昨日の西日本新聞の「デスク日記」に興味ある記事が載っていたので、紹介します。

http://www.nishinippon.co.jp/nnp/column/desk/20060503/20060503_001.shtml

 小説家で僧侶の瀬戸内寂聴さんが青空説法の中で「他は己ならず」(他人の考えがジブンンとは違うことを知りなさい。他人の考えだ自分とは違うとの理由で怒るのは愚かなことだ。)と言う言葉をを使われ、「人の痛みや苦しみを知るには想像力が必要だ」「その想像力こそ『愛』だと」話されたそうだ。

 想像力(愛)を欠いて、自分の意固地を通したり、他国を攻撃したりするのは愚かなことだと思います。この話を世界の全ての指導者に送りたいし、私たち自身も再度噛み締めたいと考えます。

山口実


CNNによると「18歳から24歳までの米国人の63%が地図上でイラクを正確に判別出来ず、イラン、イスラエルについては75%の比率だった」と言う。

http://cnn.co.jp/usa/CNN200605030008.html

日本の若者に地図上でエチオピアやガーナの位置を聞いたら、まともに判別できる人は殆どいないのではなかろうか。(実は、私も自信がない。笑)http://www.nishinippon.co.jp/nnp/politics/20060503/20060503_008.shtml

近隣諸国との円滑な外交も構築出来ないのに、国民が位置も分からない国々に札びらを切る。やはりブッシュ大統領と小泉首相は似たもの同士なのだろう。赤字や借金で苦しむ国々が、超大国・経済大国の見栄を張って国民の税金を湯水のように使う。(規模は小さいが、全国一の赤字に苦しむ福岡市の山崎市長がオリンピック招致を叫ぶ姿も重なって見える。)国民置き去りの政治は必ず破綻する。

山口実

1)改憲の理由

a)自主憲法の制定:

改憲論者の多くが「今の日本国憲法は米国に押し付けられたものであるから、自主憲法の制定が不可欠である。」と唱える。しかし、一方で日米軍事同盟の強化を唱え、米国の世界戦略をサポートするための改憲には概ね肯定的である。今、米国政府は日本の海外派兵と武力行使を可能にするために、非常なる改憲圧力をかけて来ている。それに追従するのは、改憲勢力の大いなる自己矛盾である。

b)自衛隊の合法化

 また、改憲論の中に、「自衛隊の存在を合憲とするために、改憲(9条の改定)が必要である。」と言う。しかし、憲法制定の精神を考えれば、現状に合わせて改憲すると言うのも本末転倒に思える。この60年間、日本が平和憲法に守られて、色々な紛争に巻き込まれず発展してきたことを否定する人はあまり多くはないだろう。自国の防衛は、独立国にとって当然の権利である。しかし、海外に自衛隊或いは自衛軍を派兵し、紛争に巻き込まれたり、現地の人々を紛争に巻き込むことは平和憲法の精神反する。

c)時代に合った憲法の改定

本日の西日本新聞に福岡在住の外国人の若者の改憲に関する意見が掲載されており、概ね「時代に合わせた改憲」に肯定的であった。しかし、憲法の定義や意味の理解があいまいであるように思えた。憲法は通常法ではない。従って、時流に媚びて変えるものではな いし、簡単に変えられるべきものではない(逆に言えば、一度変えると再度変えるのは大変難しい)と考える。

d)邦人保護

 「今の憲法では、危機に陥った邦人の保護も出来ない。」と言う意見を聞く。これを「全く間違いだ。」とは言わないが、その前にやるべきことはたくさんある。まず、現地での情報(或いは諜報)ネットワークの構築である。紛争が起こる前には必ず前触れがある。その情報を的確に把握していれば、殆どの危機は回避できる。しかし、外務省には情報収集能力が殆どない。これを改善することの方が、改憲よりずっと重要である。また、不十分な情報に基づいて自衛隊(あるいは軍)を送れば、邦人の生命の危険が逆に増すことは論を待たない。

 また、現地にしっかりした体制を強いておけば、紛争時の邦人の避難ルートや方法は確保出来る。それで、もし万一人質になった場合でも、警察力で対応は出来る。これらの方法で解決出来ないことは、私の経験から言って、軍隊を送っても解決は出来ない。今のイラクの状況を見れば良く分かる。


2.理想の現日本国憲法

私は、憲法はその国が理想とする全ての根幹となる法律であると考える。

また、移り変わる「時の政権」の暴走を抑制するものであり、現状に合わせて変えるべきものではない。現状が憲法に合わぬなら、時間をかけてでも憲法に現状を合わせるというのが、私達が本来やるべきことである。私は、今の日本国憲法を守ることが日本の将来を守ることになると信じて疑わない。憲法論議を深めることは大切である。それは今の日本国憲法の素晴らしさを私たち自身が理解することに繋がるからである。しかし、改憲を前提として議論をし、重箱をつついたり、平和憲法の精神を踏みにじるようなことが、絶対にあってはならない。


山口実


P.S.参考までに、各新聞の憲法に関する記事をお読み下さい。

東京新聞:http://www.tokyo-np.co.jp/00/sha/20060503/col_____sha_____001.shtml

西日本新聞:(この社説は教育の憲法と言うべき教育基本法について書いています。) http://www.nishinippon.co.jp/nnp/column/syasetu/20060503/20060503_001.shtml

神戸新聞:http://www.kobe-np.co.jp/shasetsu/0000025885.shtml

河北新報:http://www.kahoku.co.jp/shasetsu/2006/05/20060503s01.htm

毎日新聞:http://www.mainichi-msn.co.jp/eye/shasetsu/news/20060503k0000m070146000c.html

読売新聞:http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20060502ig91.htm  (これは小沢民主党への改憲論議の呼びかけ)

残念ながら、朝日新聞は憲法に関する社説を掲載していません。

 今日から博多どんたくが始まる。

 先週の土曜日に路上の頃可愛がっていた「梅星」(http://www.umeotome.jp/ )ちゃんたちが、NPOかぐや姫アコースティック音楽祭の一昨年の優勝者として、ステージで歌っていた。そして、昨夜も博多どんたく前夜祭で出演していた。彼らの歌に対する感性と潜在能力は6年前から注目して支援していたが、4年ぶりに会って未だその才能が充分引き出せてないように思えた。音楽は金儲けと考えている人が多いからではないかな。とても残念に感じた。

 ところで、前夜祭にメイン・ゲストとして出演した、加山雄三さんの英語の発音の上手さには驚いた。二重母音や篭ったrの音が完璧だった。小さい頃しっかりとした先生に就いて習ったか、音感が良いのだろう。

 皆で平和に盛り上がるのはとても良いことだが、一方で博多どんたくのテーマの一つに、福岡オリンピック招致があるらしい。パレードに参加する人々の間で、ブーイングが出ている。

山口実

梅星

梅星のエリとしょうこ

 asahi.comに「海部、森両元首相が委員に 教育基本法改正特別委」と言う記事が出ている。http://www.asahi.com/politics/update/0502/016.html

 この中で、「教育基本法改正案を審議する特別委員会の委員に、自民党は森喜朗、海部俊樹両元首相ら『重量級』をずらりと並べる方針だ。」と言っている。でも、私たちが人質になった張本人の『アホの俊樹ちゃん』も、裏口入学を自叙伝で自慢する『爬虫類の脳みその喜朗ちゃん』も、首相経験者とは言え、口と頭の軽さには定評がある。蓋し、教育に必要なのは、口の上手さではなく、真理を追究する真摯さではなかろうか。「教育基本法改正」と言うが、「教育基本法改悪」を象徴するメンバーではある。

 それにしても、森喜朗元首相がダメだったから、小泉首相が目立ったのではなかったっけ。その人がどうして小泉首相の後見人を自認したり、後継首相候補選びのキーマンになるのだろう。不思議でならない。

 また、コロコロ宗旨を変える人や裏口入学・就職を自伝で自慢するような人を教育に関して「重量級」と呼ぶ、近頃の朝日の記者の無節操も私には大変不思議でならない。

 この世の中、どうかしてしまったのではなかろうか。


山口実

昨日の西日本新聞の朝刊に「在日米軍再編最終報告の全文」が掲載されていた。

今後充分検証し、議論して行く必要があるが私たち国民が認識しなければならない大きな問題があるので、内容を引用しながら指摘したい。


1.日米軍事同盟の更なる強化と日本の肩代わり

 共同発表の文言の中に

「この同盟関係は世界の安全保障環境における変化に成功裏に適応してきており、引き続き、将来の課題に対応するため、より深く、より幅広く発展していく必要がある」とうたわれている。これは、「米国ブッシュ政権の新保守主義に基づく海外派兵を日本が全面的に支持してきたこと、今後その支持・協力を強化・発展させること」を意味する。更に、

「この文脈で、閣僚は、変化する地域及び世界の安全保障環境において、確固たる同盟関係を確保すると共に、さまざまな課題に対応するよう同盟の能力を向上するために、安全保障・防衛協力のあり方を検討する重要性を強調した。」と書かれている。これは、「日米軍事同盟を更に強化し、日本が『米国が考える世界の安全保障』を推進する為に、憲法を改定し、海外派兵を勧めて行く。」と言う風に読める。

 つまり在日米軍再編は、米軍の再編だけではなく、日本の自衛隊(或いは自衛軍)が米国の世界戦略の尖兵として組み込まれることを意味する。

 こんなことをいつ私たち国民が承認したのであろうか。


2.在日米軍再編に関わる施設整備費用の青天井の負担

 最終報告には「これらの案の実施における施設整備に要する建設費その他費用は、明示されない限り日本国政府が負担するものである。米国政府は、これらの案の実施により生ずる運用上の費用を負担する。」と明記されている。

 これは、米国が必要とする施設整備の費用は制限なしに日本が負担することを意味する。金額を入れない日本政府保証の小切手を米国政府に渡したことになる。

つまり、3兆円掛かろうが、4兆円掛かろうが米国政府の言いなりになると言う事だ。そして、上記1に示される通り、この再編は極東の防衛に留まらず、米国の考える「世界の安全保障」のためであり、そのための設備整備の費用は日本が全て持つと言うことである。

 事実、ローレス国防次官の会見後、「3兆円は米国国民向けの数字」との報道や安部官房長官のコメントがあったが、今は「3兆円」が既成事実のように報道され、政府は如何に負担するかと言う議論に入っている。


これらにより、大変危惧されることは日本に対するアジア諸国やイスラムの人々の反感の増大である。日本人や日本施設に対するテロの危険は今までになく増大するであろう。

同時に、大増税の波も押し寄せてくるであろう。昨日、ガソリン代がまた上がった。そのガソリン代やその原油の輸入に既に高額の税金が掛かっていることを国民は気づいているのであろうか。また、昨日第3のビールも増税の対象となった。毎年、毎年、いろいろな形で税金が増え、社会保障費が削られ、「世界の安全保障」の前に、多くの国民が重税にあえいで生活の安全さえ確保できない社会になるのではなかろうか。


 上記を考慮すれば、中国や韓国との対立を煽る外交と北朝鮮の核問題や拉致問題に冷徹な政府のやり方は、なし崩し的在日米軍(と言ってもグアムは米国なのだが)再編の費用負担や日米軍事同盟強化の為の伏線であったと言って間違いないだろう。

 

何と一般市民が住みにくい世の中になったものだ。そして、それに未だ気がついていない国民が多いと言うことに底知れない悲しみを覚える。


山口実

asahi.comに「東京裁判『知らぬ』7割、20代では9割 本社世論調査」と言う、記事が掲載されている。

http://www.asahi.com/politics/update/0502/002.html

文字を読まない世の中を象徴しているようにも思うが、ジャーナリズムや学校教育の責任も問われるべきだと思う。また、この手の世論調査の質問の仕方ももう少し工夫があってよいと思う。

「客観報道」と言うが、ジャーナリズムとしてこの結果に対する考察が全く加えられていないことに危うさを感じる。「国民の多く(特に若い人たちは)は東京裁判を知らない。だから、首相の靖国神社参拝を50%の人が支持しても無理はない。」とでも言うのであろうか。

何れにしても、このような状況が事実なら、戦争の犠牲者やその家族、とりわけアジアの人々に大して限りなく恥ずかしく思う。無知は無恥を生じ、問題の悪化を招く。そして、問題の悪化は、紛争や不幸を惹起させる。今の日本とアジア諸国との関係はまさにその状態ではなかろうか。現政権やマスメディアが強調する「かつてない程の良好な日米関係」でさえ、「ブッシュ大統領と小泉首相」の”GIVE&GIVE”の下の個人的関係でしかない。

小泉政権の最終盤を迎えて、内政・外交の課題を複眼的に総括しなければ、この国の将来は危うい。


ところで、市民団体の世論調査では「憲法第9条の改定」に反対する人々が76%に及ぶとの結果が出ている(http://tohyou.exblog.jp/ )が、私はこの結果を楽観することは出来ない。勉強不足の状態では、ムードによってどちらへでも簡単に触れると危惧するからだ。


皆さんはどうお考えでしょうか。


山口実


5月1日の東京新聞に「週のはじめに考える この危うさいつまで」と言う社説を掲載している。

http://www.tokyo-np.co.jp/00/sha/20060501/col_____sha_____001.shtml

この中の「潮流を変えられるか」と言う項目に、仏、米、タイ、フィリピン等の国家の強権に対する国民の抗議行動のことが取り上げられている。次の項ではネパールのことも書いてある。また、asahi.comによると、インドネシア各地で労働法改正に反対して大規模デモが行われているようだ。

日本国民も政府の強権に対するはっきりとした反対の意思表示をすべき時に来ているのではなかろうか。

山口実

国民に殆ど何の説明なく、計画や費用についての検証も、国民の合意もなく、米国主導で事が進んで良いのだろうか。http://www.asahi.com/politics/update/0502/001.html

日米の友好関係が大切であることを否定はしないが、日米軍事同盟がどんどん強化されていくことに非常なる危惧を覚える。近い将来、日本は米国の尖兵となって海外派兵を繰り返すことになりはしないか。膨大な軍事費を背負うことになりはしないか。現政権の最悪の遺産の一つとなることを心配するのは私たちだけなのか。日本の将来に悲観的にならざるを得ない。

山口実


 まず、私は拉致被害者達が一刻も早く解放され、事件の全容が解明されることを切に望みます。その上で、今回の横田早紀江さんのブッシュ大統領訪問に就いて考えたいと思います。

ジャーナリズムの論評は今回のブッシュ会見の影響に概ね楽観的な報道をしていますが、本当にそうなのでしょうか。http://www.kobe-np.co.jp/shasetsu/0000024596.shtml

 私は、拉致の問題を解決するためには、北朝鮮に国境を接している中国・韓国の協力は不可欠だと考えます。横田さんは近々韓国を訪れるようなので、その成果を期待したいですが、問題は中国の協力です。

北朝鮮の金正日政権の命運を握っているのは、中国です。中国の協力なしには、この問題の解決は望み薄です。先の書き込みのようにアフガニスタンとイラクへの戦費拡大やイランとの問題もあり、また韓国・日本への影響を考えれば、米国の北朝鮮への武力行使は実質的に不可能でしょう。それを見越した、北朝鮮の挑発的な発言も目立ちます。

 私は北朝鮮の現政権に引導を渡すのは、中国だと考えています。中国への強い働きかけなしには、本問題の早期解決はありえないと考えます。もちろんソ連も含めた形で、5カ国の包囲網を構築することが不可欠です。そのための日本政府のイニシアティヴに期待せざるを得ません。


山口実