「君のことを、これからYukiって呼んでもいいかな!?
なんだか名前があった方が、呼びかける時に、呼びかけやすいような感じがするんだ」
「いいわよ。別にナマエなんて、この世界では ただの記号みたいなものだから
なんでもいいわ!! でも、どうしてYukiなの!?」
「それはボクが、向こうの世界では Kakiっていう名前だったから、
君がYukiになれば、2人合わせて 雪かき になると思ったんだ」
「そうなのね。雪って、私はまだ見たこともないけれど、きっと美しいものなのね?」
「もちろんさ。ボクは雪がしんしんと降る日がとても好きだった!!
その湿度感がね!!」
「この世界には、湿度も温度もない。雪も雨もない!!」
「台風も地震も戦争も核もないんだろ!?」
「そうよ。だってここは、無の世界なんだもの。
無の世界なのに何かがあったら、そこは無の世界ぢゃないものね!!」
「でも、イマジン(思考)以外にも、何かしらはもっとあるんだろ?
他には何もないなんて、どうしても信じられないんだよ」
「それは、あなたが自分で見つけてみるといいわ。