絶対間に合わない、
ここで終わるここでやめると思っていた、
37キロ関門を3分くらい前に通過。
残りの距離と時間を見ると、
速歩で歩きながら進めば、
2分くらい前にゴールにたどり着く?
本当に間に合うのか?
通過したからには、進んでいくしかない。
私設エイドをやっていた人が、
テンション高く声援を送ってくれています。
正直今回ほど、応援の力を感じた事は無かったです。
本当に前に進む原動力になっている。
このカーブでは、毎回バンド演奏をやっています。
ここで演奏されていた「負けないで」を聞いた時、
不覚にも泣きそうになる・・
ここでも応援してくれています。
最後尾にいる人たちは、つらそうな人が多く、
やっとのことで進んでいるようなものです。
こんな横断幕一つに励まされます。
もはや
ウォーキングデッド
状態に近いです。
6時間半ペーサーの二人は、
前に行ったり、後ろに下がったりと、
前後を行ったり来たりしながら、
「みなさんここまで来たから絶対ゴールしましょう!」
と、鼓舞しています。
みなさんは、
急に止まったり、後ろに下がったり、
前に出てきたりするような走りをすると、
かなりの負担がかかる事はお分かりだと思います。
この余裕が本当にスゴイ。
公民館前にある遊具で遊ぶ子供たちから、
大声の声援が飛んできます。
時折頑張って走り出す人がいるので、
つられて走ってみると、
とにかく脚が異常に張っていて、
痛すぎて短い距離しかムリ。
エイドに到着。
ここはたしかいつもコーラが出るところ・・
だったハズ。
なぜか後半で飲むコーラが美味かったりします。
ここでコーラを飲もうと思っていた気はしますが、
今回あったかどうか覚えていません。
●後方の美ジョガー!
同じ大会のTシャツを着て、
同じシューズ、同じタイツを穿いた二人組
2022年の陸上競技にでも出たのでしょうか?
この二人が完走できたのかは微妙です。
美ジョガー撮る余裕があるのかよ!
とか思われたかもしれませんが、
余裕はないですw
他にも写真をたくさん撮っているように見えますが、
もう習性のようなものです。
●仮装ランナー!
富士山着ぐるみランナー
さっきの関門の前辺りから、
ずっと視界に入っていた仮装ランナーです。
この人は、毎回いたような?
この時かなりキツそうな雰囲気でした。
そりゃこの着ぐるみでは、暑かったでしょう。
残り3キロ。
時間と距離を確認すると、
もうギリギリで間に合うかどうか?
そしてここで関門ペーサーが。
「次の関門の閉鎖時刻は〇〇時です」
「でもキロ9分でゴール出来ますよ」
何?
この先に関門があるのか?
そうかそう言えば、41キロ関門があった!
この前練習の時に、
ここに最後の関門があったな・・
などと思っていた事を忘れていた。
ちょっとヤバいな・・
などと思っていると、
突然、
うぉオオオオオオ~
と言う狂ったような雄たけびと共に、
誰かが猛ダッシュ!
あまりの事に周りの人たちは凍り付きます。
その人は無理してダッシュしたせいか、
ノロノロと歩いていたので、
しばらくして追い付きます。
すると、
ヴぉああアアアア~
再び吠えると同時に猛ダッシュ!
なんだこれは・・
これはあのシーンだ・・・
死の彷徨中に錯乱状態になった人が続出したという、
映画八甲田山の中に出てきたあのシーンが頭をよぎります。
かなり衝撃的なシーンが描かれています。
次の関門の閉鎖時刻を聞いて、
オカシクなってしまったのでしょうか。
これは本当にヤバかったです。
極限状態になった人間を見た思いでした。
そしてここから、さが桜名物の、
最後の大応援区間が始まります。
ここは両側のすぐ近くから応援してくれるので、
イヤでもテンションがあがります。
ここは頑張ってノロノロでも走るしかありません。
富士山も走り出します。
そのちょっと先に、恐竜が見え隠れしていたようですが、
写真には写っていませんでした。
かなり必死だったと思います。
40キロ地点で、
今何時だろうと思って、
握っているスマホで時刻を確認すると、
3時ちょっと過ぎ・・だった事は記憶にあります。
ここで思ったのは、
”残り22分くらい(たしか)であと2.2キロ、
ちょっと急げば制限時間ギリギリで滑り込める!”
せっかくここまで来たなら、間に合いたい・・
周りの人たちも同じような事を考えていたハズです。
普通にと言うか、
キロ8いやキロ9で走っても間に合う時間ではあります。
しかしこの時は、情けないことに、
大丈夫かよ?と言うほど脛が張ったようになっていて、
痛くてほんの数メートルくらいしか、
”走る動作”を続けられません。
たぶんキロ10くらいだったのではないかと思います。
”そういえば最後の関門の閉鎖時刻は何時だったのか?”
さっき関門ペーサーが言っていたのを聞いたのに、
聞き流してしまっていました。
ゴールは近かよ!
の横断幕と両側からの応援を受けて、
ノロノロながらもなんとか走ってみる。
ここで思っていたのは、
”最後の関門はまだなのか?”
”そうだ関門にある、最後のエイドには、
あのミニブラックモンブランがあった!”
”よし!あれを絶対に食べよう!”
そんなことを考えていた時、
スタッフの叫ぶ声が!
「関門閉鎖まであと1分です~」
えっ!マジか!
ここで関門ペーサーの人が凄い勢いで前に出てきて、
「みなさん急いで!」
しまった!さっきまでペーサーが後ろにいたから油断した!
みんなスイッチが入ったように走り出します。
当然自分も走り出します。
関門はまだか?
ヤバい、関門が見えない。
もうみんなについていくのに必死で走る走る。
まだこんなに走れたのか?
と言うほど走る。
不思議と痛みは感じなかった?
ような気が気がする・・
見えた!
関門だ!
間に合った!
と思ったら・・
つづく