週中競馬記事(2024年3月19日)~リーディングサイアー展望・回顧~ | ブログ

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先週に引き続き阪神・中山・中京の3場開催、2回阪神・3回中山に開催替わりで1回中京最終週

G1高松宮記念、G2日経賞、G3毎日杯、G3マーチSの4重賞実施週

 

 

●1位(1位)キズナ(8億9142万1000円)(41勝)

(7億7996万円)(37勝)

先週はG2スプリングSなど4勝を重ね週間1億円超え加算の首位キープ。

これでも2位ロードカナロアとの獲得賞金差は5600万円ほどなので名古屋城Sのハピ3着とG2スプリングSシックスペンスで逆転して集計時首位と思われます。昨年のキズナが良くやられていたパターンですが勝負弱いようなハピも堅実性で貢献度は大きいとも。

 

リーディング面では3歳G2重賞制覇の獲得賞金も大きいのですが勝利したシックスペンスの強さが際立ったレースで混戦の皐月賞戦線に断といった感も。スローで勝ち時計は遅かったのですが好位でピタリと折り合いゴーサインへ即座に反応、タイトなコーンリングから追われて真っ直ぐ走れる体幹の強さ、それらは鞍上クリストフ・ルメール込みですが相当の素材でしょう。2着以下は差が付かなかったレースで3馬身半差を付けたのがその証左。不安としてはそれゆえに騎手がどうなるか、厩舎が皐月賞よりも日本ダービー狙い、極度の道悪、ローテが詰まってなど探せばなくはないのですが無事に出走してくれば皐月賞の有力候補として差し支えないでしょう。

OP(L)若葉Sではホウオウプロサンゲが2着で皐月賞の優先出走権を獲得。時系列としては翌日のシックスペンスほどの衝撃度はなかったのですが行き切れば強い武器というかやることは決まっているので。

 

G2阪神大賞典では入着なしとこの辺りがイマイチ強さを感じないのですがロードカナロア産駒も出走がないようなextendedのカテゴリーなので。天皇賞(春)3年連続3着ディープボンドも昨秋のG1レース込みで近走の内容から本年は難しいでしょうか。

 

高松宮記念には前走G2阪急杯2着アサカラキングが登録も出走馬決定順20位の非抽選馬対象。回避馬の情報も出てなく次々点ということからこのまま非抽選馬ということが濃厚。

 

他の重賞登録馬はマーチSのキリンジ、ホウオウルバン。

キリンジは佐賀記念2着から。昨年のジャパンダートダービー2着馬で地方馬の三冠が懸かった一戦を追い込んで着を拾ったようなレース。前走にしても完敗の2着、4歳世代で年長馬との差を詰めて行く段階とも。想定は和田竜二。

ホウオウルバンは昨年の6着馬ですがOP総武Sを勝利して参戦の昨年に対し2桁着順続きの現況では。全5勝と得意の中山ダート1800mでどこまで。

 

競走馬時代の13年に勝利した毎日杯に本年は産駒登録なし。

 

●2位(2位)ロードカナロア(8億3473万7000円)(44勝)

(7億4889万7000円)(39勝)

首位キズナに離されましたが重賞勝ち馬を出したキズナに対し3勝クラス特別2勝を含む5勝などで良く凌いだ週間で層の厚さを見せたといった週間に。この程度の差ならばとも取れますが3歳クラシック戦線でキズナ圧倒的優勢だけに現状でリードを許しているのは苦しい気も。

 

高松宮記念には23年G3函館スプリントSで重賞1勝、前走G3オーシャンS5着キミワクイーン。

前走23年OP(L)オーロC1着グランデマーレの2頭が登録。

登録時キミワクイーン19位、グランデマーレ21位の非抽選馬対象。

 

キズナ産駒と同様にこちらも非抽選馬となりそうで高松宮記念で獲得賞金差が変わることはなさそう。昨年は12番人気からファストフォースが勝利し自身も勝利し得意のスプリントカテゴリーで首位を追走する立場にあるということを考慮すれば賞金加算のほしかったレースのはずですが。

 

日経賞にはクロミナンスが登録。

1800mや2000mで実績のあった中距離型ロードカナロア産駒ですが、初の距離2000m超および重賞初出走にもなった前走G2アメリカジョッキークラブCでも3着。2500mまで距離延長して対応できるかわかりませんが22・23年連覇のタイトルホルダーも引退しており不良馬場の前走で好走したように近2年稍重・不良実施のレース、馬場が渋れば本年のメンバーなら上位も。想定は2度目の騎乗となる戸崎圭太。

 

毎日杯にはスマートワイス、ベラジオボンドが登録。

スマートワイスは3歳1月のデビューで新馬2着から2戦目の未勝利戦を勝利、キャリア2走はいずれも京都芝1800m。初戦2着時の勝ち馬オルトパラディウムは先週のOP(L)若葉Sを競走除外これで計りにくくなりましたがスマートワイスは母スマートレイアー、オルトパラディウムは母ザレマがいずれも重賞勝ち馬。未勝利勝ち時の2着カズミクラーシュは先週の阪神芝1800m未勝利戦を勝ち上がり。想定は武豊、ここで賞金加算しこ春のクラシックも騎乗ということではないでしょうし母スマートレイアーでも重賞2勝しているように良好なオーナーサイドとの関係でしょう。

ベラジオボンドは2歳戦最終日23年12月28日実施の阪神芝1800m新馬戦を勝利してG3共同通信杯6着から。前走は世代のトップグループも出走しており相手関係もあったのですが出遅れた上にスローで控え不完全燃焼といったレース。新馬戦勝利の阪神芝1800mに戻ってということになりますが完成はまだ先ともいえるタイプ、新馬戦勝利時も全く作っていないような状態からアッサリ勝利などここを勝っても驚きませんが、将来的に大きいレースを走って来ると思うので内容にも注目したいところ。想定は岩田望来の継続。

 

●3位(3位)エピファネイア(6億4163万2000円)(25勝)

(5億5909万3000円)(22勝)

先週は2勝クラス特別など3勝。重賞入着馬も複数出て獲得賞金6億円突破。

重賞入着馬といっても1番人気の阪神大賞典ブローザホーン、フラワーCカンティアーモが3着に敗れたというレースで上位との差を詰めるには至らず。加えてスプリングSのジュンゴールドが最下位など。レースの見解などは総合記事にて記載しましたので省略。

 

現在3位とリーディングを狙えなくもないのですが、2歳戦の結果によって年度の下半期になってトップ10内へ食い込むといったここ数年に比べれば良い成績でトップ5入りは堅いでしょう。本年はここから負けてもドゥラメンテだけでしょうから4位以内は間違いないと見ます。

 

今週の重賞に産駒登録なし。

 

●4位(4位)ドゥラメンテ(5億7936万4000円)(26勝)

(5億49万3000円)(24勝)

先週はG3フラワーC、OP(L)若葉Sで2勝。上位3種牡馬も好調で順位は変わらず獲得賞金では離されたほどですが皐月賞の優先出走権獲得馬と世代初の重賞勝ち馬も出たということで。先週までは3歳世代の2勝馬および重賞2着で収得賞金400万円を超えている馬もいなかったのですがOP(L)若葉S勝利のミスタージーティーが世代初の2勝馬でOPクラスも初勝利、その直後のレースG3フラワーCミアネーロが世代初の重賞勝ち馬ということになりました。

 

若葉Sは矢作厩舎のワン・ツーで皐月賞3頭出しになれば若葉S2着のホウオウプロサンゲが先兵役を務めるようなことになるのでしょうキズナ項で書くべきでしたが。勝ち馬ミスタージーティーはG1ホープフルステークス、G3共同通信杯とも全く競馬になっていなかったので普通に競馬をして今回のメンバーならばといった程度でしょう。阪神実施の若葉Sは皐月賞との関連も薄れていますので。

 

ミアネーロは距離的に桜花賞のような気もしますがローテが詰まることや1800mで勝ったことからフラワーC組にありがちなオークス直行ということになりそうなので。1勝クラスのようなメンバーで上手く立ち回っただけのようにも思えますが桜花賞の結果やレガレイラの動向などを踏まえて上位候補には。

 

高松宮記念には23年G1NHKマイルカップでG1レースおよび重賞1勝、前走G1フェブラリーステークス16着、レーティング4位シャンパンカラー。

前走G3シルクロードSで重賞1勝ルガルの2頭が出走予定。

 

シャンパンカラーはダートG1フェブラリーステークスからというローテ自体が無理なのでしょうけど厩舎コメントによると出負けしてテンに脚を使ったのが良くないとのこと。8ヶ月ぶりの出走でダート以前にピークを過ぎている気もしますが。前走は初ダートでしたが今回は初のスプリント戦でここも無理でしょうが使われた上積みでもあれば。想定はテン乗りの吉田豊。

ルガルはG3シルクロードS1着から。3歳時に連闘で出走したOP(L)橘Sを勝利してG3葵Sでは絶好のゲートを決めたモズメイメイに逃げ切られ2着。OP(L)朱鷺S3着、G2スワンS4着、G3京阪杯2着を経ての前走は完勝。この2走前23年G3京阪杯2着がトウシンマカオに2キロ貰っての完敗な上に今回は定量58キロ同士で実績のない中京芝、3歳未勝利勝ちは中京ですがダート1200m。4歳3月で既に11戦を消化し実績が京都に寄っているのも気になりますが産駒では唯一の距離1200m以下・1月実施の重賞を勝利などドゥラメンテ産駒の常識で計れないところもあるので。500キロ超のパワー型の前記OP(L)橘S勝利時も不良馬場など馬場が渋るのはプラス

でしょう。想定は西村淳也の継続。

 

日経賞には産駒登録なし。

22・23年は産駒タイトルホルダーが連覇。

 

毎日杯にはガイアメンテが登録。

2歳8月札幌芝1800mの7頭立て新馬戦でデビューし勝利。1番人気で出走したG3札幌2歳Sはイレ込んでしまいゲートを飛び上がるようにして出て大きく出遅れ最後方から無理に押し上げたところ失速し先行決着のレースで6着、G2東京スポーツ杯2歳Sも6着に敗れ年明け初出走の1勝クラスあすなろ賞2着から。前走もゲートが良くなく後方から、直線少し狭くなるようなところもあって併せるようにして伸びた同じく毎日杯に登録のあるサトノシュトラーセの2着。かなり強いはずですがレースのヘタなタイプで特にゲートが悪いという見立てに。新馬戦勝利時の2着馬でハープスターの半弟コルレオニスは先週の中京で未勝利勝ち、前走で敗れたサトノシュトラーセはG3京都2歳S3着馬といったこれまでの対戦成績。想定は藤岡康太。翌日の中京芝2200m1勝クラス大寒桜賞にも登録。

昨年はシーズンリッチが勝利し産駒による連覇の懸かる一戦。

 

マーチSは産駒登録なし。

 

G1高松宮記念、G1大阪杯には首位キズナ産駒が出走なしとなりそうで昨年は終盤にG1レースで大量賞金加算し逆転でリーディングを獲得したように、今週の高松宮記念で差を詰めたいところでしょう。大阪杯2週前登録にはキズナ、ドゥラメンテ産駒ともに登録なし。

 

●5位(6位)ドレフォン(4億9447万8000円)(23勝)

(4億3063万7000円)(22勝)

先週はOP名古屋城Sで1勝。1勝のみという週間でしたがダートOPクラスの勝利で名古屋城Sをテーオードレフォンが2馬身半の逃げ切り。G2阪神大賞典ではワープスピードがテーオーロイヤルに完敗も2着確保。G2スプリングSの2番人気ウォーターリヒトは人気薄での重賞連続好走から人気で走らなかったパターンも後方からやるしかない馬で超スローの上り勝負では、中山というよりはコーナー4つのレースも向かなかったかと。

 

順位はハーツクライを交わして5位とトップ5入り。4位以上にはならないと見ますがここからも賞金を堅実に加算して行ければ。ダートを中心というか本年はダートでしか勝ち馬は出ていませんが先週のように芝重賞で入着を取っており不振週も少ない基本安定型。本年から4世代の出走になったのも大きく初の年間トップ10入りに関しては問題なく、3月時点ながら何位でそれを達成するかがフォーカスになるとしても良いでしょう。急に出て来たわけでもなく産駒デビュー2年目で16位、昨年は11位という種牡馬なので。

 

今週の重賞に産駒登録なし。

3歳ダートOP伏竜Sにハーバーライトが登録。

 

●6位(5位)ハーツクライ(4億8925万9000円)(18勝)

(4億5030万6000円)(16勝)

順位は1つ下げましたが、少ない出走頭数から2勝クラス特別2勝など好内容といえる週間。

 

高松宮記念には前走G3京都牝馬Sで重賞1勝ソーダズリングが出走予定。

3歳時にはG2フローラS2着などもありましたが、芝1600mの3勝クラス勝利時にも騎手が引っ掛けられつつだったので初の距離芝1400m出走だった前走は距離短縮が奏功したのでしょう、それもあったのか前走に関しては騎手も完璧だったかと。ただし初の中京で芝1200mまで距離短縮されるG1のスプリント戦、G1レース自体も初出走、牡馬相手に初めて背負う56キロ、過去10年で7回は良馬場以外の近4年に限れば全て重以上と悪化した馬場になりやすく本年も週頭の段階では雨予報が出ており、強烈な切れ味が本領の本馬が勝利のために克服する条件は多くなりそうです。想定は武豊の継続、勝利すれば07年スズカフェニックス以来のG2実施当時も含め4勝目。例年はドバイワールドカップデーと重なりますが本年は1週ずれており有力騎手が揃うのも本年の特徴とも。

 

日経賞にはマテンロウレオが登録。

昨年は2着のG2京都記念9着から。関西馬ながら中山の出走経験は豊富ですが好走歴も関西エリアに寄っており全3勝は芝2000m。距離も長く昨年の春G1大阪杯、天皇賞(春)では掲示板確保もその後の成績からピークを過ぎている印象も。想定は横山典弘で日経賞6勝の最多勝騎手ですが20年ミッキースワロー横山典弘、21年ウインマリリン横山武史、22・23年タイトルホルダー横山和生と横山一家が滅法強いレース。横山父子騎手の日経賞5連覇および10勝目があるのならばマイネルウィルトス想定の横山武史という気もしますが。

 

毎日杯にはファーヴェント、ルシフェルが登録。

ファーヴェントはG3きさらぎ賞6着から。G2東京スポーツ杯3着以来の前走は直線で挟まってしまう不利もあったので捌けるようなら。馬体重の増減が激しいタイプなのでそこも注意は必要かと。想定は松山弘平。

牝馬ルシフェルはG1阪神ジュベナイルフィリーズ6着から。新馬戦は福島芝1800mでG1朝日杯フューチュリティステークス2着のエコロヴァルツが勝利したレースの2着。小倉芝2000mで未勝利を勝ち上がり、京都芝1800mのOP(L)萩Sを連勝。このようなリザルトからマイルのG1桜花賞は狙わずオークス狙いと思われるローテに。2歳リステッドレース勝ち馬とはいえ萩Sは1頭競走除外の6頭立てと、かなり軽い相手だったとも言えたのですが当時の1頭だけ離された最下位6着は先週G2スプリングSで2着に粘り込んだアレグロブリランテ。想定はバウルジャン・ムルザバエフの継続。過去70回の実施で牝馬による毎日杯勝ち馬は2頭いますが、ともに6月・7月期実施の旧阪神2000m戦で60年以上前の勝ち馬ということから現行の条件では初勝利ということに。

最終世代の出走予定で勝利すれば産駒初勝利。

 

マーチSには産駒登録なし。

 

●7位(7位)ディープインパクト(4億5334万6000円)(11勝)

(4億2814万7000円)(10勝)

先週は3勝クラス特別1勝。3歳世代がいない中で3歳重賞の多い週間に順位変動もなく良く凌いだとして良いでしょう。

 

今週の重賞に産駒登録なし。

 

●8位(8位)モーリス(4億2585万1000円)(15勝)

(3億5632万6000円)(10勝)

先週はG3ファルコンSダノンマッキンリーなど5勝で獲得賞金4億円突破。ソダシやママコチャの半弟となる白毛馬カルパなども勝ち上がりましたがダノンマッキンリー以外は全て平場戦の勝利でファルコンSにしても4頭出しで他の入着馬もほしかったところ。総合記事でもレースぶりについて触れましたがファルコンSではシュトラウスが酷いというか、ただ抑えつけて直線ウロウロしていただけだったと。

 

ダノンマッキンリーはG1朝日杯フューチュリティステークスがシュトラウスほど酷くはないとしても見どころもなかったような一戦で前走OP(L)クロッカスSも1番人気5着とこれで完全に見切ってしまいましたが外枠の発走から直線一気の差し切り。あまり書きたくはないのですが前週に油断騎乗で停止が確定している北村友一による勝利。要は社台の馬を勝たせたことによる停止で1つ前の3勝クラス豊橋Sは北村友一騎乗のラリュエルが逃げ切って2番手を進んだ2着ビヨンドザヴァレーともに社台RH所有馬2頭の行ったっきり。そこからノーザン生産馬ですがセレクト高馬によるファルコンS勝利という結果に。先週も少し触れましたがここまで突っ込んで考慮することはできず。

それはさて置きG1NHKマイルCとなると芝1400mの勝利しかなく1ハロン延長が鍵でしょう、東京の直線では今回の策が向かないような気も。

 

高松宮記念には23年G2府中牝馬Sで重賞1勝、前走23年G1香港マイル11着、レーティング2位ディヴィーナが出走予定。

前走OPカーバンクルS4着モリノドリームは登録時23位の非抽選馬対象。

 

ディヴィーナはレーティング上位ですが23年G1ヴィクトリアマイル4着時のもので昨年は芝1800mのG2府中牝馬Sを勝利して芝2200mのG1エリザベス女王杯にも出走したほど。府中牝馬Sも騎手が引っ掛けられながらスロー逃げに持ち込みなんとか逃げ切ったもので距離はマイルがベスト。芝1600m未満の距離は芝1400mの23年G3京都牝馬S10着しかなくこれでスペシャリストの揃うG1でスプリント戦に初出走では。6歳牝馬でラストなのかも知れませんが条件不適と考えます。海外遠征出走の前走C.デムーロから主戦のM.デムーロに戻る想定。

 

日経賞にはアドマイヤハレー、ホウオウリアリティが登録。

アドマイヤハレーは中山芝2200mで3勝クラス特別を勝利しましたが同じコースの前走G2アメリカジョッキークラブCでは最下位12着。道悪で動けなかったのでしょうが今週は馬場悪化も予想され、それ以前に距離も長い初距離の芝2500m戦出走なので。想定はテン乗りの丹内祐次。

ホウオウリアリティはG2中山記念8着から。2勝クラス特別は中山芝2500mの勝利も近走は芝2000m前後の距離に出走しておりここではどうでしょうか。想定は大野拓弥。

本年登録の産駒2頭は下位人気も想定され相手関係と距離で単純に軽視しても、ともに大きく敗れたG2アメリカジョッキークラブCもそのような結果なので。

 

毎日杯にはトラジェクトワールが登録。

3歳1勝クラスセントポーリア賞1番人気6着から。東京芝1800mの2歳未勝利戦を後方から差し切って勝利しましたが前走はペースも合わなかったか前目から伸び切れず。後の日本ダービー勝ち馬シャフリヤールが勝利した21年の1分43秒9というのは飛び抜けて速いタイムですが例年は1分46秒台後半から1分47秒台の決着で1分49秒台の決着となった前走よりはそのような時計が合うと見て、過去3走は東京にしか出走がないので初の他場・右回りなどもこなせば。想定は西村淳也。

 

マーチSには産駒登録なし。

 

●9位(10位)ルーラーシップ(3億8265万2000円)(18勝)

(3億3924万円)(16勝)

先週は1勝クラスなど2勝。G3フラワーC2着ホーエリートなどでも賞金加算し10位から9位に浮上。

 

今週の重賞登録馬はG3毎日杯のナイトスラッガー。

前走は阪神芝1800mの1勝クラスアルメリア賞で2着。アルメリア賞は勝ち馬と同タイム、騎手の差で負けてしまったレースとなったように強い馬なのですが非ノーザン・社台系生産馬でもありそこは弱点でしょう。今回は想定騎手が入っておらず1勝クラス大寒桜賞にも兼登録。

 

●10位(12位)ヘニーヒューズ(3億5826万3000円)(15勝) 

(3億951万4000円)(13勝)

先週はOP千葉Sなど2勝。OP千葉Sは1着ケイアイロベージを含め3頭入着、2勝クラスでも勝ち馬が出て前回12位からトップ10入り。

 

先週の2勝は中山ダート1200mでOP千葉Sの勝ち時計は1分11秒4、前日の2勝クラス勝利スクーバーの勝ち時計は1分10秒8。いずれも良馬場ですが土曜は稍重スタート、日曜は強風の影響などがあったのかも知れませんがスクーバーの勝ちぶり自体も良く昇級した3勝クラスもアッサリ通過するようなら。

 

中央ダート総合リーディング

1位ドレフォン 3億6122万6000円(21勝)

2位ヘニーヒューズ 3億5226万3000円(15勝)

 

ダートリーディングでは前回と同じく2位。

ともに芝未勝利のシーズンですがヘニーヒューズは芝の獲得賞金も600万円しかなく、中央総合部門でドレフォンとの差は大きくなっています。

 

今週の重賞登録馬はマーチSのゴールドハイアー、ニューモニュメント。

ゴールドハイアーは中山ダート1800mのOP総武S1着から16・18年は総武S組のワン・ツーでしたが近5年は3着馬が1頭と同コースながら中2週も良くないのかデータ上は苦戦傾向。前走はレイチェル・キングだったので乗り替わりで津村明秀の想定。津村明秀は先週G3フラワーCを勝利し中央重賞はG3戦しか勝たないのでマーチSもその点では問題ありませんが、フラワーCは年間重賞2勝目で過去年間重賞3勝以上のシーズンなし。マーチSは13年グランドシチー、23年ハヤブサナンデクンで過去2勝のレース連覇も懸かる一戦に。

ニューモニュメントは交流重賞の神奈川記念7着から。前走は負けすぎですが川崎では23年川崎記念でウシュバテソーロの3着などもありナイター競馬などが合わなかったとすれば度外視しても。中山ダート1800mは過去2走で22年OP(L)師走S2着、23年ポルックスS1着。

 

・11位以下種牡馬産駒注目馬など

高松宮記念

19位ビッグアーサー

高松宮記念には22年・23年G3京阪杯、24年G3オーシャンSで重賞3勝、23年高松宮記念15着、前走G3オーシャンS1着で優先出走権を獲得したトウシンマカオ。

前走24年G3オーシャンS2着ビッグシーザーの2頭が出走予定。

競走馬時代の16年に勝利しておりトウシンマカオ勝利で父子制覇達成。

 

勝ち馬が出れば次回で獲得賞金4億円突破は確定。今回10位ヘニーヒューズが3億5000万円台なのでそれのみでトップ10入りというケースも。

 

23位ミッキーアイル

21年G3小倉2歳S、22年G3函館スプリントS、23年G3シルクロードS・キーンランドCで重賞4勝、高松宮記念23年2着、前走24年G3京都牝馬S2着、レーティング5位ナムラクレア。

20年G3小倉2歳S・G3ファンタジーS、21年G2チューリップ賞、22年G3シルクロードS・G2京王杯スプリングC・G2セントウルSで重賞6勝、高松宮記念22年5着・23年12着、前走G3京都牝馬S10着メイケイエールの2頭が出走予定。

 

こちらも勝ち馬が出れば3億8000万円台まで獲得賞金は加算され他種牡馬産駒の動向次第などでトップ10入りというケースも。特にナムラクレアが有力でしょう、メイケイエールは今回ラストランでゲートも不安定、馬場も合わなそうですが特殊な法人の馬主なので地元ともいえる中京でG1を勝つことはないと思われます。悪コンディションとなりそうですが人気の高い馬ですし無事に引退式まで挙行できれば。

 

他に昨年のG1スプリンターズS1着ママコチャ、2着マッドクール。

22年スプリンターズS2着。23年G2阪神C、前走G3阪急杯連勝中のウインマーベルなど。

 

海外調教馬ビクターザウィナーは香港調教馬。香港勢から高松宮記念を勝利した例もありますが前年のG1香港スプリントを勝利していた15年エアロヴェロシティでビクターザウィナーは昨年のG1香港スプリント4着。1分9秒台のスプリトG1を当地で勝つような馬で、近年の傾向から本年も時計勝負になるとは思えずそれは良いのですが中央スプリントG1とのペースの違いに戸惑うというのが香港スプリント勢を消す最大の要因。エアロヴェロシティが勝利した稍重程度なら良さそうですが重以上の悪化は?シャティン競馬場でしか出走経験もなく遠征競馬も不安ですが、左回りは初になるので香港勢はこれで消えるケースも。

 

 

日経賞

先週獲得賞金なしで前回9位から12位となってしまったキングカメハメハ産駒からシュトルーヴェ、ヒートオンビート、ボッケリーニの3頭が登録。

ヒートオンビートは22年6着、23年3着、ボッケリーニは22・23年2着のともに3年連続出走。

22・23年連覇のタイトルホルダーが引退した本年はチャンスも。

 

 

毎日杯

リアルスティール産駒ニュージーズは2歳戦最終日の12月28日中山の芝2000m新馬戦勝利以来3ヶ月ぶりのキャリア2戦目。平日開催の年度最終日に勝利したことで印象にも残りやすかったのですが同日の阪神で新馬戦を勝利したベラジオボンドもここに登録。2着を5馬身離した初戦の勝ちぶりも良かったのですが当時2着馬はその後に出走がないものの3着馬は2戦目で勝ち上がり。半姉にミッキークイーン、年長のおいとめいに当たるエピファニー、ミッキーゴージャスは本年重賞勝利しG1大阪杯にも登録。同じく年長のめいブレイディヴェーグは昨年のG1エリザベス女王杯勝ち馬と勢いのある一族。ノーザンファーム生産・シルクレーシング所有馬・木村厩舎

・想定の鞍上クリストフ・ルメールはイクイノックスと同じ陣営。

 

ノーブルロジャーはG3シンザン記念勝利の2戦2勝馬。G1朝日杯フューチュリティステークス勝ち馬ジャンタルマンタルと同じく今シーズンから本邦で供用のパレスマリス産駒。こちらの想定はジャンタルマンタルの主戦で前走シンザン記念も騎乗し勝利した川田将雅。

 

・3歳部門

注目は上記で馬名の出た重賞・リステッドレース勝ち馬で特にシックスペンスということになるでしょう。

 

未勝利勝ち馬ではキズナ産駒カゼノランナー。中京ダート1900mの勝ち馬で1回開催の中京ダート1900m自体の実施は少ないのですが同日の2勝クラス特別弥富特別の勝ち時計を0秒4上回る1分58秒8で勝ち上がり。この時期の未勝利なのでレベルも怪しいのですが2着を6馬身、3着はそこから2秒2差の大差が付き3戦目勝ち上がりですが初ダートだったので。セラフィックコール、ヤマニンウルス、オーサムリザルトのように条件レースを未勝利から4連勝し底を見せぬままOP入りしてしまうようなケースもこのところ散見され、そこまで行けるかわかりませんが本馬もそのような期待を予見させる素材ではあるでしょう。

 

・母の父部門

(前回)

1位ディープインパクト 8億7011万3000円

2位キングカメハメハ  5億9938万5000円

3位マンハッタンカフェ 5億46万5000円

4位シンボリクリスエス 4億2752万1000円

5位クロフネ      3億8858万8000円

6位スペシャルウィーク 3億7761万8000円

7位アグネスタキオン  3億6908万円

8位ハーツクライ    3億3996万8000円

9位フジキセキ     2億8779万8000円

10位フレンチデピュティ 2億5890万6000円

 

(今回)

1位ディープインパクト 9億7129万3000円

2位キングカメハメハ  6億9689万1000円

3位マンハッタンカフェ 6億1240万7000円

4位シンボリクリスエス 4億5111万5000円

5位クロフネ      4億4626万9000円

 

首位ディープインパクトは2勝クラス特別など5勝。G2阪神大賞典2着ワープスピードなどで週間1億円以上加算の獲得賞金9億円突破。次回10億円突破が確定的。

2位キングカメハメハは3勝クラス特別など9勝。勝利数の割には伸びていませんが未勝利戦の勝ち馬も多く上記カルパ、カゼノランナーなども勝ち上がり。前回から1億円近くの加算で獲得賞金6億円突破。

3位マンハッタンカフェはG2阪神大賞典テーオーロイヤルなど2勝。G2スプリングS3着ルカランフィーストなどもあり週間成績ではディープインパクトを上回る1億1000万ほどの加算で獲得賞金6億円突破。

4位シンボリクリスエスは2週連続未勝利。前回は600万ほどの加算にとどまったが先週は2着2回3着5回と入着は多く順位4位をキープ。

5位クロフネはOP千葉Sなど3勝で獲得賞金4億円突破。先週の勝利は全て日曜の中山競馬場。日曜中山の最終レース2勝クラスダート2400mではヨリノサファイアが8馬身差の圧勝。騎乗した藤田菜七子騎手は本年の初勝利。

 

・阪神大賞典

父リオンディーズのテーオーロイヤルが勝利。母の父マンハッタンカフェは3位。

G1フェブラリーSペプチドナイル以来の本年重賞3勝、通算26勝。

阪神大賞典は初制覇。

19年に産駒シャケトラが勝利しており阪神大賞典を父・母の父として制覇。

 

・スプリングS

父キズナのシックスペンスが勝利。母の父トワーリングキャンディは70位。

中央重賞初制覇。

母の父として中央出走はシックスペンスのみ。

産駒はセイウンストリームなど勝ち馬2頭の中央3勝。

競走馬時代は10年米G1マリブSなど重賞4勝、キャンディライド経由ミスタープロスペクター系(ファピアノ系)種牡馬。

海外調教産駒に18年米G1マディソンSなど重賞5勝フィンレイズラッキーチャーム(シックスペンスの母)、21年米G1プリークネスSのRombauerなど。

 

・ファルコンS

父モーリスのダノンマッキンリーが勝利。母の父ホーリーローマンエンペラーは64位。

母の父ホーリーローマンエンペラーは7度目の出走で中央重賞初制覇。

過去重賞最高着順は18年G3愛知杯5着。

競走馬時代は06年ジャンリュックラガルデール賞など英・愛G1レース2勝、重賞3勝、半兄に99年G3京都4歳特別のビッグバイキング。産駒は中央未勝利。海外調教産駒に12年G1英1000ギニーのホームカミングクイーン(ダノンマッキンリーの母)、ほか香港地区の活躍馬多数。デインヒル経由ダンジグ系種牡馬。

 

・フラワーC

父ドゥラメンテのミアネーロが勝利。母の父プルピットは98位。

母の父プルピットは本年重賞初制覇、通算2勝。

重賞制覇は16年G3ミスエルテ以来。

フラワーCは初制覇。

母の父として中央重賞勝ち馬は母ミスエーニョのミスエルテ、ミアネーロきょうだい2頭。

産駒は04年G3武蔵野Sなどピットファイターのみ中央重賞勝利(中央重賞2勝)。