ジャズギタリスト、布川俊樹さん。
日本屈指のジャズギタリスト。
その布川さんが1998年に出された
『ジャズギターの金字塔 スタンダード編1』
という教則本を、
今から約25年前に購入しました。
なぜ、ジャズの教則本を?
大学の後輩で一人、凄いロックギタリストがいました。
彼がオーストラリアに修行へ行き、
一年後、Guildのギターを携えて帰国して来た時、
ジャズギタリストに転向していました。
その彼が弾くギターがカッコよくて・・・。
単純な私は、「よし、俺もやってみよう」と、
この本を買ったのでした。
がしかし、当時、何の知識もない私にとっては、
意味不明な世界で、
この本は、本としてではなく、
布川さんのソロギターCDとして聴く専用でした。
それこそ、何度も何度も聴きました。
単純な私は、
後輩と同じように、大学卒業後に単身オーストラリアへ。
そこで、週に一回、ジャズギターのレッスンを受けることに。
その地では有名な方に師事したのですが、
予備知識もない私でしたので、
結局はコードの考え方を少しと、
膨大な量の資料(いわゆる、real bookなど)のコピーを
いただいたくらいで、
実際には「ジャズギターを習いました」とは言えない程度の
技術しか身につきませんでした・・・。
余談ですが、
その代わりに、毎週、ブルースのセッションに行き、
武者修行をすることに。
※この件はいつか、ここで書きます。
で、帰国後も、何とかジャズギターを弾けるようになりたいと、
スタンダードの楽譜を買ったり、
教則DVDを買ったり、
ジャズを聴きまくったり・・・
と色々やったのですが、
全くダメでした!!
結局は、ハードロックやブルースの方へと進み、
これが私のギタリストとして生きる道だと
決意したのでした。
・・・が、
さらに時を経て、再び転機が訪れます。
幼馴染が、ジャズをやっている・・・。
で、その彼が一曲やってみようと言うのです。
しかも、一年後に(笑)。
曲は、スタンダードの中でも取り組みやすい
Someday my prince will come
というワルツの曲。
一年あれば、どうにかなるだろうと、
同意はしたものの・・・。
とりあえず、コードだけは弾けるようになりました。
が、ソロのインプロなんて、到底無理・・・。
おそるおそるスタジオへ。
やはり、全然ソロは弾けなかったのですが、
幼馴染が、ソロの「考え方」を伝授してくれたのです!!
私のソロの考え方は根本的に間違っていました。
と言うより、コードに専念したからこそ見えてきた
部分があると気づいたのです。
それは、「コードの成分をつかむ」ということ。
ジャズの場合、テンションがあったり、
そもそも、コードトーンという考え方があったりと、
コード進行の時点ですでに、単音が動いているのです。
その音の流れをいわゆる「軸足」にして、
そこにメジャースケールなどのスケールを
乗っけて、歌わせるということのようなのです。
と言っても、これは一朝一夕には出来ないこと。
てか、メジャースケールったって、どんな練習すれば?
そこで、再び、この教則本を本棚から引っ張り出してきた、
ということなんですね。
で、再び読むのですが、
「なるほど、そういうことか」
と今回は書かれていることが分かるのです。
いや、全部ではありませんよ。
考え方が分かるというか、
やっと、本の中の布川さんと会話ができる、
といった感覚でしょうか。
やっと、入口に立ったような感覚なのです。
布川さんの書かれているメジャースケールの練習法なら、
何とか毎日練習できそう。
実は今私が勤務している場所は、
県下では有名なジャズの街。
偶然ではありますが、
これも転機の一つなのでしょう。
いつか、一曲でもステージに立てるよう、
地道に、毎日、先ずはメジャースケールを
マスターして行きたいと思います。
また躓くでしょうが、
それはそれで、仕方ないです。
でも、20代の頃の自分が憧れていた世界に
少しずつ進めていることが、嬉しくてたまりません。
今日は、いつもより長くなってしまいました。
最後までお読みくださり、ありがとうございました🎸
あの後輩は一体、今どこで何をしているのだろう・・・。
すごく気になります。









