年末から年始にかけて行っている愛車FordCrownVictoriaの整備ですが、今度は内装とパトランプの調整を行う必要があります。
外装に関する記事はコチラ↓
これがなんとも大変な作業でした。
まずはどのような作業を行う予定であるかを箇条書きにしておきましょう。
- 調子のおかしいFederalSignalSmartSiren2000SMの修理
- 配線整理に伴いコンソール部分をToughBook使用時代のNYPDと同じような感じで再構成。
- コンソール部分の再構成に伴い不要な配線の切除、その他配線の引き直し
箇条書きにしても、作業内容も中々濃い内容となっております。
各項目普通に1つの記事が書けます。
っという訳で、今回は「1.」のサイレンアンプ修理をまとめていきましょう。
ここまでが前置き。
ブロ主の愛車に搭載されているサイレンアンプはFederalSignal社のSmart Sirenというシリーズになります。
SmartSirenは「SS」と表記され、ブロ主のであれば「Federal Signal SS2000」という感じの表記になっています。
さらに末尾は「SM」の文字が追加され、正しい名称は「Federal Signal SS2000SM」となります。
ちなみに「SM」は「Signal Master」の略でアンプがこのSignalMasterという名前の誘導灯に対応している事を示します。
※Federal Signal Signal Master、オレンジ色の光で後続車に指示を出すことが出来る。
少し話が脱線しました。
そんなFederal Signal SS2000 SMですが、パトランプを回そうとすると電力不足のような異音が鳴り、CODE3状態にするとヒューズも飛んで制御不可能。
一体何が原因なのか・・・っと頭をひねることになります。
本当に原因が分からないので、究明する為色々試すことに。
色々試していると何やら焦げ臭い匂いと共にサイレンアンプから煙が上がっている事に気が付きます。
ブロ主と友人は煙が上がった事でアンプが逝ったかと思いましたが、よくよく見てみると基板上の一部分が焦げている状態でした。
その焦げた箇所がコチラ↓
写真中央の丸印、「CR9」と書かれた場所の部品が焼け焦げているのが分かるかと思います。
一体何の部品か・・・電子工作もやったことのないブロ主は画像検索や形状などのキーワードから部品を特定することになりました。
そして行きついた答えが「ダイオード」という部品。
※Google画像検索より ダイオードの一例
ついでにダイオードの働きについて調べてみると「電流の方向を一方通行にする働きをする」部品なんだそうです。
付け焼刃な知識ではあるも、とりあえずこの部品が壊れてしまったため電流の流れがおかしくなっている可能性が浮上しました。
っというか、これが原因でなければ故障個所は迷宮入りとなります・・・。
そのような不安を胸にとりあえず中を開けて他にも似たような事になっていないかを観察します。
※1番上の層。CR9の破損したダイオードはこの層にある。
※上から2番目の層。この層に破損や焼け焦げた形跡はなかった。
ちなみに、黄色い半透明のヒューズ(20A)は本来4本差さっているのですがCODE3にした時ヒューズが飛んだので交換部品待ちで差さっていません。
色々な角度から観察してみましたが、他の部位に破損は見受けられませんでした。
原因は一つしかないようなので、次に部品を調達します。
幸いなことに過去に衝動買いした同じSSシリーズのサイレンアンプを持っていたので今回はドナーとしてそのアンプから部品を取って使います。
※今回ドナーとして使う”SS200”という型番。覆面ポリスカーによく使われているらしい。
※SS200の中。
画像を見てもらえば分かる通り、同じ様な位置にダイオードが差さっているのが分かります。
両方のサイレンアンプを見比べるとこんな感じ。
こちら↓はドナーとなるSS200のダイオード。
誰が見ても何の破損もなく、普通な状態に見えます。
一方焼け焦げたSS2000SMのダイオードがこちら↓
かなりの高温で焼けたようで、はんだの接合部分にまで焦げが行き渡っています。
更に裏面を見てみるとはんだが溶けるほど高温になっていることが分かります。
※基盤の裏側、丸印の箇所がCR9のダイオードが差さっている場所
交換する準備が整ったという事で、部品を摘出していきます。
まずは壊れている方のダイオードから。
同じ要領でドナーの方からも取り外します。
並べてみるとこのような感じ↓
後はドナーから摘出したダイオードを取り付けるだけです。
新品とは違い中古品であるため足が既に短い状態・・・取り付けにちょっとした器用さが必要だったことは言うまでもないでしょう。
無事にダイオードの移植が終わったという事でいざ愛車Vicと繋いでみます。
すると・・・。
元通り、モードをコントローラーから切り替えることが出来るようになり、サイレンアンプから異音もしなくなりました。
当然、ヒューズが飛ぶことも無くなりましたのでサイレンアンプの修理は大成功。
小さな部品ですが、とても重要な部品だった事を知りブロ主は次なる整備へと作業を移行するのでした・・・。