こんにちは。
スポーツトレーナー協会JARTA代表の中野崇です。
先週末は、女子サッカー永里優季選手とのトレーニング。
アメリカ移籍後の、久しぶりの指導でした。
JARTAの会員動画用の独占特別インタビューも撮影。
(もちろんトレーニングも動画で公開します)
なかなか頻繁には会えないので、会った時にはトレーニングの前にかなり綿密に打ち合わせ。
彼女が今感じていること、プレー上の課題、身体の感覚などかなり緻密に話し合います。
そしてそれを踏まえてその場でトレーニングの方針と内容を構成。
あとは実際に動きを見ながら、修正を加えてつつ流れを作っていきます。
滅多に会えないから、当然彼女が苦手な動き(つまり課題)を要求するトレーニングばかりで構成します。(通常の構成だと、だいたい半々ぐらい)
だから永里選手にとってはかなりストレスフルなはず。
かなりイラついていました笑
でも僕のトレーニングはイラつくと余計できないようにデザインしているから、そこにも気づいてもらいつつ、それを修正するのもトレーニングのうちです。
トレーニングの方針はこちらも参照してみてください。
いつも思いますが、初めは全然できなかった身体操作ができるようになった瞬間の選手の表情はとても素敵。
選手が自分のパフォーマンスの可能性を感じる瞬間であり、壁を越える活路を見出した瞬間でもある、そんな感じ。
永里優季選手とトレーニングをしていてすごく感じるのは、「理解するという現象」の構造。
僕は「理解」にも構造があると考えます。
前回の記事にも書きましたが、「わかりました」には当然個人によってレベルの差があります。
理解とは、かなりまどろっこしく表現すると、「自分に入力される記号(言葉、映像など)を、自分が有しているデータと照合することで新たな自己概念を構築するプロセス」です。
この建築的で生産的なように思える作業には、同時にすでに構築されている自己概念の一部が必ず損傷、つまり自己破壊を伴います。
理解の対象が、その時の自己概念から遠ければ遠いほど、この破壊の範囲は広くなります。
これは理解という現象を考えた時には構造的に不可避であり不可欠。
理解とは、そういう成長・学習のプロセスだと僕は解釈しています。
一流選手は、僕自身の経験的にも非常に理解が早いのが共通の特徴ですが、彼らはこのプロセスを平然かつスピーディにやってのけます。
すぐに自分の持っているデータをバラバラにし、新たな情報を踏まえて新しい「理解」を展開できる感じ。
ただ一般的には、たいていの場合多かれ少なかれその時の自己概念に固執し、破壊を恐れるというか避けようとします。(無意識的に)
この作用が、新たな理解の構築の妨げになります。
これが強くなると、いわゆる頑固、頑な、という状態がこんな感じじゃないかと。
こういう状態は、長い目で見ると新たな理解の構築が早い人との間に生じる差は必ず大きくなります。
ちょっとややこしい話になってしまいましたが、常に新たな理解を展開できる状態であることが、実はパフォーマンスアップにはとても重要なんだと思ってます。
ちょっとマニアックすぎる話かな。。笑
お読みいただき、ありがとうございました。
翌日からはブラインドサッカー日本代表の強化合宿に合流。
こちらは来月アジア選手権を控えているので、かなり集中力を要するレベルでトレーニングを実施しています。
全てはパフォーマンスアップのために。
中野 崇
追伸
募集当日に定員に達してしまったイップスセミナー。
次回はいつなのかというお問い合わせを多数いただいておりました。
追加日程と、あと後編である「意識・イメージトレーニング編」の日程を公開します。
*募集は近日中にスタートします。
追加日程>
1月28日(日)大阪|身体操作編
2月4日(日)東京|身体操作編
イップスセミナー後編>
2月25日(日)東京|意識・イメージトレーニング編
*身体操作編を受講していることが参加条件です。
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