フェアージャッジング
ブログ「ロンドンつれづれ」のポプラさんがフェアージャッジングというテーマで
丁寧な分析をされている。その中で次のような記述があった
 
「過去には現実にオリンピックという大きな大会での
事前のロビー活動や、不正ジャッジが
明るみに出ており、あったのだから、
やたらに「審査は正当に行われている
陰謀説など信じてはいけない」という人々を
まともに受けることはできないではないか。 
北京オリンピックに向けて、
特定の選手に「回転不足ジャンプ」を印象付けようとしたり、
別の選手のチート・ジャンプをノーマークで通すことで、
高いスコアを取る選手だと印象付けようとすることも、
ありえない事ではないのである。」
そのロビー活動やジャッジ不正について
田村明子氏が過去に詳しい記事をあげている
その主人公たちは決して過去の人物ではなく
現在も大きな権力を持っているのである。
羽生選手が憧れ尊敬するプルシェンコとジョニー
この2人も理不尽な採点をされているのだ。
 
🔶プルシェンコSPのトランジションの採点
7,5-8.75   6
5.0-6,0  
このレベルはトップ選手ではありえないほど
低いランクである Wikipediaより引用
 
ロビー活動疑惑について長文にて一部引用させていただきます

米国人ジャッジ、疑惑のEメール
~バンクーバー五輪でのロビー活動の真実~
 

2010年の記事(田村明子)

フィギュアスケート男子で4回転無しの王者(ライサチェク)が誕生し

4回転を跳んだエフゲニー・プルシェンコが結局2位。

この1位、2位の結果をめぐって、

五輪開催地のバンクーバーだけでなく

世界中のフィギュア関係者の間で論争がおこっている。

 

だが実はこの問題、単に「4回転ジャンプの評価が正当かどうか」という

技術的な問題だけではなかった

 日本ではほとんど報道されていないが

プルシェンコに対する北米フィギュア関係者によるロビー活動

事前に進行していたのである。

日本では単に「プルシェンコが負け惜しみを言っている」

もしくは「4回転ジャンプは最近の採点方法だと不利だった」

という報道が多いようだが、それらの記事は、

この騒動の表面しかなぞっていない。

バンクーバー五輪1週間前のメール

《欧州選手権後の取材報道で、ある選手から

「私たちのプログラムはジャンプに集中しているので、

トランジション(5コンポーネンツのうちの一部門で、

ジャンプなど要素間のつなぎのこと)は

あまり考慮していない」という発言が出た。

選手自らがないと認めている場合、

我々ジャッジはこれをどのように

採点に反映させるべきなのだろう? 

興味深いと思わないか。》

 

こんな内容のEメールが国際ジャッジとスケート関係者たちに

送りつけられたのは、1月の欧州選手権が終了してしばらく経ってから、

バンクーバー五輪開幕を1週間後に控える2月3日のことだった。

送り先は60人にも上ると言われていた。

 

送り主はジョゼフ・インマン

「アメリカ合衆国国旗」の画像検索結果

米国人で、昨年夏には

ISUセミナーの講師も勤めたほどの

ベテランISUジャッジである。

メールには選手の名前こそ書かれてはいなかったが、

その発言は欧州選手権で優勝したばかりの

ロシア代表プルシェンコが

自分とブライアン・ジュベールのことについて

語ったセリフそのままだった

 

ふたりのような4回転ジャンパーにとっては

トランジションを入れる余裕があまり無いのだ、という意図での

素直なコメントに過ぎなかった

自らの弱点を認めたのは、

それでも勝てるという自信があったためなのだろう。

 

 インマン自身はバンクーバー五輪の審判団に含まれておらず、

送信先60人ほどの中に、

いったい何人の五輪ジャッジが含まれていたのか

正確なところは分かっていない。

メールを受け取ったことを公に認めた一人、

米国ナショナルジャッジの資格を持つジョージ・ルサノは、

メール内容を問うた私にこう説明してくれた。

 

「メールの内容は、報道されている通りだよ。

以前から彼はプルシェンコのトランジションを非難していたから

『ほら、本人も認めた。どうだ、おれが言った通りだろう』という

自慢をしたかっただけじゃないかな」

 しかしこの後、インマンのメールの内容は

受け取った60人のパソコンの中だけに留まることにはならなかったのだ。

疑惑のメールが世界中に広がり、北米メディアが煽り立てた。

 メールが送信されてから2日後となる2月5日。

フランスのレキップ紙がそのメール内容をすっぱ抜き

「北米のロビー活動がスタートした」という

フランスのフィギュアスケート連盟会長のコメントと共に掲載したのだ。

欧州のフィギュアスケート界は、騒然となった。

 

 だがその報道が北米へ渡ってくると、

論調はインマン擁護に変わっていた。

「アメリカ地図」の画像検索結果

抑えられたプルシェンコの

トランジションスコア。

 確かにプルシェンコは1位だったものの、
トランジションが6.80と際立って低かった
 
果たしてこれは正当な採点なのか、
あるいはインマンのメールの影響がいくらかあったのだろうか。

 テレビのコメンテーターとして会場で見ていた

本田武史に感想を求めると、こう答えた。

 

「他の選手がやっていたことと比べても、

プルシェンコのトランジションの点は、

かなり抑えられていたという印象でした

 

 SP、フリーを通して4回転に一度も挑まなかったわけだが、

それでもライサチェクは逆転し、王座を奪った。

1位のライサチェクとはわずか1.31点の鼻差 だった。
 
いまだ北米社会に根強く残る「ロシア憎し」の感情。

 筆者は米国に在住して20年以上がたつが、

北米社会の「ロシア憎し」の感情の強さは、

今でも日本人には理解しがたいほどのものだと感じることがある。

対ロシアとなると、関係者と報道メディアが一丸となって

「ロシアが我々よりも優れているわけはない」ということを

証明しようと躍起になるのだ。

 ロシアと北米勢の間のフィギュアスケート判定で

ひと悶着起きるのは決して偶然ではない。

そして、その傾向は北米での五輪開催時にいっそう強くなる。

ソルトレーク冬季五輪/採点疑惑で改めて行われたフィギュア・ペアの表彰式で、金メダルを手にするカナダのジェイミー・サレー、デービッド・ペルティエ組(右)とロシアのエレーナ・ベレズナヤ、アントン・シハルリゼ組=代表撮影どちらも金に

 2002年ソルトレイクシティ五輪ペアダンスジャッジ疑惑事件も、

「不正があった」と言われているが、その真相は明らかにされていない。

「プレッシャーを受けた」と発言した当時の五輪ジャッジのいう

「プレッシャー」とは具体的にどの程度のもので、

どのくらい採点に影響を与えたのかは不明のままである。

北米の異常なまでにヒートアップした報道に

IOCとISUが追加で金メダルをカナダ代表のペアにも授与して、

その詳細も不明なままに、早々に事態を鎮める解決法を選んだのだった。

冷戦はいつまで続くのか?

インマンのメールは、北米メディアの煽りによって、

おそらく本人がもともと意図していた以上の騒ぎとなり、

打倒プルシェンコの空気を作り上げた。

プルシェンコは

こうした敵意が渦巻く北米メディアに囲まれながら、

闘いに挑んだのである。

 

 このような国家対立感情やロビー活動なしで、

フィギュアスケートの演技を純粋に楽しめる五輪は

いつになったらやってくるのか。

 

 

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これは9年前の記事です。
かなりの部分を省いたので良ければ全文をお読みください

https://number.bunshun.jp/articles/-/13503

 

ところで私はこの記事のすべてに賛同してるわけではありません
しかしジョゼフインマン氏の行動は
ひとりのジャッジとしてISUで裁かれるべき行為でした
彼はISUセミナーの講師も務める実力者であり
権限と影響力を持つ人物だったこと
これは重要です
そして彼がジョニーウィアーを冷遇したそのパワハラ体質は
許されるものではありません。その件はまた後日に。
 
さらにジョゼフインマン氏が熱心に批判を繰り返しているのが
五輪連覇を果たした羽生選手なのである。
 
米フィギュアトーク番組TSLに出演中のインマン氏
ジョゼフインマン氏は過去の人ではないそして
ソルトレイクスキャンダルのディディエ・ゲヤゲ氏も過去の人どころか
現在もフランスの連盟会長であり
ISU会長の座まで手にしようとしたのである。
しかしさすがに会長選挙では敗れた。
そのような批判や抵抗こそ緩めてはならないことではないだろうか
選手たちにとって本当の敵とはこのような権力者である。私はそう思う。
 

 

前記事🔶1台のHDカメラで正確な再生が可能か(NBC 記事2月)

&TSLでも疑問の声が  

https://ameblo.jp/bluedragonaz/entry-12527365330.html

 

🌹ロンドンつれづれ{フェアージャッジング}

https://ameblo.jp/popular2/entry-12526905438.html