リアルでインタラクティブなテレビ番組
NHK-BSで「短歌日和」の投稿選手権が放送されていました。
生放送で、視聴者がNHKの番組ホームページを通じて、指定された時刻までに課題に応じた短歌を投稿する番組です。
投稿された短歌は、同時にスタジオにいる複数の選者の手元ににあるビューワーに映し出され、選者の目に留まったもものが、順次紹介されるという構成です。
投稿した短歌のお題は「耳」です。
このお題を見て投稿したのが下の短歌です。
飼い猫に
耳をとられたぬいぐるみ
芳一の名で
遊ばれている
選者 : 永田和宏
我家にはキャラという名前のメス猫が同居しています。
キャラが幼い頃、このぬいぐるみが超お気に入りで、頻繁にじゃれていたため、いつの間にかぬいぐるみの犬の耳がとれてしまったのです。
その後、このぬいぐるみは、我家では「芳一」(耳なし芳一からとったのです)の名前で呼ばれ、しばらくの間、キャラのお気に入りとして、可愛がられていました。
このエピソードを私の妻が瞬時のうちに「短歌」にして番組のサイトに投稿しました。(残念ながら私ではないのです)
応募作品が順次紹介されていく緊張感の中で番組を見ているわけです。
果たして自分が投稿した作品は番組で取り上げられるだろうか?
ドキドキ、ワクワクしながら番組を見ていました。
また、番組の構成がうまく、第一次予選と呼ばれる選者によるハードルをクリアしたものは最初に画面にテロップで流れるのです。
いわゆるニュース速報の感覚です。
このテロップを見た妻が思わず歓声をあげました!
ヤッタ~!
それはそうでしょう、5000首近い応募の中から選ばれた歌は100首ぐらいなのですから。
さらに、妻の歌が、妻が尊敬する永田和宏さんという選者によって丁寧に批評されたのですから、妻の興奮は極限にまで達しました。
一緒にテレビを見ていた妻の母は感激して涙ぐんでいます。
上手い番組構成だなあ・・・・・・・・・思わず感心してしまいました。
まさに大人向けのインタラクティブ番組です。
ツイッターを無理やり使わなくたって、リアルでインタラクティブなテレビ番組は作れるのです。
「短歌」や「俳句」のように他人に評価されたいという人間の心理をうまく突いた番組です。