いろんな書評ブロガーの方々のSNSで好評だったので読んでみました。SFは苦手だったんだけど、これは予想外のヒットでした。めっちゃ面白かった!!人生ベスト読了本リストに加えます。
有人火星探査の3度目のミッション、アレス3は、滞在6日目にして、猛烈な砂嵐に直撃されて、中止を余儀なくされた。火星を離脱する宇宙船に6人のクルーが搭乗する直前に悲劇は起きた。折れたアンテナがクルーのひとりであるマーク・ワトニーに直撃し、彼は砂嵐の中に姿を消したのです。他の5人のクルーは、彼が死んだものと判断し、泣く泣く火星を後にしたが、マーク・ワトニーは生きていた。火星に取り残された彼は、自らの知識と限りある物資を活用して、生き延びる術を見出していきます。一方、地球上ではマークが生存していることが衛星画像によって確認され、救出劇が繰り広げられる・・・といったストーリーです。
酸素も水も食料も限られている絶望的な状況にもかかわらず、マークは植物学者でエンジニアとしての知識を駆使して、ひとつひとつ問題をクリアして、生命を維持する環境を整えていきます。―――火星でのジャガイモ栽培、居住スペースであるテントの修復、地球との通信手段の確立etc.
またこうして火星での生活環境を確立しつつある間にも、たびたびトラブル(それも生死にかかわるような深刻なトラブル)に見舞われるんだけど、マークは「なんなんだよ。くっそー」っていう感じで、飄々と乗り越えていく姿がたくましくてかっこよかったです。
こうしたマークの火星でのサバイバル生活は、ログ記録としての日記形式で、マークの独白で語られるんだけど、これがなんといっても、マークのユーモアのセンスや楽天的で魅力的なキャラクターが垣間見えて、物語にコミカル要素を加えています。
フィクションだから最後はハッピーエンドだろうな~~と思いつつも、綱渡りのようなマークのサバイバル生活にハラハラドキドキしどおしでした。
映像化したら面白いだろうな~と思っていたら、すでに映画化されていたんですね(マット・デイモン主演の「オデッセイ」)。マット・デイモンか~~。ちょっとイメージが違う気もする。もっと理系のオタク風味がある方がよかったかな。