そう思うなら気をつけたほうがいいお話 | ヤモリのつぶやき

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日々のニュース解説等をつぶやきます......

 世の中には、他人の話が許せないという人が少なくない。
 何かの話題を聞くと、それを自分のことに置き換えて思考が縛られてしまい、他人の話は全く聞けなくなるケースだ。 
 その程度なら、ただの話を聞いてないひとで終わるから人畜無害だ。
 せいぜい、話泥棒と言われるレベルで終わるだろう。
 しかしこれが、他人の話を聞いて、怒り覚えるようになってくると、かなりヤバイ。
 何がヤバイかというと、自分に無関係な他人の話を聞いた時、いの一番に否定の気持ちが湧くという点だ。
 
 単純に他人の話が馬鹿げていた、というのは除き、分析すると幾つかのパターンに別れるだろう。
 ひとつは、自分が恵まれない状態にあり、他人の幸福を見るとイライラしてしまうこと。
 もうひとつは、ルサンチマン的に、いつも自分を弱者として認定しており、何か自分が得難い良い栄光を得た者を全て強者と位置づけ、攻撃対象にしてしまうパターン。
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 ルサンチマン
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AB%E3%82%B5%E3%83%B3%E3%83%81%E3%83%9E%E3%83%B3
ルサンチマン(仏: ressentiment)は、主に弱者が強者に対して、「憤り・怨恨・憎悪・非難」の感情を持つことをいう。「ル」をフランス語の定冠詞 le と誤解して「ル・サンチマン」と表記する者がいるが、誤りである(le sentimentでは単なる「感情」の意味になる)。
デンマークの思想家セーレン・キェルケゴールが想定した哲学上の概念である。フリードリヒ・ニーチェの『道徳の系譜』(1887年)でこの言葉が使用(再定義)され、マックス・シェーラーの『道徳の構造におけるルサンチマン』(1912年)で再度とり上げられて、一般的に使われるようになった。

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 他にも理由はあろうと思われるが、細かく分析してもキリがないので割愛する。
 どんな理由にしろ、他人が得たものが自分の不利益にはならないのにも関わらず、否定したり批判する段階で、ちと注意した方がいい。
 自覚あるなしにかかわらず、自分自身の精神状態に何か問題がある可能性があるからだ。
 以前も、保育園の子供の声にイライラして攻撃するご近所の話を取り上げた。
 深夜勤務とかで昼間寝ているのに、ものすごい音量で音楽とか鳴らされるなら怒って当然だ。
 がしかし、子供のキャッキャと遊ぶ声レベルでイライラするとかしてくると、これはかなりお疲れと思われる。
 どうも、現代社会はストレスまみれで、些細なことでイライラスイッチがポチッとされてしまう傾向がある。
 もし、とるに足らないことでイラッとしている自分を見出したら、速やかに休むなり楽しいことをするなりと切り替えて欲しい。
 あ~~!いらいらするぅ!というときに周りをふと見渡せば、プンスコしてるのが自分だけであるなら、それは一つの指標になる。
 
 そんな長い前フリを用いたのは、こちらが気になったからだ。
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マツコ・デラックス「安倍さんのせいで国民栄誉賞の価値は下がった。こんなに連発して」 2018年03月05日
http://hosyusokuhou.jp/archives/48812179.html
タレントのマツコ・デラックス(45)が5日、フジテレビ「バイキング」(月~金曜前11・55)に特別ゲストとして出演。国民栄誉賞について「価値は下がったと感じる」と私見を述べた。

番組では、五輪フィギュアスケート男子シングルを連覇した羽生結弦(23)に対し、政府が国民栄誉賞を授与する方針を固めたことを取り上げて議論。MCの坂上忍(50)から話題を振られたマツコは「羽生くんがもらう、もらわないに関しては全く関係ない話よ。それはおめでたい話だけど」と前置きした上で、賞としての「価値」に言及した。

「私が若かった頃に比べると、ちょっと国民栄誉賞の価値は下がったかなっていうのはすごく感じる」とコメント。坂上が「僕もそう思いますよ」と同調すると、マツコは「(以前は)それこそ文化勲章とかに匹敵するぐらい、本当に(価値が高かった)。美空ひばりさんだってお亡くなりになってからじゃないともらえなかったんだよ」と続けた。

羽生が国民栄誉賞を受賞すれば、第2次安倍政権以降では7人目となる。マツコは「こんなに連発してしまって…特に安倍さんは大好きだから、あげるのが」とチクリ。「ちょっと価値を下げちゃってない?羽生くんだからとか伊調さんだとか言ってるんじゃないよ。“数が多すぎやしませんか?”っていうのは前々から思っておりました」と指摘した。

これについて、インターネット上では賛否両論。「そう思っていた」「いいこと言う」というマツコへの共感のほか、安倍首相が長期政権であることを指摘し「国民栄誉賞乱発」批判はおかしいとする声、あいまいな授与の基準への疑問など、さまざまな声が上がっている。

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 このタレントの話だけならば、まあ大したことではない。
 ただの事実誤認発言だから、本人が反省するだけの話だ。
 しかし、こちらにも。
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「国民栄誉賞なんて大した勲章じゃない」 木村太郎の発言に「羽生選手まで侮辱するな!」の声 3/3(土)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180303-00000008-jct-soci
 ニュースキャスターの木村太郎さん(80)がフジテレビ系情報番組「直撃LIVEグッディ!」(2018年3月2日放送)で国民栄誉賞に触れ、「大した勲章じゃない」「どんどん出すべき」と語ったことがネットで物議を醸している。
 ネット上では、「受賞者を馬鹿にしているようで失礼!」「即刻撤回&謝罪を!」といった批判が出ている一方で、「時の政府のパフォーマンスに成り下がった感もある」との感想も出た。

■「皆んな偉業を成し遂げた人達だけどなぁ~」
 この日の「直撃LIVEグッディ!」では五輪フィギュアスケート2連覇の羽生結弦選手(23)が国民栄誉賞候補になっていることを報じた。そして、柔道金メダル3連覇の野村忠宏氏、同じく水泳2連覇で4つの金メダルを獲得した北島康介氏、体操の個人総合2連覇内村航平選手にはこの賞がまだ与えられていない、とした。その時に木村さんはこう言い放ったのだ。
  「どんどん出すべきですよ。これ、たいした勲章じゃないんだから。お金がかからないんですから、出したって。(過去に遡って)出してもいいんじゃないですか」
 木村さんは日本人でも多数の受賞者がいるフランスの勲章「レジオンドヌール」を例に挙げ、国民栄誉賞受賞者も胸に略章を付けて、全員で並んで歩く、そんな賞にしたほうがいいのではないか、と持論を展開した。

 これに対してネット上で反発が起き、
  「言っちゃ駄目なことって分かんないかなぁ、おじいさん」「今までの受賞者だけでなく、羽生選手までも侮辱した発言。 即刻撤回&謝罪を」「『大した勲章じゃないんだから』って言っても、皆んな偉業を成し遂げた人達だけどなぁ~」「大したことがないなら、廃止しろ!」

などといったことが掲示板に書き込まれた。
 国民栄誉賞は、本塁打世界記録を樹立した巨人軍の王貞治氏を称えるために1977年に当時の内閣総理大臣・福田赳夫氏が創設した。以降、受賞者はその時の内閣総理大臣が決定し表彰する。18年2月末までに26個人と1団体に授与されている。メジャーリーガーのイチロー選手など辞退した人もいる。

 ただし批判一辺倒かというとそうでもない。

「国民栄誉賞」の名前につられて過大評価されている?
 国民栄誉賞は18年に入り早くも2人が受賞している。こんなふうに受賞者の数が増えるごとに感動が薄れ賞の価値が下がっている、と感じている人もけっこういる。時の内閣の人気取りのためショーとして使われるようになった、という批判や、選ばれる人は人気先行なのではないか、という疑問がある。掲示板には、

  「なでしこジャパンにあげた時点で大した賞ではないな」「アスリートが大半、ってのがなんとも…」「たいしたものじゃないけど、『国民栄誉賞』 という名前につられて過大評価されているからな」
などといったことが書き込まれている。

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 まず、こういったものは、政権がどうかに関係なく、当該者がそれにふさわしいのかどうかで考えねばならない。
 これがなぜか、政権がどうとか、大したことはしてないのにどうとか、アホな議論になるのだ。
 はっきりって、さもしい議論だ。
 日本人としてはお恥ずかしい話なので、ご注意願いたい。

 その国民栄誉賞をみてみよう。
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国民栄誉賞
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E6%B0%91%E6%A0%84%E8%AA%89%E8%B3%9E
以下抜粋
本賞は、1977年(昭和52年)8月30日に内閣総理大臣決定で制定された国民栄誉賞表彰規程に基づいており、その目的は「広く国民に敬愛され、社会に明るい希望を与えることに顕著な業績があったものについて、その栄誉を讃えること」と規定されている。表彰の対象は、「内閣総理大臣が本表彰の目的に照らして表彰することを適当と認めるもの」であり、かなり幅広い解釈が可能である。
さらに抜粋

受賞者
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E6%B0%91%E6%A0%84%E8%AA%89%E8%B3%9E#%E5%8F%97%E8%B3%9E%E8%80%85
19    2011 FIFA 女子ワールドカップ 日本女子代表    
20    吉田沙保里
-----------------------------筆者注:ココマデ民主党政権
21    納谷幸喜(大鵬幸喜)
22    長嶋茂雄
23    松井秀喜
24    伊調馨
5    羽生善治
26    井山裕太
27    羽生結弦

----------以下、ソース

 こちらのどこにふさわしくないという人がいるのか、さっきのタレントさんに聞いてみたい。
 長嶋監督も松井選手も、野球界で偉業を成し遂げた人物だ。野球を知らない人でも名前は知っているようなすごい人だ。
 大鵬も、かつては巨人大鵬卵焼きと言われたほど、高い人気と実力を誇った偉人だ。
 そして女子ワールドドカップの優勝なんて、とんでもない偉業だ。
 女子サッカーといえども、サッカーのワールドカップで優勝というのは、そう簡単にできるものではない。
 吉田沙保里選手も伊調馨選手も、レスリングで連覇したのは、アレクサンドル・カレリン選手を入れて3名だけだ。
 レスリングというのは、相撲と同じような神事的なものからスタートしている由緒正しいオリンピックの正式種目であり、ここで連覇をし続けるのは、軽量級といえどもありえないほど大変だ。
 羽生善治氏も、将棋棋士としては永世称号を六つも持つ20年以上かけたとてつもない偉業だ。
 同じく井山棋士も厳しい囲碁の世界で、若くして2度の七冠という凄まじい記録ホルダーだ。
 そして羽生選手も、66年ぶりのオリンピック連覇選手で、かつ、男子のフィギュアで日本人で金メダルを取った唯一の選手だ。
 
 いずれも、類例を見ないすごい記録や実績ばかりだ。
 つまり、民主党政権時代も含めたここ10年位の日本人の活躍が、極めて目覚ましいのだ。
 これらはノーベル賞などにもあらわれていよう。

 多くの国民に希望を与えたという点で考えても、ふさわしい受賞だ。

 無論、引用した記事に挙がったオリンピックで偉業を成し遂げた未受賞の方々も、差し上げてしかるべき存在だろう。

 オリンピック連覇だけでも最低9~10年は第一線でトップの活躍してないとなれないものだ。

 

 したがって、安倍政権で連発していると言っても、それにふさわしい人が連続して出てきたという喜ばしいことであって、政権が意図的に無理筋で選んだわけでもない。
 逆に、木村氏が言うような誰でもあげればいいじゃないかという稚拙な意見より遥かに高いハードルで賞が授与されている。
 それぞれの選手の結果を全く考慮せずに、ただ国民栄誉賞で選ばれた方がたくさんいたからおかしいという論説自体が、不適当なのだ。
 これこそ謎の指摘であり、自身のメンタルがお疲れであることを懸念すべきだと思う。

 なお筆者は、こういったすごい日本人が、今時の人はダメだダメだという老害の論説を物ともせずに躍り出てくる凄さに驚きと喜びを感じる。
 老害になってしまった方々は日本を作ってきたという自負があるから、若い人にダメ出しばかりする傾向があって、老婆心を発揮しまくって老害となる。
 しかし、その築いてきたものを基礎に、時には反面教師としながら、次世代のすごい日本人が出てきて、それが未来の日本につながっていくことになる。
 なんという喜びだろうか。
 苦言を言うのがかっこいいと思う人もいるかもしれない。
 しかし、すごいものはすごいと認めてあげねば、人物は育たない。
 なんでも叱咤すればいいものではなく、激励を伴うべしなのだ。
 
 今後の反省点としては、政権の人気取りなどに乱用されないように、基準を少ししっかりすると良いだろう。
 ただ、天皇陛下の叙勲が多種多様な業種の実績を考慮されて授与される反面、国民栄誉賞は意図的に緩めにして、国民の大多数がふさわしいだろうと感じる方に与えるようになっていることも、覚えておくべきだろう。
 いずれにせよ、良いことは素直に良かったといえる人でいたいものだ。
 汚れちまった悲しみに。

 了

ガンバレ!日本!!
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