【2023さが桜マラソン】後悔と葛藤の41キロ(その7) | 仮装ランナー★ボバランナー

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絶対間に合わない、

ここで終わるここでやめると思っていた、

37キロ関門を3分くらい前に通過。

 

残りの距離と時間を見ると、

速歩で歩きながら進めば、

2分くらい前にゴールにたどり着く?

 

本当に間に合うのか?

 

通過したからには、進んでいくしかない。

私設エイドをやっていた人が、

テンション高く声援を送ってくれています。

 

正直今回ほど、応援の力を感じた事は無かったです。

本当に前に進む原動力になっている。

このカーブでは、毎回バンド演奏をやっています。

 

ここで演奏されていた「負けないで」を聞いた時、

不覚にも泣きそうになる・・

 

ここでも応援してくれています。

 

最後尾にいる人たちは、つらそうな人が多く、

やっとのことで進んでいるようなものです。

 

 

こんな横断幕一つに励まされます。

もはや

 

ウォーキングデッド

 

状態に近いです。

6時間半ペーサーの二人は、

前に行ったり、後ろに下がったりと、

前後を行ったり来たりしながら、

 

「みなさんここまで来たから絶対ゴールしましょう!」

 

と、鼓舞しています。

 

みなさんは、

急に止まったり、後ろに下がったり、

前に出てきたりするような走りをすると、

かなりの負担がかかる事はお分かりだと思います。

 

この余裕が本当にスゴイ。

公民館前にある遊具で遊ぶ子供たちから、

大声の声援が飛んできます。

時折頑張って走り出す人がいるので、

つられて走ってみると、

 

とにかく脚が異常に張っていて、

痛すぎて短い距離しかムリ。

エイドに到着。

ここはたしかいつもコーラが出るところ・・

だったハズ。

 

なぜか後半で飲むコーラが美味かったりします。

 

ここでコーラを飲もうと思っていた気はしますが、

今回あったかどうか覚えていません。

●後方の美ジョガー!

 

同じ大会のTシャツを着て、

同じシューズ、同じタイツを穿いた二人組

 

2022年の陸上競技にでも出たのでしょうか?

 

この二人が完走できたのかは微妙です。

 

美ジョガー撮る余裕があるのかよ!

 

とか思われたかもしれませんが、

余裕はないですw

 

他にも写真をたくさん撮っているように見えますが、

もう習性のようなものです。

 

●仮装ランナー!

 

富士山着ぐるみランナー

 

さっきの関門の前辺りから、

ずっと視界に入っていた仮装ランナーです。

 

この人は、毎回いたような?

 

この時かなりキツそうな雰囲気でした。

 

そりゃこの着ぐるみでは、暑かったでしょう。

残り3キロ。

 

時間と距離を確認すると、

もうギリギリで間に合うかどうか?

 

そしてここで関門ペーサーが。

 

「次の関門の閉鎖時刻は〇〇時です」

「でもキロ9分でゴール出来ますよ」

 

何?

 

この先に関門があるのか?

 

そうかそう言えば、41キロ関門があった!

 

この前練習の時に、

ここに最後の関門があったな・・

 

などと思っていた事を忘れていた。

 

ちょっとヤバいな・・

 

などと思っていると、

 

突然、

 

うぉオオオオオオ~

と言う狂ったような雄たけびと共に、

 

誰かが猛ダッシュ!

 

あまりの事に周りの人たちは凍り付きます。

 

その人は無理してダッシュしたせいか、

ノロノロと歩いていたので、

 

しばらくして追い付きます。

 

すると、

 

ヴぉああアアアア~

 

再び吠えると同時に猛ダッシュ!

 

なんだこれは・・

 

これはあのシーンだ・・・

 

死の彷徨中に錯乱状態になった人が続出したという、

 

映画八甲田山の中に出てきたあのシーンが頭をよぎります。

かなり衝撃的なシーンが描かれています。

 

次の関門の閉鎖時刻を聞いて、

オカシクなってしまったのでしょうか。

 

これは本当にヤバかったです。

 

極限状態になった人間を見た思いでした。

そしてここから、さが桜名物の、

最後の大応援区間が始まります。

 

ここは両側のすぐ近くから応援してくれるので、

イヤでもテンションがあがります。

 

ここは頑張ってノロノロでも走るしかありません。

 

富士山も走り出します。

 

そのちょっと先に、恐竜が見え隠れしていたようですが、

写真には写っていませんでした。

 

かなり必死だったと思います。

40キロ地点で、

今何時だろうと思って、

握っているスマホで時刻を確認すると、

3時ちょっと過ぎ・・だった事は記憶にあります。

 

ここで思ったのは、

 

”残り22分くらい(たしか)であと2.2キロ、

ちょっと急げば制限時間ギリギリで滑り込める!”

 

せっかくここまで来たなら、間に合いたい・・

 

周りの人たちも同じような事を考えていたハズです。

 

 

普通にと言うか、

キロ8いやキロ9で走っても間に合う時間ではあります。

 

しかしこの時は、情けないことに、

大丈夫かよ?と言うほど脛が張ったようになっていて、

 

痛くてほんの数メートルくらいしか、

”走る動作”を続けられません。

 

たぶんキロ10くらいだったのではないかと思います。

 

”そういえば最後の関門の閉鎖時刻は何時だったのか?”

 

さっき関門ペーサーが言っていたのを聞いたのに、

聞き流してしまっていました。

ゴールは近かよ!

 

の横断幕と両側からの応援を受けて、

ノロノロながらもなんとか走ってみる。

 

ここで思っていたのは、

 

”最後の関門はまだなのか?”

 

”そうだ関門にある、最後のエイドには、

あのミニブラックモンブランがあった!”

 

”よし!あれを絶対に食べよう!”

 

そんなことを考えていた時、

 

スタッフの叫ぶ声が!

 

「関門閉鎖まであと1分です~」

 

えっ!マジか!

 

ここで関門ペーサーの人が凄い勢いで前に出てきて、

 

「みなさん急いで!」

 

しまった!さっきまでペーサーが後ろにいたから油断した!

 

みんなスイッチが入ったように走り出します。

 

当然自分も走り出します。

 

関門はまだか?

 

ヤバい、関門が見えない。

 

もうみんなについていくのに必死で走る走る。

 

まだこんなに走れたのか?

と言うほど走る。

 

不思議と痛みは感じなかった?

ような気が気がする・・

 

見えた!

 

関門だ!

 

間に合った!

 

と思ったら・・

 

つづく