新しい下駄が来た | なぎ

なぎ

白と黒の世界の中で

下駄が届いた

 

 

鼻緒は、地模様の入った灰青色

 

これで、いま履いている下駄は

裏のゴムを修理してもらえる

 

 

 

午後から、雨がやんだので

さっそく、履いて出た

 

 

 

このあいだ、東大寺の戒壇院で

案内のおじさんに いろいろ説明を聞いた時

 

 

天井などの板に

職人さんの手や足の形がついていて

(板を地面に置いている時

触ったり、踏んづけたりして付いた形)

 

 

ひとつだけ、足裏がハッキリ見えるのがあると

教えてもらった

 

 

それは、三度目の火災の後だから

江戸時代の職人さんの足跡で

 

 

小ぶりで

土踏まずが、しっかりクッキリ

現代人の足とは違って

この足なら、何里でも歩けただろうと見て取れる

健脚そのもの、といった足の形

 

 

おじさんが

なんともなしに言った言葉が

ずっと頭に残っている

 

 

今は、靴を履くようになりましたからねぇ・・」と

そんな言葉を、今、この時代に

聞くとは思ってもいなかった

 

 

 

確かに

下駄より、靴の方が履き心地がいい

エアーや、クッションが入ってたり

自分の足に合わせて作ってもらえたり

 

履きやすい靴、歩きやすい靴、走りやすい靴

・・・それが、いいことなのか、どうか

???

 

 

縄文と、江戸時代が好きで

明治維新を 良く思っていない 

わたしは

こんなことにでも、その時代に想いを馳せている