相続バトル -355ページ目

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部長
「じゃあそういうことで分割協議書を急いで作りますので、みなさんのほう、印鑑証明と住民票をお願いします」



そして次回(7/2)には実印やどんな書類が何通必要なのか、戸籍の有効期限は法務局は期限なし・銀行関係は3ヶ月以内とか、口座へ振込みのほうが安心だし一般的な方法(現金で渡す方法もあり)等の会話があり、やっと終了…。



はぁ…、長かったな…。
でも、あのレッド叔母のことだ。
判子を押す直前になって『やっぱ気が変わった』と言いかねないから油断できない。
私が安心できるのは、まだまだ先のことである。



そして私達が事務所から出て帰ろうとするとき、また面倒なことがあった。


私はみんなにお疲れ様でしたと挨拶していた。
あとグリーン2は今回、ブルー家には立ち寄らず、直接この事務所に車で来ていたので、車道に出やすいように誘導しようとしていたのだけど、レッドはそんな私の体に触れ、自分のほうに私を振り向かせた。



レッド
「私が呑んだわけだから、一言お礼言われてもいいかなと…。でしょ?」



ここから一番近いH市に住むレッド。
にも関わらず、自分より遠い所に住む甥(グリーン2)を引き止めてまでも自分の気持ちを伝えたいレッド。
私がグリーン2を先に帰らそうとしてるのが、わからないのだろうか。
まさしく自分のことしか考えられないのだろう。
自己中な人は、どうしてこうも空気が読めないのだろうか…。


私はレッドが次回までに言うことを変えるかもしれないと思っていた。
だから次回に判を押したあとにお礼を言おうと思ったのに、ここで催促するのか…。
それに催促してでのお礼を言われて嬉しいのだろうか。
私は結果オーライと考えているので、途中経過はどうでもいいと思っている。
お礼を言って欲しいのなら、私は何度でも言えるし、土下座してでも言える。
最初から最後まで自分の思い通りには行かないと思っているし、行くはずもないと思う。



なのでもう私はもう普通に、


ブルー2
「はい、ありがとうございます」


レッド
「私が頑として譲らなかったらもう永遠だよ?」



私はこのとき、お互いの寿命の問題もあるし、交渉が20~30年続いてもいいと腹をくくっていた。
永遠になって困るのはお前のほうじゃないか…。
借金と利息はどうするのだろうか。
そして、いい母親でいることを望むレッド。
その借金と利息の説明を自分の子供達にどう説明するのだろうか。
私はこのことを知っているので、攻めのカードとして控えておくことにして、言いたいことを我慢した。



レッド
「だから私、ブルー2くんのことが好きだから、揉めたくないのよね、根本的に。
だからあの、譲るつもりで今日も来たし、でもやっぱりそういう私の気持ちに対して、ブルー2くんの気持ち、まぁ言って欲しいと思ったから。
今言ったけど実家もないしさ、もう他に親戚もいないし。
だから、ね。
付き合うといったら本当に、T市の家(実家)しかないから。
それに縁も切るということも嫌だったしね。
だからその辺の私の気持ちも汲んで欲しいなと思って」


ブルー2
「(また嘘ばかり)・・・」
「はい、よろしくお願いします」



そしてこの間、レッドとの会話が終わるのを待っていてくれたグリーン2。
彼のほうがよっぽど大人です。
レッドとの会話が終わり、やっと彼はエンジンをかけ、私と挨拶をして帰っていった(というかブルー2家へ)


私はそのあとレッドの車も出やすいように誘導した。


これで二回目の遺産分割協議は終了。




私が帰宅すると、グリーン1~3と、ブルー1と3がいた。
グリーン1~3はまたお線香を上げに寄ってくれたのであった。
レッドはもちろん直行直帰です。



グリーン1
「あんな感じでよかったのかな?」


ブルー2
「いえいえ、とんでもない。ありがとうございます」



ここで、グリーン伯母さんの子供達はどうやらレッドの本性を知っているらしいと思い、私はほっとした。

そしてそばにいた私の母は、グリーン1~3に過去のことを話し始めた。
レッドが実の母親(私からして祖母)の葬儀のあと、祖母の形見分けの話が持ち上がる前に、勝手に高そうな貴金属を持っていったっぽいこと。
私の母は、自分が嫁いで来た身であるため、それがわかってても誰にも言えなかったこと。
私の母は今まで我慢していたことがやっと言えたようで、なみだ目であった。
かなり悔しい気持ちで今まで15年ほど来たかと思う…。
言いたいことが、やっと言えてよかったと思う。
私からも、なぜかレッドは祖父の実印を持っていると言った。
私はマザコンにだけはなりたくないと思って生きてきたけど、このときだけは母の味方になってあげたいと思った。


そしてグリーン1~3には、母のそんな思いが伝わってくれればいいと思った。
あと『レッド叔母は窃盗癖があるから気をつけて』ということも伝えた。