Comment:
ミヒャエル・ハネケ監督が放つ衝撃の問題作。
これほどまでに不条理な作品が存在するのでしょうか。
それでも、狂気の世界にいつの間にか引き込まれ、
心が突き刺され、
いや、抉られてズタズタにされてしまう作品です。
敢えてストーリーは書きません。
何も疑わず、そのままをご覧になってください。
いや、疑ってもいいでしょう・・・信じても疑っても結果は同じであるはずだから・・・。
しかし、これは虚構の世界・・・。
現実ではないのです。
すべての映画作品が虚構であると
ミヒャエル・ハネケ監督がケンカを売っているような気さえします。
それほどまでの攻撃的な作品です。
「ピアニスト」、「隠された記憶」とレビューしてきましたが、
どちらの作品にも狂気の中にリアリティがありました。
その1つの要因として「音楽・音響効果」の徹底した排除があったと思います。
しかし、この作品のオープニングとエンディングには
ハードロックが鳴り響きます。
虚構の世界が開かれ、永遠と続く「ファニーゲーム」の序曲であるかのように・・・。
何も期待してはいけません。
いや、期待してもいいでしょう・・・期待していたほうが裏切られたときの痛みが強いはずだから・・・。
しかし、これは虚構の世界・・・。
現実ではないのです。
Title:
FUNNY GAMES
Country:
Austria (1997)
Cast:
(Anna)SUSANNE LOTHAR
(Georg)ULRICH MÜHE
(Paul)ARNO FRISCH
(Peter)FRANK GIERING
(Schorschi)STEFAN CLAPCZYNSKI
Director:
MICHAEL HANEKE
