歌河沙淋のブログ -1148ページ目

J.D.サリンジャー

幸運な事に、この作家と十代の時に出会った。以前にも書いたが、作家の落合恵子さんと歌手の南沙織さんのおかげだ。勿論、「ライ麦畑でつかまえて」が、その最初だ。数年前、村上春樹氏が何十年かぶりに新訳して発表し、ベストセラーになったので、それで読んだ…という人も多いかもしれない。私は、もう30年以上も前なので、最初の訳・野崎孝氏ヴァージョンで読んだ(村上版は読んでない)。十代で。そして、「ライ麦畑~」をきっかけにして、その他の作品も読んだ。で、一番心に残ったのが、「ナイン・ストーリーズ」という9つの短編からなる作品集の中の「テディ」という一編だ。これから読もうと思ってる人もいるかもしれないので、詳しい事は書かないが、この中の何行かに心惹かれ、どれだけ救われたかしれない。本当に、心を強く持つ事が出来、決して一人じゃないんだと思わせてくれた。ましてや十代の若造だ。その力は大きかった。落合さんとシンシアに、本当に感謝している。巡り合わせを感じないわけにはいかない。勿論、人に寄って様々だと思
う。作家(やその作品→小説、漫画等)、音楽(歌手や歌)、映画、芝居、自分以外の全ての人達…。数え切れない物や事。そんな風に思い巡らせてくれた、サリンジャーという作家とその作品達。邂逅というのだろうか…。全ては、そこにあるのかも知れない。

邦画/漫画原作~etc

芝居ばっか観てて、映画がおろそかになってしまってる自分の昨今ではあるが…‥。テレビドラマも邦画にしても、原作ものが目立つ。そんな中、2つの漫画が実写版で映画化されるという。一つは「GANTZ」で、も一つが「大奥」。前者は確か、テレビでアニメ化したのではなかったか?しかし、あのSFをどうやって実写にするのか…やや心配(…っていうか、不安)。原作であるコミックは、とても立体的な感じがした…‥最初に読んだ時の感想だが。(という事は映画向きなのか?)勿論、CGフル活用で撮られるのだろう。出演が、゛嵐"の二宮クンと松ケンこと松山ケンイチ(この俳優、まだ24歳という若さながら非常に色気がある)クン、そして、吉高由里子嬢だという。ちょっとそそられる布陣ではある。どんな映画になるのやら!そして後者が、男版の大奥。よしながふみ(この作家は、やおいモノが多い)氏の原作。こちらにも、二宮クンが出るらしい。引っ張りダコだ!そして、ついでながら、松山ケンイ
チクンは、あの村上春樹氏の「ノルウェーの森」の映画化の主役をやるらしい。今、何故、「ノルウェー~」なのか、詳しい経緯は知らない。でも、これまた原作ものだ。ちょっと余談ながら、この春に公開される洋画で「フィリップ、きみをあいしてる!」というのがあるのだが、ジム・キャリーとユアン・マクレガーの2人が演じる、ある実話を基にしたゲイ・ムーヴィ(という括り方は不適切だが…‥)らしい。どちらにしても原作もの…‥というのが冠につくのが共通点だ。これ又余談になるが、先日某ラジオ番組に出ていた日本語字幕の第1人者、戸田奈津子さんが喋っていた事。最近、洋画は字幕版よりも、日本語吹き替え版の方が客入りが良くて、字幕の仕事が減ってきている…のだそうだ。あ゛ー、そんな事になってきてるんだぁ~と嘆いてしまった。個人的な意見だが、私は、断然に字幕版が好きだ。何故そうなのか…と問われても、はっきりとした答弁が出来なくて歯痒いのだが、多分、゛慣れ゛なのだと思う。だからテレビの洋画も殆ど観ない。たまぁ~に深夜枠
で、字幕版でやる事もあるが、大体が吹き替えだ。何が…って、明らかに、画面の人達が、横文字を喋ってるのに、ムリクリ日本語に押し込めてる不自然さが、ガマン出来ない(って、これが最大の要因なのかも?)。どうしても、口の動きが気になってしまう。何か、相変わらず、話が横路に反れっぱなしだが、いつもの事か!?今年はちゃんと、映画館で映画を観たい…‥と思ってるのだが、果たしてどうなります事やら。

SONGS

また音楽の話ぃ~~って思わないで下さいね(いきなりexcuseですんません)!今週のNHKのSONGSを観た人はいるだろうか?岡林信康氏が出演した。始まってすぐに、画面の隅に、゛語り・落合恵子"の文字と彼女の声がした。びっくりした。知らなかった。この、絶妙な符合は何?と思ってしまった。そもそも、私自身が岡林さんに興味を持ったのが、昨年の後半だった。偶然観たテレビの某音楽番組に出ていたのがきっかけとなった。その音楽番組の彼は、今まで私が彼に対して抱いていた印象と全く違っていて、とても新鮮で興味深い歌手…として心に残ったのだ。以来、気になるシンガーとして、ずっと離れずにいた。そして今年になって、彼が美空ひばりさんのカヴァーアルバムを出すというニュースが耳に入って来た(既に発売されてます)。何だろう?この符合は…‥!で、今回のSONGSの出演の情報だ。観なくちゃ♪と思い、楽しみにしていた訳だ。そして、落合さん!今、私が読んでる本が、ナント、彼女の著作!何たる符号だろう
?今更ながらの縁(えにし) を感じてしまう。何でもかんでも、仕事を受ける彼女ではない…‥(筈)と思う。まして、゛声"の仕事だ。憶測に過ぎないかも知れないが、多分、岡林さんが落合さんをリクエストしたのではあるまいか(語り…の原稿も含めて)?放送を観ながら、聴きながら、そんな事を思っていた。私が落合さんに抱いていた、(勝手な)音楽のイメージは洋楽だ。著作を読んだり、ラジオを聴いていた限り、邦楽が出てくる事はあまりなかったような気がする。アメリカンポップスやジャズなどのスタンダードが主だった。しかし、邦楽を聴かなかった訳でもないのだ。何故なら、以前にも書いたが、シンシアこと南沙織さんへの作詩提供(シングルのみならず、アルバムにも書き下ろしている)の他、桜田淳子さんやアグネスチャンさん等へも、作詩提供していたからだ。そして、今回の岡林さん。彼の音楽を聴いてなかったら、このSONGSの仕事は引き受けてなかったろうと思うのだ。この、奇妙な符号!
こんなに偶然が重なる事ってあるのだろうか?縁と云うものの不思議を感じない訳にはいかない。縁のある人と云うものは、どこまでも縁があるのだろう。本当に、今回のSONGSには驚かされた。嬉しいサプライズでした!