人類は、宇宙の大原則に反する偉大なる反逆者である!/「エントロピー」へのコメント | bluerose-is-ephemeralのブログ

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【投稿者コメント】


【キーワード】

[生命は宇宙原則に抗う]、[生きるは偉大なり]、[エントロピーを下げる]


【件名】

「人類は、宇宙の大原則に反する偉大なる反逆者である!/「エントロピー」へのコメント」


【投稿本文】


【1】「宇宙」では「エントロピー」は増大するが、「生命活動」では、「エントロピー」は減少する


 「又、おっちゃん、訳の判らん事を云い出したでえ! 宇宙の大原則とか、原則に逆らってエントロピーを下げている!とは、一体、どう云う事か?」と云う感想の方が殆どだろう!

 内容は、「熱力学」の物理法則を宇宙や生命活動に当てはめて視ると、宇宙や生命活動とでは、事象が共役的・相互演繹的・同列的・同一視的に視えて来ると云う事だ。

 宇宙の事物と「熱力学」の物理事象は共に数学的に証明出来るから、最近、熱力学は数学の難問の証明にも使われる事も多い。

 もともと、宇宙と生命は深い関係があり、最近の彗星の衛星探査も、宇宙と生命との深い関係を解明するものだ。

  【宇宙】⇔【エントロピー】⇔【生命活動】


【2】生命活動は、「階層構造的な事象」である


 生命活動の、もう一つの特徴は、「階層構造的な事象」を伴うと云う点だ。

 添付図6に示す様に、生命体の生体内フロー系が"多層的に"、有機的に結合・構造化される事で、連携された、秩序のある「酵素反応系」を構成している。

 この生命活動の「階層構造的な事象」を生物学・遺伝子学の用語で云うと、



全圧大気圧=乾き空気の圧力+水蒸気の圧力
[湿り空気]=[乾き空気]  +[水蒸気]

 なので、台風や線上降水帯や積乱雲などの全体のエネルギー量を算定出来ます。

 台風や線上降水帯を無力化(エネルギーを削ぐ)すると云う「気象制御学」に於いては、重要な関係式です。

 「エンタルピー」は、物質の発熱・吸熱挙動に関わる状態量であり、等圧条件下にある系が発熱して外部に熱を出すとエンタルピーが下がり、吸熱して外部より熱を受け取るとエンタルピーが上がるので、フェーン現象の気温上昇の仕組みも説明出来ます。

◇【参考】

添付図3_エンタルピーと内部エネルギーの違い→内部エネルギーは、「入熱や放熱に依る物体の温度変化」が関係している。エンタルピーは、「内部エネルギーの値に、入熱や放熱に依って生じる熱以外のエネルギー(仕事量)」も含んでいる。



添付図4_しぼんでいる風船を外部から温める場合について考えてみると、加熱による温度上昇は内部エネルギーに含まれる。一方で、エンタルピーの値には、内部エネルギーの値と風船が膨らむと云う仕事を足し算した値となる。

添付図5_蒸気圧曲線とは?




【6】「エントロピー」と「エンタルピー」との関係


 物質を構成する原子や分子は温度に依り多くの原子欠陥を生成する。この欠陥が増大すると固体から液体へ液体から気体に変態する。

 この物質の乱雑さの尺度が「エントロピー」である。

 この欠陥は外部からの熱の出入りに依り変化する。

 この熱が「エンタルピー」であり、「内部エネルギー変化」と「物質がする仕事」に使われる。

 この熱で物質に流入する「エントロピー」より物質の「エントロピー」変化は常に大きい。

 その差は「エントロピー生成」と云い、常に正で自然に起こる過程は不可逆である。

 「エントロピー生成」は熱や成分などの流れが生じると生成し非補償熱として散逸する。

 安定した定常状態では「エントロピー生成」が極小であり、大きくなると他の定常状態に遷移する事がある。【添付図2参照】


【7】宇宙では、「エントロピー」極大の法則が成立するのに、生物の生命現象は「エントロピー」を小さくする!


 Erwin Schrödingerは、『生物の生命現象の本質は、外界から負エントロピー(秩序)の流れを吸収する事で、自身の中で必然的に増加する「エントロピー」を相殺し、自身の身体を常に一定のかなり高い水準の「低エントロピー(秩序)状態に保つ事が出来るところにある』と述べている。

 例えば、私達は日々の食事に於いて、動物の肉や、魚、植物と云った、元は生命体であり、高度に秩序を保った構造の物質を摂取する事で、その秩序を吸収して自身の身体の秩序の維持に使っていると云う解釈だ。

 すなわち、我々が食物を摂取すると云う事は、その身体で熱エネルギーや運動エネルギーを生み出す為のエネルギー源としてだけではなく、身体の秩序を維持する為の秩序源(この事をErwin Schrödingerは「負エントロピー」と呼んだ)としての役割もあると云う事だ。

 つまり、「生き(続け)ている」事は、「低エントロピー」である事とも言える。

 つまり、『生命活動とは、生物が、「飲食・呼気→代謝・呼吸→排泄・排気」のエネルギー変換を通じて、エントロピーを下げる「負エントロピー」現象である』と云える。

<< 人は、飯を食って、糞を垂れて、エントロピーを下げて、「エントロピー」極大と云う宇宙の原則に逆(さか)らっている! >>

 つまり、死んで物質と成り果てた私達の体は、時間の経過と共に、次第にその構成単位の分子やその反応物に分解され、果ては、周りの環境、すなわち自然の中に同化してしまう。

 そうして、熱力学第二法則で定式化されている「孤立系のエントロピーの変化は自発変化の間増加する」と云う事になる。

 つまり、「生き続ける」為には、「死なない」、腐敗しない事が必要なので、我々の様な生命体は、熱力学第二法則に逆(さか)らって、抗(あらが)って、逃れなくてはならない。

 その為に、私達は食べ物を食べ、水を飲み、呼吸をし、排泄をし、その生命活動を維持している。この様な「生体恒常性」を私達は当たり前と思っているが、実は自然の摂理に逆らった偉業なのだ!