忍辱・・・・・・にんにく、と読みます
こんな言葉があることを初めて知りました。
TBSの報道特集で元弁護士の中坊公平氏の今を取り上げていました。
番組の中で中坊氏が発した言葉が「忍辱」でした。
中坊公平とは・・・・・
1929年生まれの弁護士で、元日弁連会長、森永ヒ素ミルク事件や豊島産業廃棄物の弁護で社会派弁護士として名をなし後、住宅金融債権管理機構の社長に就任。しかし、債権回収の過程で行き過ぎた、不適切な回収が行われたことが公になり、この責任をとる形で弁護士業を廃業。
社会派弁護士から一転して世間の非難を浴びる立場に転落したのです。
弁護士バッジを外してから失意のどん底にある中坊氏を追いかけたのが前述のTBSの番組です。
番組の中で中坊氏は何度か、「忍辱」という言葉を使いました。
「忍辱」とは仏教用語で、
「他を恨まず、苦難を耐え忍ぶことで、感情に走らず邪念を起こさない」
ことです。
中坊氏の今の心境として、これほどピッタリの言葉はないでしょう。
私がいい加減な人間なのかもしれませんが、この忍辱という言葉を聞いて真っ先に思い浮かべたのが、昔観た高倉健主演のヤクザ映画です。
何をされてもじっと我慢する。耐えて、耐えて、耐え忍ぶ高倉健が最後に堪忍袋の緒が切れ、唐獅子牡丹の刺青も鮮やかに相手のところに颯爽と駆けつけ、悪党をこらしめる。
私にとって、忍辱とはこんなイメージです(笑)
ところで、「忍辱」には五つの徳があると言われています。
1.たくさんの人に愛される
2.たくさんの人々へ喜びを与え、気に入られる
3.なかなか敵をつくらない
4.なかなか過失をしない
5.迷わず、乱れず、死後は天界へ生まれる
人間生きていると、悩みや恨みや反発を覚えることが多々ありますよね。
仕事での不満、生きることの悩み、上司への反発・・・・・・・・・・・・・・
不平不満を述べたり、我慢するだけでなく、なすべきことをじっと静かにやり抜くことが大切だということでしょうか。
たまたま見たテレビ番組で知った「忍辱」という言葉。
何だか得した気分になりました。