「花火デート」を振り返って 前編 | 陽はまた昇る

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前向きに、そして幸せになるために。色んな「思い」をつづってみよう

もう一昨日の話になるが、Aさんとの「花火デート」は無事に終わった。

楽しかった、良かった、本当に素晴らしい時間だった。
今思い出しても、本当にそう思う。


当日はAも僕も一日中OFFだったので、早めに落ち合うことになってた。

花火会場の近くに水族館があるので、そこに行こうという話に。
映画とかドライブとかの選択肢もあったが、彼女が水族館好きという事で、話はすんなりと決まった。

まぁ女性はだいたい、水族館とか好きですしね。
デートの王道だし、もちろん僕も嫌いじゃないわけで。


水族館は、このほか喜んでもらえたようだった。

さすがに夏休みの真っ最中ということもあり混雑していたが、気にならなかった。
久しぶりのAとの水入らずの時間を、心から楽しみたい・・・僕の頭には、それしかなかったから。

熱帯魚を見て、イルカを見て、アシカのショーも見学。
たくさん笑って、興奮して。
これほど無邪気に喜ぶ彼女を僕は初めて見た気がした。


水族館めぐりも一段落し、花火の開催までもう少し時間があるのでお茶でもしながら小休止ということに。

そこで一つ、僕は彼女の口から意外な事実を聞くことになる。


この時期、やはり意識せずとも彼女の口から出るのは、元彼との恋愛の話ばかりになる。

もっとも、僕がその話題を意識的に振っていたのも事実。
今の彼女にとっては心の内にある思いを全て吐露し感情を露にすることこそ、傷ついた心を癒し、また立ち直っていくための最善の方法だと考えたからだ。

しかしAの心に受けた傷は、僕が思うよりも遥かに深いものだった。

彼女は現在、情緒不安定が激しくなり、心療内科に通院しながら薬を服用しながら生活しているらしい。

愛情深く、、思いやりに溢れる彼女だからこそ、1年半も共に過ごした彼の別れは、第三者の僕など想像もつかないほど辛いものだったんだろう。

更に彼女の話は続く。

実は彼と別れるという決断をする数ヶ月前から、Aは体調を崩し、精神的にも病んでいたのだという。

そして先日、その元彼と「別れる」という決断を一時はしたものの、やはり気持ち的に不安定な状態での決断には彼女自身も納得がいっておらず、とりあえず現在は「別れる」ではなく「距離を置く」という状況になっているというのだ。

そして、今も彼女は彼のアパートに出入りを続けているらしい。

これは、やはり僕にとっては大きなショックだった。

例え形式的なものだけだったとしても、まだAは彼との関係を完全に解消したわけではないんだ。

ただし、詳しくはまた後ほど書こうと思うが、この状況はそれほど悲観しなくても大丈夫かもしれない。


たしかに「付き合い」という関係は解消されていない。
それは認めたくないが事実だ。

ただ、彼のことを話すAの口からは、批判こそないものの彼の悪い部分、自己中心さ、そして付き合ってきた中での「悲しい思い出」しか出てこないからだ。

そんな彼女の様子を見て話を聞く限り、きっといずれはハッキリとした「別れ」を選んでくれるんじゃないか…そんな希望が生まれたのも時事だった。

とくに、Aは自分自身でも言うように「ゼロか100」、「白か黒」という風に、物事にきちんと区別をつける性格の女性。
そんな彼女が彼との今のような「グレー」な関係を長く続けることは、きっと彼女自身も望まないだろう。

そして彼女は言った。

「8月一杯。あと1ヵ月して彼の言動や様子が今までと変わらなければ、あたし自身の気持ちも変わらなければ、ハッキリと区切りをつけようと思うんです」

あと1ヵ月。

期限を設けることに果たしてどれほどの意味があるのか、A自身も疑問に思っているようだった。
しかし、きっとAは自身で決めたことはきちんと守る性格の持ち主。

きっと1ヵ月後、彼女は正しい決断をしてくれるだろう。
そんな彼女の意志を、強い決意を、僕は信じている。

僕は頭の中でそう思いながら、Aと共に花火会場へ向かうのだった。

続く。