日本神話伝説には、重要な動植物が出てくる。
それらを少し詳しく考えてみた。
日本神話に限らず、世界の多く国々の神話で重要な存在は蛇だろう。
ユダヤの聖典に載っていて、キリスト教でも踏襲したものにアダムとイブをそそのかした蛇は有名だ。
ところで、イブと蛇は元々同じものを表していたのではないか?との推測もできる。
イブはイヴという表現のがより正しく、かつてはエヴァまたはエワだった。
エヴァevaはラテン語での発音であり、ラテン語で発音がほとんどの場合省略される語頭 h音があった可能性がある。
つまり、太古はhevaだったと思われる。
この音は、アラム語やヘブライ語のヘビを意味する音hewyaに近い。
古代日本は性に非常におおらかで、子作りするのに小鳥の動きを真似して腰を動かしたとか、一夜に5つセックスしたなどの表現が出てくるし、神楽のひょっとこおかめの動きは、まさに性行動を動きで実際に見せていた。
ユダヤ聖典には、父親とのホモ関係を臭わす場面の記述はあるが、男女の交わり表現には表現をしぼっている。
アダムとイブの話にヘビを絡ませたのは、性描写を避けたかったからかも知れない。
話が脇道にそれてしまったので、もとに戻ろう。
ヘビを表すhewyaは少しずつ変化し、東の外れ日本ではhevi、つまりヘビとなった。
または、hemi,hami,habuなどとなり、今なおヘビを意味する言葉として生きている。
ヘビは南洋のヘビ nagaと混同し、naha,nawa,miwaともなった。
日本各地にある三輪神社は、ヘビが御神体である。
また、神社には必ず見られるnawa縄もまた、nagaヘビ由来の言葉だ。
マムシも中東語 ma-mushu (大きな虫)である可能性がある。
このように、ヘビの語は古代世界の共通語に近いものだったろう。
ヘビには関係ないが、涙という言葉も南洋由来だ。
涙namidaとはインドシナでいう
ナーム・タア(目から出る水)
の日本語音だ。
ヘビにまつわる話を続けると話が明後日方向に飛び、長良川だのナ・イル、イラワジ、ドナウと話が止まらなくなる。
で、次に蛙の話に移ろう。
蛙は、牛に似た体形からそうなったのかどうかはわからないが、ラテン語では雄牛に似たbufoだ。
h音は日本語では容易にk音に変化し、bukoさらにbikiとなる。
東北の一部に残る蛙の方言、ビッキである。
古事記などでは、蛙は知恵者として扱われている。
害虫を食べてくれる、田の神様だったからだろうか。
水辺に密生する葦は、古代アジアでもアシまたはイシと発音される、多くの地方で舟の材料や家屋材料として珍重されたものだ。日本神話でも、葦は重要な存在であり、日本列島よりはるか先に生まれた神に、
ウマシアシカビヒコジがいる。
また、大国主で知られる神もアシハラシコヲの別名をもつ。
日本列島は、トヨアシハラの国でもある。
古代アジア(エジプト、リビア、シリア、メソポタミア)の影響は言葉だけではない。
実は、古くから日本の伝統と思われ、日本独自と思われる風習にも、強くそれらは残っている。
しかし、間違わないでほしい。
言葉や風習が類似する事と民族との同一性には、関係がない。
そうした見方は、日本の弥生人が中国からやってきた騎馬民族だと主張するようなものだ。
文化の伝播と民族の移動とを同一視してしまうのは、偏った考えの戦後教育に毒されている。
民族はDNAなどで語るべきだ。
文化風習だけを見ていたら、今の日本人は欧米人と同じになってしまう。
そんなバカな話はないだろう。
しかしながら、漢民族や朝鮮民族とは外見は似ているので、いまだにDNAを無視して、文化とともに日本に移動してきたなどという話を信じている方もいる。
古文書を見ると、新羅、百済から日本への渡来と、日本各地への移民入植記事がある。
が、日本の一部学者らは百済にばかり注目している奇妙さを、解らない。
魏の書物に我が国の記載があることは教えても、同じ書の別ページにある朝鮮半島の記述内容は教えない。
あまりにも、半島の国々が主張している歴史と異なり、せいぜい豪族がバラバラにいたまだ国以前の状態だったことや、日本人に対する記述とあまりに違いがあるからだろう。
そのあたりを知られては、夢物語国の嘘がバレてしまう。
★多分、つづく