黄金のレガシー
ヤクテル樹海
ウクラマトはコーナ陣営と組み、食の試練のクリアを目指す。
シャブルク・ピビルがどんな料理なのか、手分けをして情報収集します。
幸い、こっちは人数で勝っている。
どんな料理なのかは大体判明しました。
ベニノキの種などのスパイスで味付けした猪肉を、バナナの葉で包んで地中で蒸し焼きにした料理
コーナがまとめてくれた。
次は材料集めだ。
今回も手分けして集めるけど、問題はバナナの葉。
エレンヴィル曰く、ここよりも標高の低い下の森、ジャティーカ央森でしか栽培できないらしい。
まずはイクブラーシャでバナナの葉を譲ってもらえないかを確認。
どうやらここで使っているバナナは、王都で見かける野生種と違って、下の森にあるゴルマジーカ蜜園で品種改良されたもので、野生種よりも葉が分厚くて色々と都合がいいようだ。
やっぱり下に行くしかなさそう。
道はあったんだけど岩で塞がってたんだよね。
あ、選者もそこも把握してるのか。
つまり他の調達方法があるということ。
視点を変え、シュバラール族とマムージャ族の戦争について調べることに。
イヨンアソの家々へ。
ここはかつての戦争が原因で廃村となった村。
ってウケブ!?
流石にいつものコントはしないか。
したわw
シュバラール族の歴史を教えてもらえる。
シュバラール族とマムージャ族の戦争は、端的に言うと土地を巡る争いだった。
マムージャ族が棲む下の森は日照量が少なく、地力も弱いため実りが少なかった。
故に日の当たる土地を求めて戦いを挑んできた。
しかし高地に陣取る側に地の利があるのは必定。
しばらくはシュバラール族優勢の戦いが続いた。
当時のマムージャ陣営は一枚岩とは言えず、フビゴ族、ブネワ族、ドプロ族の三部族が主導権を争っていた。
そんな状態で戦争が始まったものだから、戦場でさえ手柄を奪い合うありさまだったとか。
しかしあるとき、フビゴの族長が部族間の連携を強化しようと、ブネワの族長に互いの子らを婚姻させる政略結婚を申し出た。
その時代には、同じマムージャ族であっても異部族同士では子を成せないと言われていたが、何の因果か生まれてしまった。
両部族の血を引いた異形の存在、双頭が。
そして双頭は、頑強な肉体と高い魔力を兼ね備えた戦士として成長し、やがて祝福の兄弟と呼ばれて三部族を束ねる王となった。
以後、戦争は激化の一途をたどった。
当時の主戦場、ショブリト灰戦場に移動して改めてお話。
ここだけ木が焼け落ちて、地面もほとんど草が生えてない。
一族の伝承によれば、ヨカフイ族が去った500年ほど前から森の支配権をかけた争いが始まった。
400年以上続いたその争いを、80年ほど前に終わらせたのがグルージャジャとその仲間達。
強引に戦いを中断させたグルージャジャは、争い合う両部族を集めて会談の場を設けた。
んん? 覗き見してた誰かに気付いたら超える力が発動したぞ。
バクージャジャか?
でも80年前は流石にまだいないよね。
おー、ケテンラムだ。
……ま、まさかケテンラムご本人登場?
まさかね。
ヴィエラもいるからこの人がエレンヴィルの師匠かな。
戻って。
グルージャジャたちと両陣営は一晩だけ酒宴を開いた。
最初こそ沈黙が続いたが、シュバラール族の肉料理と、マムージャ族の蒸し料理、これを交換させて互いに食べさせると、相手の伝統料理のうまさに思わず目を見張る両部族。
それを見たグルージャジャがひとつの提案をした。
ふたつの料理を掛け合わせるぞ、と。
そうして生まれた料理がシャブルク・ピビル。
新たに生まれた料理の美味さに、両部族の仲はほぐれ、その宴は三日三晩も続いたのだとか。
うーん……。
バクージャジャは下の森のマムーク? 出身だと思ってたんだけど、この感じだとマムージャとの関係は良好なんじゃないか。
武装したヨカフイ族みたいに、双頭を信奉するはみ出し者が集まった集落があるのかね。
良い話は聞けたけど、バナナの葉についてのヒントはなかった。
それよりも覗き見してた誰かさんのことが気になるぞ。