世の中には謎めいたことがたくさんある。
特に一般の方には馴染みがなくわかりにくいネタに外交プロトコルがある。
もう、何をいいたいかわかった方もおられようと思うが、イスラエルのネタニヤフ首相と安倍首相の夕食会で、テーブルの上に靴をあしらったデザートが出てきた事が物議をかもした。
大した話ではないので放置していたら、なんだか炎上状態だった。
しかも、全てが批判だけで、どれひとつとしてまともな解説をしていないので、急遽、記事を起こした次第。
以前も、アメリカやイギリスでの会食で出されたものを解説したことがあった。
ワインの年号や食事をした場所、細かいメニューに至るまで外交的なメッセージを散りばめてくるのが、こういった晩餐会での有り様だ。
ただ、難しすぎたりすると伝わらないため、ほどほどレベルで表現されている。
まず、内容はこちら。
↓↓↓↓↓↓↓↓
【画像】イスラエル、「靴のデザート」で物議 安倍首相との夕食会で提供 2018年05月08日
http://hosyusokuhou.jp/archives/48816109.html
安倍晋三首相のイスラエル訪問時に同国のネタニヤフ首相との夕食会で出されたデザートが物議を醸している。公邸料理人が作ったのは、紳士靴の形をした金属製容器にチョコレートを入れたデザート。イスラエルのメディアや市民からは、屋内で靴を脱ぐ日本の習慣を取り上げるなどして「非常に失礼だ」との批判が出ている。
(2018/05/08-06:33)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018050800188&g=pol
--------------
「靴のデザート」話題に ネタニヤフ首相が安倍晋三首相招いた夕食会 「失礼では」と批判も 2018.5.8
https://www.sankei.com/world/news/180508/wor1805080062-n1.html
イスラエルのネタニヤフ首相が2日に安倍晋三首相を招いて開いた夕食会で、靴の形の容器に入ったデザートが出たことが話題になっている。ネタニヤフ氏に批判的なメディアからは、靴のようなものをテーブルに置くのは「失礼」との非難が出た。
安倍首相は今月1~2日、パレスチナとイスラエルを訪問。2日夜にエルサレムの首相公邸で開かれた夕食会で、紳士用革靴の形をした金属製容器にチョコレートを入れたデザートが出された。
ネタニヤフ氏は安倍首相の訪問をイスラエルのメディアがほとんど報じていないと非難していた。その当て付けとして、ネタニヤフ氏と対立するイディオト・アハロノト紙がデザートに目を付けたようだ。
在イスラエル日本大使館は「ネタニヤフ氏が主催した個人的な夕食会なので、大使館としてコメントは差し控える。ただ安倍首相夫妻は夕食会を楽しまれたと聞いている」とした。(共同)
-------------
イスラエルが安倍首相に靴に入ったデザートを振る舞う、失礼すぎると炎上(海外の反応)
https://kaikore.blogspot.jp/2018/05/japanese-pm-served-dessert-in-a-shoe.html
批判の的になるのは、一部の外国人にとっては非礼に当たるからだ。
↓↓↓↓↓↓↓
世界で絶対に避けるべきジョーク 欧米人には靴のネタなど 2015年6月11日
http://news.livedoor.com/article/detail/10218897/
世界の「冗談にも言ってはいけないジョーク」を紹介している
欧米人には、靴を話題にしたジョークは屈辱的な印象を与えるという
ユダヤ人には「小ずるい」などのオチがつくものが不快さを与えるジョークに
---------以下ソース
そして記事を書くもうひとつの理由になったのがこちら。
↓↓↓↓↓↓↓↓
安倍首相に出された「侮辱」デザート イスラエル政権の説明【写真】 © AFP 2018年05月08日
https://jp.sputniknews.com/japan/201805084856786/
ベンヤミン・ネタニヤフ政権は安倍首相とのディナーの席に出された問題のデザートについて、「シェフの創造的発案」と説明している。
ネタニヤフ政府代表はスプートニクからの取材に次のように答えた。
「私たちは日本のゲストを敬意をもって大切にお迎えしますが、テーブルに出される食事までは選びません。これはシェフの創造的な発案です。」
ネタニヤフ首相と安倍首相夫妻のディナーに出された食事を自身のインスタグラムに載せたのは有名なイスラエル人料理家のモシェ・セゲフ氏。デザートのチョコレートは鉄製の靴の容器に盛られていた。
------------
netgeekさんでも詳しく扱われていたが、こちらはこのシェフの他の作品まで紹介してくれている。
かなりレベルが高いトップシェフだ。
↓↓↓↓↓↓↓↓
「シンゾー・アベに失礼なことをするな!」イスラエルのシェフが靴のデザートを出して炎上 2018年5月8日
http://netgeek.biz/archives/118065
↑こちらの、トランプ大統領との晩餐で出たチェスをあしらったデザートを見ていただいても解るだろう。
計算され尽くしたメッセージになっている。
全部のコマが確認しにくいのだが、先手がトランプ大統領側で兜をかぶったキングのような様相だ。
ナイトなら馬なのだが、これは後手側のネタニヤフ氏の手前にあるのがそうだろう。
重ねて言うが、こういった物を無遠慮に出すほどアホじゃない。
下手すれば戦争とかになりかねない話だからすごく気を使うし、事前にダメな食べ物とかないかなどもチェックする。
そして、これらはネタニヤフ首相の主催で行われたディナーでイスラエル政府側もシェフの創造的な発案として、話をはぐらかしている。
これでもう決定的だった。
では、この靴が何を意味しているのか。
デザートを詳しく見てみよう。
↓↓↓↓↓↓↓↓
畳を模したランチョンマットの上におかれている。
靴下をイメージしたような布とシューズクリーナーのような布がしかれている。
真っ黒なチョコレートで塗られた革靴の中に、何かの実をかたどったチョコがあしらわれ、そこに金粉がかけられている。
靴下があることで裸足であるということをイメージさせる。
日本人とイスラエル=ユダヤ人にとって、屋内に裸足で上がるということは深い意味を持つ。
これは、屋内で靴を脱ぐ習慣があっても、他の民族ではわかりにくいことだ。
↓↓↓↓↓↓↓↓
日本の家屋でなぜ靴を脱いで入るのか
http://www.millnm.net/cgi-bin/page.cgi?url=../qanda3/44haVVaBq9mK252069.htm
【日本とイスラエル】靴を脱ぎ、足を洗う習慣
http://nihonjintoseisho.com/blog001/2017/10/23/japanese-and-jews-68/
日本とイスラエルの類似した風習について、日本ユダヤ教団のラビ(教師)として、日本で10年以上過ごしたことのあるマーヴィン・トケイヤー氏の著書「日本・ユダヤ封印の古代史」からご紹介いたします。
大嘗祭における天皇
日本の天皇は、即位後に「大嘗祭」(即位後初めての新嘗祭)というものを行う。そのとき天皇は白い衣に着替え、裸足になって神(天照大神)の前に進み出る。天皇はそこで神託を受けて真に「天皇」となり、国民の指導者となる。
モーセ、ヨシュアと同じ
これは聖書に記されている思想と同じである。かつてモーセは神の前に進み出たとき、靴を脱ぎ、裸足になった(旧約聖書出エジプト記3章5節)。ヨシュアも裸足になった(旧約聖書ヨシュア記5章15節)。彼らはそこで神託を受け、真に国民の指導者となった。
家に入る前に靴を脱ぐ
また、日本人は家に入るときも、靴を脱ぐ。欧米人も中国人も、履き物をはいたまま家にあがるが、日本人はそうではない。小谷部全一郎によると、日本には明治維新当時まで、長く歩いた人が自分の家または訪問先の家にあがる前に、タライに水か湯をくんで差し出し、それで足を洗う習慣があった。小谷部によれば、これは日本人独特のものであり、他のアジア諸国より伝習したものではないという。
足を洗う習慣
古代イスラエル人にも、足を洗う習慣があった。聖書に、「彼は、この人を自分の家に連れていき、ろばに、まぐさをやった。彼らは足を洗って、食べたり飲んだりした」(旧約聖書士師記19章21節)というような記述がある。足を洗ってから家に入ることは、古代イスラエル人の日常的な習慣だったのである。(本からの引用は以上です。)
日本とイスラエルに共通する習慣
どうやら家に入る前に靴を脱ぐという習慣は日本独特の習慣のようですが、その起源もまた古代イスラエル、聖書に遡ることができるようです。古代日本とイスラエルの関係を示す一つの証拠でもあると思います。
---------以下ソース
日本で家屋や神殿に上がるのに靴を脱ぐ。
モーゼもイスラエルの民も神の前で靴を脱ぐ。
いわば、聖なる場所で靴を脱げということである。
実際には脱がないから畳の上で靴を表現してみた可能性がある。
エルサレムという場所に於いて靴を脱いで話し合うというのは、イスラエル人が失われた十支族のひとつとして日本人を捉えていることも現す。(日ユ同祖論参照)
これは安倍首相にだけ脱げというわけではなく、ネタニヤフ首相も同じであるから、同時に脱いでいることにも意味がある。
同時に靴を脱いで、腹を割って話そうということもあるやもしれない。
これが1つ目の意味。
次に、ユダヤの格言に「if the shoe fits,wear it」というものがある。
英語の慣用句にもなっているものだ。
↓↓↓↓↓↓↓
http://eikaiwa-phrase.com/4198.html
以下抜粋
“If the shoe fits, wear it.”という表現を直訳すると、
「靴がぴったり合うなら、履きなさい」という意味になりますが、
そこから、「それが自分に当てはまると思ったのなら、それを
受け入れなさい」という意味合いで用いられるようになった
----------
靴が片足で、shoesではなく、shoeであることからも、この格言も意味する可能性が高い。
これは何かを安倍首相に伝え、受け入れなさいとアピールしたことになる。
これが二つ目の意味。
そしてもうひとつ、こちらだ。
↓↓↓↓↓↓↓
ドナウ川の歩道に並ぶ【死者の靴】 2017/7/7
http://minamikaiki1000.com/2017/07/07/post-643/
命のビザ。6000人のユダヤ人を救った日本人「杉原千畝」
リトアニアで、ナチスの迫害から逃れてきたユダヤ難民6000人を救った日本人。一分間の休みもなく、ユダヤ難民のための日本通過ビザ発給した「杉原千畝」すぎはらちうねをまとめました。
https://matome.naver.jp/odai/2139927430577795601
以下抜粋
1985年1月18日、イスラエル政府からヤド・バシェム賞(諸国民の中の正義の人賞)が送られました。この賞はイスラエル国政府がユダヤ建国に尽くした外国人に与える勲章で、日本人として初めての受賞です。
受賞翌年、杉原は86年の人生を終えました。
2000年、外務省はようやく杉原の功績を讃え、「勇気ある人道的行為を行った外交官」として表彰、60年余りの年月の後、杉原千畝の汚名は晴らされました。
-----------
杉原千畝はなぜユダヤ人を助けたか? 実の息子が明かす、偉人が貫いたサムライ魂
https://logmi.jp/209489
杉原千畝だけじゃない!彼よりユダヤ人を早く救った日本人がいた!!
https://matome.naver.jp/odai/2144872033229925301
イスラエル建国の礎になっているのが、第二次世界大戦時に迫害から避難したユダヤ人だ。
これらの避難の手助けをした日本人がいるのは有名な話だ。
この意図があるかないかは定かではないが、同時に表現している可能性がある。
ただ、この場合はすこし使い込んだ靴の感じの方が伝わるから微妙ではある。
そして最後に、靴の中に入っているチョコレートが何かの実をイメージしていると思うんだが、あいにくおもいだせず、解らなかった。
見覚えがあるんだが思い出せん。くやしい。
追記:何人かの方が「いちじく」じゃなかろうかと、ご連絡ありました。
みなさんご丁寧にありがとうございます。
自分もいちじくかなーとも思うのですが、なにかの種っぽいので未だ悩み中。
宗教的な意味を考えれば、いちじくでFAかな?
いちじくはユダヤ教・キリスト教・イスラム教で重要なものだ。
特にユダヤ教では「選民」を意味するユダヤの共同体を象徴するものだ。
もしいちじくなら、イスラエルでは日ユ同祖論を信じていることになる。
--------追記ここまで
なお、こういったメッセージは当人たちにしかわからないものも含むから、イスラエル国民に不理解であってもしかたない。
ただ、わざわざ日本の首相に「靴」を出すわけだから、意味がないわけはないのだ。
そして書いている最中に出たこういったニュース。
↓↓↓↓↓↓↓↓
米、イラン核合意離脱発表へ=制裁の再発動準備―NY紙 5/9(水)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180509-00000004-jij-n_ame
【ワシントン時事】8日の米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)によると、トランプ大統領はフランスのマクロン大統領との電話会談で、イラン核合意からの離脱を発表する計画だと伝えた。
マクロン氏はかねて、トランプ氏に核合意残留を求めていた。
関係者の話として同紙が伝えたところでは、米国は核合意に基づき解除したイラン制裁をすべて復活させるのに加え、新たな経済制裁を科す準備を進めている。トランプ氏が核合意で定められた期限以降もイランによる核燃料製造制限を維持すべきだと主張したことで、合意残留に関する話し合いは物別れに終わったという。
-------------
イスラエルとイラン、直接戦争のリスク-中東の火薬庫シリア舞台に
David Wainer、Donna Abu-Nasr、Henry Meyer 2018年5月4日
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-05-03/P863PE6JIJV401
イスラエル国防相、「イランが設けようとする拠点すべて破壊する」
イラン革命防衛隊、イスラエルへ「10万発のミサイル発射の準備」
中東では1980年代以降、クーデターや革命、外部からの侵攻、代理戦争のような紛争はあっても、主要国が直接対決する戦争は起きていない。今ではシリアを舞台にイスラエルとイランが直接対決する戦争のリスクが高まっている。
---------以下ソース
中東情勢もこれで本格的に熾烈になってきた。
中東和平を働きかけた安倍首相に現実を受け入れろというアピールをしたのかもしれない。
無論、畳などもあるからそれだけではないことも、間違いない。
他にもなにかありそうだったら探してみて欲しい。
了
ガンバレ!日本!!
↓ブログランキング参加中↓ポチっていただくと励みになります♪
社会・政治問題 ブログランキングへ