わたしは息子とよく映画を観に行って、帰りに食事をします。
食事をしながら、映画についてマニアックなことから、日常の悩みまで
お互い何でも話します。
それで、先日「今日は息子とデート♪」と日本にいる友達に話すと、
驚かれました。
「デート」という表現に驚いたようですが、
シングルマザーのわたしにとって、
息子との時間はとても大切。
特に息子が成長するにつれて、一緒に過ごす時間が少なくなると、
この映画を観に行って食事という時間が
言わば「デート」のように嬉しいのです!
カナダで離婚をするには、まず1年以上の別居期間が必要です。
また親権は共同親権が一般的なので、別居、離婚をしても、決められた曜日で、
子供たちは、それぞれの親と過ごす時間をもちます。
ですので、シングルファーザー、シングルマザーの多いカナダでは、
父と娘(息子)、母と息子(娘)、で買い物や映画を観に行くなど
休日を一緒に過ごしているのを目にします。
まあ、義務的にやっているケースもあり、
全員が「デート」のように楽しんでいるとは思いませんが、
少なくても我が子とは、いくつになっても仲良くしたいものですね。
さて、子供との関係で悩む親御さんは多いと思います。
とくにティーンともなると、反抗期も重なって意思の疎通が難しくなり、
ますます溝が深まる・・・
わたしと息子のケースで言えば、シングルマザーゆえに
2人で協力しなければならない状況も多々あり、
結果として、とても強い絆が生まれたと思います。
でも、さすがに思春期を迎えたころは、
毎日ケンカのような状況の中、
険悪なムードが続きました。
今は20歳を超えて成人した息子ですが、
今でも仲良く「デート」ができる関係性を保てているのは、なぜか?
わたしが子育てで大切にしてきた
2つのポイントについて紹介したいと思います。
あくまでわたしの経験であり、すべての家庭に当てはまるとは思いませんが、
少しでも参考になれば嬉しいです!
①コミュニケーション
ある知人が、同じ家に住んでいるのに、
子供との会話が携帯でのテキストメッセージだけと言っていました。
「夕食できたよ」、「わかった」
こんな感じだそうです・・・・
今や携帯で本当にすべてが済んでしまう。
家族との関係までも携帯だけで完了・・・
何だか切なくなってしまいました。
我が家では、息子が小さい時から、とにかく「うるさい」と思われるぐらい
会話をしていました。
特に夕食時にはTVを消して、今日一日あったことをお互い話すのが日課でした。
わたしも悩みを聞いてもらい、
息子が子供なりの、かわいいアドバイスをくれたり。
今思い出しても、夕食時のコミュニケーションは貴重だったと思います。
その習慣のおかげで、わたしたち親子は、わりと何でも話せる
ベストフレンドのような関係づくりができていると自負しています。
幼い子供は、とにかく色んなことをして、自分に注意を引き付けようとします。
特に親からのアテンションは、子供にとって守られているという安心感を与え、
またコミュニケーションにおいては、
自分の話を聞いてもらうことによって、
信頼を得ているという自信に繋がります。
上記は多くの親御さんがやられていることだとは思いますが、
たとえ忙しくても毎日の生活の中で、ほんの数分でも目を見て話しを聞く。
そして、「そうなんだ」「それで?」と答えてあげる。
夕食時やお風呂など、お互いがコミュニケーションをとる時間を決めて習慣化する。
コミュニケーションは、子育てにとって本当に重要だと思います。
②共通の関心ごとをもつ
わたしは息子が幼い頃から、週末や休みになると、よく映画に連れて行っていました。
経済的なこともあり、旅行など、あまりお金がかかることができなかったからです。
この「映画を観て食事をする」という、
我が家のささやかな楽しみは今だに続いています。
そして結果的に息子は、わたしと同じように映画好きとなりました。
今では、あらゆるジャンルの映画を観ては、
監督や俳優、撮影方法、さらにはマーケティングについてまで
コアな話を2人でするようになりました。
子供が幼いときから、スポーツでも音楽でもファッションでも、何でもいいから、
とにかく共通の関心ごとをもって、一緒に楽しむ。
子供にとって、親と一緒に楽しむ時間を定期的にもつことは、
親子の良い関係づくりに影響するだけではなく、
成長過程で、彼らの将来の夢を後押しするきっかけになるかもしれません。
💡今日のひとりごと
愛の反対は憎しみではなく無関心
(by マザー・テレサ)
相手が話したくなるような話題を振って
ときに親身になり、ときに感心し、ときに大きくうなずいて
相手に気持ちよく話してもらうのです
(by 池上彰)