マカン・マランシリーズの第2弾です。
前作「マカン・マラン 二十三時の夜食カフェ」がめちゃ面白かったので、
続編の本作も読んでみました。
続編となると、クオリティーが落ちたりすることもあるんですが、
前作と遜色なくすごく面白かったです。
とある商店街の外れにひっそりと存在する夜食カフェ「マカン・マラン」に、
様々な悩みを抱えた人々が訪れ、店主のシャールさんの優しさと彼の振舞う料理に
触れることで、それぞれの問題に解決策を見出していく・・・というストーリーです。
連作短編集の形式になっていて、本作では、
ランチタイムが憂鬱な派遣社員、
プロになる夢を諦めて家業を継ごうとしている漫画家アシスタント、
子供の発育に悩む専業主婦、
進路に関して娘とのトラブルを抱える中学教師
が各話の主人公になっています。
優しい人達の優しい物語です。
それだけにとどまらず、
随所に、真理を鋭くついた部分や、
はっと気づかされる部分があったりと、
ただのほっこり系というだけではない深みがあります。
全話すべてが素敵な物語でしたが、
一番共感できたのは第1話の「蒸しケーキのトライフル」です。
派遣先での先輩たちとのランチの時間に苦悩する派遣社員の憂鬱が、
痛いほど理解できました。
私も、会社員時代には、
女性社員だけで集まって食べるランチの時間が大嫌いでした。
女性グループって、かなり面倒くさいんですよね。
このシリーズは、もう第4弾まで出版されているらしいですが、
第3弾と第4弾も絶対に読むつもりです。