過去ログ:2006年2月13日(月)
監督:アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ
キャスト:ショーン・ペン、ナオミ・ワッツ、ベニチオ・デル・トロ
クリスティーナは最愛の夫と幼い2人の娘を交通事故で亡くしてしまう。加害者であるジャックは前科者であったが大切な家族と自分自身のために必死に更正しようとしていた矢先の出来事だった。一方、亡くなったクリスティーナの夫の心臓はドナー提供を待ち続けていたポールに移植されることに。奇跡的に一命を取り留めたポールであったが時すでに遅く、余命いくばくかの宣告を受けるのであった。
家族を失いドラッグにまで手を出してしまうクリスティーナ。
神にすがっても何も報われなかったジャック。
移植を受けても助からないポール。
この3人が出会うときにいったい何が起きるのか・・・。そして、彼らに救いはあるのか・・・。
Comment:
人は誰でも死ぬと21グラム減るという。私は、その「21グラム」がこの作品のキーとなる「心臓」のことかなと思っていたが、どうやら違うらしい・・・。しかし、その21グラムという「何か」を失うより、クリスティーナ、ジャック、ポールの3人は、生きていてもそれ以上のものを失ってしまうことを残酷なまでに思い知らされる。でも、生きていれば失うだけでなく得ることもできるということを私達に教えてくれる。人生とは、そして生と死とは何かを考えさせられる映画である。
One More:
主役の3人の迫真の演技が見物のこの作品。
特に、ショーン・ペンとベニチオ・デル・トロという個性派俳優2人の中でナオミ・ワッツが堕ちていく主婦を完璧に演じています。
ベニチオ・デル・トロは「ユージュアル・サスペクツ」以来、久しぶりに観ましたが老けましたねぇ。でも良い味出してます。ブラッド・ピットが老けた感じにみえました。
それにしても、最近の映画は時系列を捻じ曲げるのが流行なのでしょうか。この作品も類にもれずにこれでもかと時系列を曲げてストーリーをわかりづらくしています。
しかし、この作品に限っては、時系列通りにストーリーを展開させたほうがわかり易く感情移入もし易かったのではないでしょうか。
ストーリー、キャストとも素晴らしかったので残念でなりません。
追記:
製作:2003年、アメリカ
第60回ヴェネチア国際映画祭 男優賞(ショーン・ペン)
第29回LA批評家協会賞 女優賞(ナオミ・ワッツ)
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