
(もちろん試合でテクニックを発揮させてもらえないいわゆるフィジカルの部分は、フィジカルスキルとして課題にあがってきます)
話を戻します。
テクニックとスキル、この両者を明確に分類しておくと、その選手にテクニックがないのか、スキルがないのか、という分析が可能になります。
コーチも、選手自身も。
僕らのトレーニング指導側の立場からだと、トレーニングによってテクニックまでは必ず向上されられます。
しかし、スキルにまで到達することはおそらく競技の専門コーチとの協力が必要でしょう。
どのタイミングでその動きを発揮しないといけないのかなどは、やはり専門的な視点は必要になります。
僕はサポートしている選手やコーチと戦術の話をかなりやる方だと思いますが、その理由の1つがこの部分にあります。
他にも理由はたくさんあります。
▶︎トレーナーが戦術を理解すべき理由
https://ameblo.jp/bodysync/entry-12388145404.html
裏を返せば、競技スキルの専門コーチも、身体操作の専門家を協力者につけることはおそらくテクニックを身につける上では非常に有益です。
「フィジカルコーチやトレーナー=肉体を鍛える」ではありません。
すでに僕やJARTAトレーナーと仕事をされているコーチの方は実感していただいているかもしれませんが、「スキルにつながる土台としてのテクニックの向上を促進させる存在」としてのフィジカルコーチ・トレーナーという位置づけ。
僕はこの位置づけをJARTAを使ってどんどん加速させていきます。
お読みいただき、ありがとうございました。
全てはパフォーマンスアップのために。
中野 崇
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