私の『ピジョンブラッド考』。。。① | ARSNOVA 銀座 オーダーメイド リフォーム ジュエリー 選び抜いた美しい宝石

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Bijou de ARSNOVA Ginza,Tokyo Est.1984
「生涯、愛せる宝石・ジュエリーを…」 永く愛せる、品格ある宝石・ジュエリーをご案内させて頂いております

 『マハラジャのもっとも愛した宝石~ルビー展』 


開催を前にして、


もう一度、UPしておきたい記事があります。


2007年7月24日の記事より・・・


私の『ピジョンブラッド考』。。。① 


お楽しみにくださいませ。。。






以下、7月24日の記事です・・・


 まず、昨日ビルマに関するとても面白い本を読みましたので、


そちらをご紹介いたします。



やまもと くみこ
中国人ムスリムの末裔たち―雲南からミャンマーへ (SAPIO選書)


 この本は宝石にスポットを当てて書かれているものでは


ありません。


少数民族の研究をライフワークとされている


文化人類学者の「やまもと くみこ」氏が


ミャンマー(ビルマ)における


中国人ムスリム・・・


仏教国ミャンマーにおけるムスリム(イスラム教徒)、


そのムスリムの中でも中国人ムスリムは


なんと1%しかいらっしゃらないそう・・・


にスポットを当てて書かれているものです。





私はこの「ミャンマーにおける中国人ムスリム」を追うことで、


ここまで歴史が立体的に見えてくるんだ・・・と


大変に感銘しましたし、また驚きました。


本はミャンマーの紀行物として読むにも非常に面白く、


当然私はルビーの産地である


ミャンマーモゴックの章に釘付けになりました。





『土地の者たちは肉の固まりを谷底に投げ入れた。


すると猛禽が空から舞い降りて、肉片を食らう。


人々は谷底から飛んできた鳥を捕まえ、


腹を裂いて肉片に付着した宝石を集めていた』

≪以上、「中国人ムスリムの末裔たち」より抜粋をさせて頂きました。≫




やまもと氏によるとこれは北シャン州で語られるモーゴッ(モゴックのこと)の


伝承なのだそうなのです。


これを読まれてお気付きになられる方もいらっしゃるかと思いますが、


著者のやまもと氏もこの内容が、


「シンドバットの冒険」の一話と一致していることに


気付かれます。




『十三世紀に「使節の道」を通り、その玄関口となる永昌府(保山)まで


やって来たマルコ・ポーロは、緬[ミャンマー)の王都にそびえ立つ


黄金、白金の塔について詳細に聞き及んだ。


そんな彼が、塔を飾る真紅のルビーの伝承を伝え聞いたとしても


不思議ではない。


ルビーは深い谷底にゴロゴロとある。


だが毒蛇や疫病が猖獗をきわめ、前人未到の谷である。


だから「鉱夫」たちは崖の上から肉の固まりを投げ込み、


鷲にそれを捕らせ、戻ってきた鷲を巣まで追いかけ、


ようやくルビーを手に入れる、というシャン州のあの伝承を。


黄金の王都とともにそれは彼の記憶に強烈に


刻まれたことだろう。


 そして、彼が伝え広めたこの伝承が、「シンドバットの冒険」に


織り込まれたのであろう。』

≪以上、「中国人ムスリムの末裔たち」より抜粋をさせて頂きました。≫





 これを読んだ時、私はミャンマーモゴックについて、


これほどに壮大な歴史の背景を抱えていると


考えたこともなかったということに気が付きました。





ならば私たちが強烈に惹かれ、そして惑わされる


『ピジョンブラッド』という言葉は、


一体いつの昔から存在をしたのだろう・・・





私はかねがね『ピジョンブラッド』という言葉が


宝石の売買の現場で一人歩きをし、


一般の消費者はそのロマン溢れる


『ピジョンブラッド』という言葉・・・


一度聴くと忘れ難くなうような響きに囚われ、


かえって、本当に美しいルビーから


自分を遠ざけてしまう姿に


大変違和感を覚えていました。





次回ではその辺りのことを少し詳細に


書き及んでいこうと思います。





 やまもと氏の著書につきましては


他にも興味深い箇所がありましたので


いつかまた紹介をさせていただきたいと思っております


また本の中でやまもと氏が売り子達に


ルビーを勧められる場面が出てきます。


それらのルビーは数百円から数千円、


これがどのようなカラクリで宝石店でのあのような価格に


なるのだろう・・・と言われていますが、


この部分は宝石商と立場から言わせて頂くと


多少違和感を持つところです。


やまもと氏はモゴックに入るにあたって旅行者として


行かれています。


(当時、モゴックは研究目的で入ることが許されなかったそうです。)


なので、彼女が見たものはあくまでも旅行者に見せる


そのレベルのルビーなのだろう・・・と推測ができるのです。


宝石の商いにおいて力のあるハイクラスな業者との取引と、


まさしく屑一歩手前のようなものを扱う業者の取引が


ごったにされることはあり得ません。


ロークオリティなものを扱う業者が突然トップクオリティのものを


扱うことは不可能と言っても過言ではないと思います。


ですから数百円のルビーがハイブランドに流れ、


数億円になるだなんてことはあり得ないということを


踏まえてこの本をお読みいただけたら・・・


他の部分は非常に面白い内容の本であると思います。





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ありがとうございました♪





 弊店ではこの度、


10月19日(金)~11月11日(日)まで、


『ムガール帝国の至宝~マハラジャジュエリー展』


同時開催として、


『マハラジャが最も愛した宝石~ルビー展』


行います。





先日、ブログ上でアナウンスを致しましたら、


思いのほか多くの方々から、


「今回は、ブログ愛読者のプレビューは


ないのですか?」との


ご質問を頂戴致しました。





ああ、私が思う以上に楽しみにしていられた方々が


おられたのだわ・・・と、


ご意見を伺って気付いた次第です。。。





確かに・・・


このような形でお声をおかけしなければ、


初めてご来店される方にとっては


気後れされるのかも知れません。。。





今回ご要望をお受けいたしまして、


急遽、


『ブログご愛読の方を優先御招待』する期間を


もうけることに致しましたので、


この機会にどうぞ、


ご遠慮なくご来店くださいませ。


多くの方々とお目にかかれますことを楽しみにしております。





※期間中はもちろんですが、当ブログを愛読くださっている


 顧客様のご来店もお待ち申し上げておりますので、


 どうぞお越しくださいませ。


 お待ち申し上げております♪





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お持ちくださいますようお願い申し上げます。






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