吐き気・嘔吐の際に用いるレメディはさまざまありますが、Ip.イペカクは、その中でも特に、持続的な激しい吐き気に用いるレメディです。
Ip.イペカク
植物。吐根。アカネ科。
Chin.チャイナ・Coff．と同族
チフスマヤズム（サンカラン）
（アカネ科＝アイデア・興奮・刺激）
特に関係の深い部位 （レメディは、全身に関係するものです）
粘膜（呼吸器；肺・消化器；胃）・血液・神経（迷走神経・脊髄・皮膚）・臍
主な精神的特徴
肉体的に、胃が食事を受けつけられずに、嘔吐するのと同じく、精神的にも、心が物事を受け入れられずに、吐き出してしまう。
いつも不平を言い、あらゆることが気に入らず、むかつき、すべてを拒否し、排出しようとする。
喜んで同意するものが何もない。
イライラして怒りっぽい。
欲求が多いのに、気まぐれで、何を与えても満足しない。
強い思いがあるが、自分が何を求めているのかわからない。
不機嫌。他人の好意も喜ぶことができない。
子供はわがままで、大声で悲鳴をあげ泣き叫ぶ。
喚き、うなり、自分の拳を口に押し込み叫ぶ子供。
短気で気難しく拗ねている。
めったに意見を主張することがない。
多くの欲望は、多くの不満となり、いらだちや怒りを表現せずに心の底に閉じ込めて蓄積することによって、症状が悪化する。
どんな物事でも軽蔑し馬鹿にするような傾向がある。
他人に対して否定的、排他的傾向。
自分は不幸だと思い込み、落胆して人生を嫌悪する。
忍耐力がない。横柄。憤慨。
少しでも苛立たつと、咳をする。
物の動きに対して過敏。
主な身体的特徴
絶え間なく持続する吐き気と嘔吐。吐いても吐き気が軽減されない。
消化器系と呼吸器系の組み合わせ
嘔吐・呼吸困難・鮮血の出血
唾液が多量に生成される。息切れを伴う。
風邪・下痢・頭痛・咳などから吐く。
胃・気管支・子宮などの痙攣。
舌はきれい（皮膜ができないことが多い）。
口中は常に湿り気があって、喉の渇きはない。
急に症状が現れる。一般的に間欠性。
消化器系 胃がだらーんと弛緩しているように感じる。あたかも垂れ下がっているよう（Sep.セピア Staph.スタフィサグリア）。
妊娠中のつわりで吐き気が強い。食事や匂いを非常に嫌悪・悪化（Sep.セピア）。
へその周囲に差し込むような、切り裂くような、痙攣性の疝痛。
胃の中がひっくり返ったような感じ。胃まで吐き出しそう。
吐きそうで吐けない。吐いても胃液しか出てこない。
エネルギーを消耗し、疲労困憊していて、まるで自分の魂が出てしまうような強い吐き気。
喉が締め付けられる強烈な吐き気・嘔吐。
荒波にもまれた船酔いのような苦しい吐き気。乗り物酔い。
嘔吐物は大半が未消化の食べ物か胆汁。
胃が空でもげっぷが出る。腹部の膨満感。ガスを出さずにはいられない。
腹部の痛みは、左から右へ（Lach.ラケシス）。撃たれるような痛み。
未消化の食べ物が混ざった水っぽい・粘り気のある緑便。
泡立ったような、発酵状態の便。下痢と吐き気が治まらない。
赤痢。嘔吐があると著しく体力が奪われ、脈拍が弱くなり、失神することがある。
極度の怒りの後に起こる胃痛。胃腸炎。胆のうの病気。
出血性直腸結腸炎。
放射線治療や化学療法・麻酔・ヘロインやモルヒネの後の嘔吐・吐き気。
無痛分娩や帝王切開で産まれた子供の嘔吐。
呼吸器系 吐き気や嘔吐を伴う、咳・気管支炎・喘息・小児喘息・百日咳。
乾いた痙攣的な咳で息切れし、たやすく吐く。
ゼイゼイという喘鳴を伴う切れ目のない激しい咳で呼吸困難になり、息切れ、冷や汗、チアノーゼ状態になる。
肺の酸素不足から顔が赤や青になる。
痰は緩く胸部がゴロゴロなるが、咳をしても、吐き出せない。
肺に粘液がずっしり詰まって胸が重く、締め付けられる感じ。
粘液の過剰な分泌（Ant-t.アント・タルト）。
嗄れ声。失声。咳で鼻血や出血が起こる。鮮紅色の出血が突然始まる。
あらゆる開口部から、まるで吐くように血が噴出する。
すぐに凝固せず、吐き気や嘔吐、失神を伴う。
鼻血・血尿・痔・生理・出産・流産時等の止血用の救急レメディとしても。
過多月経。生理後の衰弱。痛みが臍周辺から子宮にかけて走る。
頭部 片頭痛。押しつぶされるような、打撲のような痛み。痛みが顔・歯・舌の付け根に広がる。
顔は死人のように蒼白、もしくは片側が蒼白で、もう片側が赤い（Cham.カモミラ）。
目の周囲に黒い輪があり、口は垂れ下がる（むかつきのため）。
鼻の両脇、口の隅に線ができる。結膜の激しい炎症。充血。羞明。
目を半分開けて眠る。額に汗をかく。
四肢 腎臓から大腿部にかけての撃ち抜かれるような痛み。
打撲、脱臼したような痛み。
身体は温かく、熱を嫌う。
寒さを感じやすく、手・足・耳は冷たいが、汗を垂らす。
衰弱。体の外側が冷たい感じ。寒さで体が硬直する。皮膚が痒い。
片手が冷たく、片手が熱い。風邪をひきやすい。
悪寒と熱が交互に起こる間欠熱。
珍味・甘い物を欲求。
食べ物・脂っこいもの・匂いを嫌悪。
【好転要因】
戸外の新鮮な空気 湿気 室内 目を閉じて休む 休息 冷たい飲み物（咳） 圧迫 上体を起こす
【悪化要因】
乾いた寒い天候 乾燥 冬 高温 暖かく湿った天候 天候の変化 食べ過 早食い 食べ物のにおい かがむ 動く 圧迫 アヘン・麻薬 煙 強い怒り 軽蔑 旅行 騒音 周期的 キニーネ 脂っこいもの 豚肉 果物 サラダ コーヒー 酸っぱいもの バター アイスクリーム 冷たい飲み物 氷 レーズン
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クラシカルホメオパシーのレメディは、
自然治癒力を刺激するだけのものですが、
海外では、正式に医療として認可され、
医療現場で広く用いられています。
副作用がなく安全で、
お子さま、妊婦さま、ご高齢の方まで、
皆さまに安心して服用なさっていただけます。
お薬との併用も可能です。